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異世界で森を切り開き鉄道敷いて魔王を倒したエルフの後日譚 「ファン・ライン」~異世界鉄道物語~  作者: 猫長明
第10号:1067mmの神聖結界

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70/85

「13個の大罪」

この物語は、あなた達の世界ではフィクションに該当します。

「うーん、マールちゃんがいい子なのはわかるんだけど、

 それでも駅は作ってほしくなかったんだよねぇ」


 今日も鉄道敷設に否定的だった駅の周辺住民と仲良くなろうと努力するマール。

 実際問題、鉄道敷設に否定的でも、

 一度電車が通ってしまいその利益を与れば考え方が反転するというケースは少なくない。

 一方、そんな中でも鉄道敷設後に発生する諸問題を大きく捉え、

 敷設後も鉄道に対するネガティブキャンペーンをやめない住民も存在している。


「そうだよね。

 いいことばかりじゃないのもわかってる。

 でも、可能な限り問題を取り除いていきたいんだ。

 何か困ったことがあったら相談してくれない?」

「うーん……なんていうのかな、鉄道の写真を撮るのが好きな人たち」

「撮り鉄さんのことかな?」

「そうそう。その人達の中に、マナーが悪い人もいてねぇ」

「あー……」


 思わず頭を抱えるマール。

 確かに一部の撮り鉄のマナーの悪さは有名で、社会問題にもなっている。

 だが、これは大きな誤解と認知のバイアスが含まれている。


 実際問題、ほとんどの撮り鉄はマナーが良くルールも破らない。

 人当たりもよく、地方に撮影に出かける際は地元にしっかりとお金を落としていく観光客だ。

 だが、こういった趣味は鉄道オタク以外には理解が難しく、

 たとえマナーが良い観光客であってもそのオタク的行動の奇妙さで打ち消され、

 地元からの評価はプラスマイナスで0点になってしまう。


 一方で、そんな中にマナーの悪い撮り鉄がいる。

 個人的な最高のアングルで撮影するため、

 田んぼに侵入したり木を切ったりとその悪行は枚挙にいとまがない。

 彼らへの地元への評価は大きな減点評価。

 マイナス1万点とかになってしまう。


 そしてここまでの撮り鉄の評価点の平均は?

 マイナス100というわけだ。


 そもそもマナーの良い大勢の評価がゼロではなくプラスになるとしても、

 どうしてもマイナス評価は絶対値が同じでもプラスよりも大きな印象を持ってしまうのが人間の本質。

 このような一部の最悪が全体を悪いイメージに変えてしまう現象は、ステレオタイプでよくある現象。

 アニメオタクや大陸系外国人観光客などがその被害者の筆頭だろう。


(本当に困るんだよね……

 こういう一部の心無い人の影響がさぁ……)


 マールが大きくため息をついてから、頬をパンと叩いて気合を込める。


「わかった。私が悪い撮り鉄を懲らしめてくるよ!」


 話によると、撮り鉄の狙いはこの地域を夜に通過する寝台列車の撮影。

 夜中に大声で畑を荒らすなど、最悪を通り越した外道だ。

 絶対に許せない。

 日が落ちるのを待って、マールは行動を開始した。


╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋


 暗闇に砂利を踏みつける音。

 その影は、堂々と線路の上で待っていた。


「お久しぶりです、姫様」

「よくもこんな場所を指定してくれたものですね、サウロ。

 鉄道営業法違反37条、線路侵入は1000円以上1万円未満の財産刑ですよ」


 アナスタシアは線路には足を踏み込まず、線路の真ん中の1ツ目を睨みつける。


「誇り高き我々魔族が愚かな人類種の法律に従う理由は?」

「誇り高き魔族ならばこそ、愚かの人類種の中でも愚かであると判断される行為は許されない。

 むしろ率先して人類種の法律に従い、種族として規範となるべきです」

「なるほど、一理あります」


 納得したのか、サウロは線路から外れる。

 暗い線路を挟んで、10m。

 アナスタシアとサウロが対峙する。


「成長されましたね。

 少し前のあなたならば、私がここに立っているだけで粛清を判断したことでしょう」

「でしょうね。

 しかし、あなたがそうやって私を『試した』ことは理解しています」

「なるほど」


 ふむ、とサウロは深く頷く。


「5000年間お父様の右目であり続けたあなたの目と頭脳。

 私のため、魔族のため、人類の殲滅のために貸してください」

「…………」


 サウロは答えない。

 ただその1ツ目がアナスタシアを見定めるように眺めていた。


「お願いします」

「……!」


 アナスタシアが、頭を下げる。

 これはサウロも予想外だったらしく動揺が走る。


「魔王が頭を下げるなど……」

「あってはならない。そうでしょうか?

 魔王のメンツ、プライド。

 そんなものより、結果がすべてです」

「…………」


 サウロが目を閉じて深く考える。

 まぶたの下に浮かんだのは、在りし日の魔王ノヴァの優しい笑顔。


(ノヴァ様……

 あなたの娘様はあなたと同じ。

 我ら魔族ひとりひとりを大切に思う心を身に着けたようです)


 改めて目を開き、アナスタシアを見つめ。


「無礼をお許しください、魔王様」


 その頭を、下げた。


「サウロ、では……!」

「はい。魔王軍に戻りましょう。

 魔王フローレス・フローズンの下へ」


 魔王として完全な覚醒を果たしたアナスタシアは、今。

 究極とも言える魔王の右目を手にしたのだった。


 一方、そんな2人の会話を途中から魔法で気配を消して見守る影があった。


『鉄道営業法違反37条、線路侵入は1000円以上1万円未満の財産刑ですよ』


(撮り鉄の人が線路に侵入してる?

