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とろけるCheese  作者: KoKoRo
110/156

Cheese110〜突然の訪問〜

 新聞部騒動から数日後の放課後、またもや事件が……



淳「華ちゃん!」



華「あ、淳くん!どうしたの?」



淳「今日一緒に…」



…………ガタタッ


(ベランダから薄井登場)



薄井「おい、花子」



華「ヒィッ!?なんでそんなところから出てくるんですか!?薄井先輩」



薄井「なんでって…隣のクラスを通り抜けて来たに決まってるだろう!さぁ、Cheese同好会へ連行だ!!」


(華をつまむ薄井)



華「普通に行かせてください〜〜!?」



淳「………」



華「あっ!?ごめんね、淳くん!!わたしに何か話があったんじゃ…」



淳「いや、取り込み中みたいだからいいよ」



華「………」



薄井「そうか?なら連れていくぞ」



華「ひっ、引っ張らないでくださいッ!?」



淳「………」



圭「淳ちゃ〜〜ん!今、暇?音合わせとかしない?譲ちゃんも誘ってさ♪」



淳「…どうせなら毎日音合わせやろうよ。もう文化祭まで時間ないしさ」



圭「なに?文化祭に何かやんの?」



淳「ギター同好会、体育館貸し切りライブ」



圭「……マジっすか?」





――――その頃、Cheese同好会では……



薄井「と、いうことで!僕達、Cheese同好会はチーズの素晴らしさを文化祭で発表する!」



華「もう少し具体的に言っていただかないと、わかりません…」



薄井「だから!例えば〜、チーズ料理を各自で作ったり、ブルーチーズを育成したり…」



野高「育成せんでいいッッ!!」



華「薄井先輩の作ったチーズケーキを来てくれた人に配るっていうのはどうですか?」



薄井「タダではやらん」



野高「手頃な値段で売るとか?」



薄井「500万…」




………バチッ


(薄井をデコピンする野高)



薄井「〜〜〜〜!!」



華「野高先輩のデコピンは、痛そうですね〜…」



薄井「痛いに決まってる!?花子も記念に一撃、くらっておきなさい」



華「えぇ!?でも、一生に一度のことなら……。野高先輩!お願いします!!」



野高「…じゃあ、いくよ?」



華「ハイッッ!!」


(気合いを入れる華)




…………ちょん



華「………」



野高「………」



薄井「ちょっと待てぇぇぇぇぇいっ!!!」



野高「な、なんだよ…?」



薄井「あからさまに手加減しただろう!?そんなんじゃ記念にならないじゃないか!?」



野高「お前だから本気でやったんだよ!女の子に力込めてデコピンなんかできるか!!」



華「…野高先輩って、体格いいですよね。昔、なにかやってたんですか?」



野高「…………」



薄井「花子よ。こんなメダカのようなひょろ男に、体を鍛えられる要素がないじゃないか!」



華「薄井先輩の方が痩せて見えますけど…」



薄井「………」



野高「子供の頃、ちょっとね…。ボクシングとかやってた…かな」



華「ボクシングですか!?マッチョのスポーツですね!」



薄井「…あ。なんか思い出したぞ?確か、メダカくんの親父さんは、元プロボクサーじゃなかったかい?」



華「プロ!?」



野高「……うん。今は普通のおじさんだけどね」



華(お、おじさん…)



薄井「で!メダカのおっかさんが、現役の新聞記者なんだろう?記憶では美人な母親だったな。…今もキープされてるかは知らんが」



野高「一言余計だよ…」



華「……たい」



薄井「何か言ったかい?花子」



華「会ってみたい!!野高先輩のご両親に…!先輩が綺麗な顔をしてるのは、きっと素敵なご両親の遺伝に違いないです!」



野高「………」



薄井「どさくさに紛れて爆弾発言だね。あ〜あ、メダカが酢ダコになった」



野高「例えが変だよ!?」



薄井「よし。今からメダカの家にお邪魔しよう。決定だ♪」



野高「ええ!?何を勝手に…」



華「やったー!!」



野高「………」



薄井(花子に弱いな。メダカくんは…)





―――その後、野高家に訪れたCheese同好会ご一同は…



華「うわぁ〜!!おっきな家ですねぇ…」



薄井「失敬だな!僕の家だって大きい方だぞ!?」



野高(何が失敬なんだか…)



??「あら、おかえりなさい。優」



華「!!」



薄井「お久しぶりです。優くんと親しくさせてもらっている、薄井翔です。相変わらずお美しいですね」



野高&華(キャラが違う…)



野高母「え?薄井くん!?金髪になったから、一瞬、誰だかわからなったわよ。大人になったわねぇ」



華(綺麗な人…。野高先輩にほどよく似てる気がする…)



野高母「そちらの可愛い子は、優の彼女?」



野高「へ!?違うよ、母さん!とっ、友達の立川さん!!」



野高母「焦るとこが怪しいわね…。ま、いいわ。お二人さん、せっかくだからお茶菓子でも食べて行って?」



薄井「では遠慮なく〜♪」



華「お邪魔します…」






―――野高母に誘われ、家の中に入った華と薄井は…


薄井「おぉッ!?これは父上のチャンピオンベルトじゃないか!?」



華「先輩のお父さんって、強かったんですねぇ!」



野高母「そうよ〜?昔は誰よりも強くて、たくましい人だったわ。それが今じゃただの大工さん。本当は優にプロを目指して欲しかったって、お父さん、今でも嘆いてるんだから」



野高「そんなことまだ言ってたんだ?」



野高母「……フフッ、昔の優のこと、少し思い出しちゃった」



華「?」



野高「昔って…どの昔?まさかあれだけは言うなよな!!」



華(あれってなんだろう…?どうしよう、すごく気になる!)



薄井「うはは〜?優のヌード写真、はっけ〜ん☆」



野高「なっ!?昔のアルバムを勝手に見るなーーー!?」


(薄井に突進する野高)



華「………」



野高母「はい、紅茶どうぞ」



華「あ、ありがとうございます…!」



野高母「優の昔話、聞きたい?」



華「はい!是非!!あ、でも、先輩が怒りそうですよ…?」



野高母「優なら薄井くんとじゃれ合ってるから、平気よ」



華(じゃれ合ってるのかなぁ?あれは…)



野高母「二人だけの内緒話……ね?」



華「……はい」




そうして、野高先輩のお母さんは、昔のことをゆっくりと話し出した。






〜突然の訪問〜 完。



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