 絶対に許せない!

 でも、もうおまわりさんが見つけてるのかな……?)


 かろうじて聞こえてきた断片的な声。

 そんな中でこの一文だけ完璧な形で聞こえたのは、

 知識が足りない音を自動補正したためだった。

 改めて気配を消し、背後から忍び寄ったマールは、声を失う。


(アナスタシアさん!?)


 今すぐ飛び出したい。

 そんな衝動に駆られるも、それはダメだ。

 今の私は仕事で来ている。

 ここで撮り鉄を逃がすようなら、アナスタシアさんは絶対に私の隣に帰って来てはくれない。

 前に出るにしても、撮り鉄を確保してからだ。


『お願いします』


(アナスタシアさんが頭を下げた?

 撮り鉄相手に? どうして!?)


 近くまで近づいたところで、声も聞こえるようになった。

 息を殺して様子を見守る。


『魔王が頭を下げるなど……』

『あってはならない。そうでしょうか?

 魔王のメンツ、プライド。

 そんなものより、結果がすべてです』


(マオウ……今、魔王って言った?)


 思わず自分の耳を疑う。

 ありえない、アナスタシアさんが魔王だなんて。


 そもそもアナスタシアさんは電車娘さんだったはず。

 あの日の行動が魔王として鉄道女王に近づくためのフェイクだったとして。

 1日のためだけに、鉄道を憎んでいるはずの魔族がSNSアカウントで

 あれほど完璧な鉄道オタクを演じるなんて、ありえない。


(でも……そう考えると……)


 すべてが腑に落ちる。

 あれだけ強い魔力も、人間の姿でエルフと同じ寿命感も。

 そして最後の「私の敵」という言葉すらも。


(……聞き間違いだ。

 絶対に聞き間違いだ。

 アナスタシアさんが魔王であるはずがない)


 そう自分に言い聞かせるも。


「無礼をお許しください、魔王様」

「サウロ、では……!」

「はい。魔王軍に戻りましょう。

 魔王フローレス・フローズンの下へ」


 もはや、決定的だった。


(アナスタシアさんは……魔王。

 私の……鉄道女王の……

 人類の、敵。駆除すべき存在(ゴミ)


 ふっ、とマールの目から光りが消える。

 気付かれないよう認識阻害ステルスフィールドを維持しつつ、

 その片手に不可視の魔力の刃が錬成される。


挿絵(By みてみん)


「魔王様が見事に覚醒されたことは見ておりましたが、

 それでも今回は正直肝を冷やしておりましたよ。

 試す真似をしてしまった身ではありますが、

 その試験に魔王様が不合格になるということはすなわち、

 私の首が飛んでいたということですから」

「……このような真似は二度としないでください」


「承知致しました。

 確かに愚かな人類共の規範となるため、我ら魔族も人類種の法律には従うべきですね。

 まぁ、そういう意味では線路の上に立つくらいでよかったのでしょうか。

 最初はこうして線路の上に石を置く()()()()をしようとし」


 サウロが石を拾い、線路に置いた、その瞬間。

 魔力の刃が解放される。


「……な、ぜ」


 サウロの体が、氷の刃で切断されていた。


挿絵(By みてみん)


「人類の法律で死刑に該当する犯罪は13個あります。

 殺人。強盗。強盗致死。強制性行為。放火。

 この5つはよく聞く話です。

 爆発物破裂。現住建造物等浸害。水道毒物混入。

 この3つはこの国ではもはやテロ。珍しい話です。

 内乱。外患誘致。外患援助。

 この3つも最近はめっきり聞きません。

 そして残り2つが……」


126条:汽車転覆等及び同致死

127条:往来危険による汽車転覆


「置き石は死罪です。

 慈悲はありません」


 体を真っ二つに両断されつつ、サウロは笑う。


「やはり……やはり姫様は鬼子でしたか……」

「…………」

「あなたの……存……在を……

 許し……た……私の……罪……

 きさ……ま、こそ……

 魔族を……滅ぼ……す……災……」


 遺言を聞き届け、大きく息を吐いて。


「その目だけは、欲しかったんですが」


 重力魔法を詠唱。

 死体が鉄道往来の邪魔にならないようしっかりお片付け。

 何事もなかったかのようにその場から去ろうとした、その時。


「アナスタシアさん!」


 その声に呼び止められ、恐る恐る振り向くも。


「嘘……嘘だよね?

 アナスタシアさんが魔王なんて……

 だって今! アナスタシアさんは鉄道犯罪者を処理して……!」

「……まだ、会いたくはなかった」


 線路を挟んで、2人が対峙する。

 その中央の2本の鋼は、2つの世界を分断する象徴だった。


「嘘だと言ってよアナスタシアさん!」

「嘘ではありません。

 私が……私こそが魔王、フローレス・フローズン。

 鉄道女王の、そして。人類の、敵です」


 マールの目から、光が消える。

 虹彩の消えた空虚から涙が一筋。

 裏切られた思いのままに魔力の刃を伸ばし、踏み込もうとした、瞬間。


「動くなっ!」


 まず光の速度で魔王の支配魔法が届き。


「……動かないでください」


 遅れて音の速度で懇願が届く。


「…………」


 じり、と片足を引きつつ足を止めたマール。


「動かないで。この距離なら、私の方速い。

 あなたを……殺したくない」

「どうして……どうしてそんなこと言う」

「動かないでくださいっ!」


 懇願するように叫んだ。


挿絵(By みてみん)


 今はダメだ。

 お互い1人でようやく軌道に乗せたんだ。

 今受け入れてしまったら、お互いに何もできなくなってしまう。

 お互いが最悪の終わりを迎えてしまう。


 だから、まだ早い……!

 ここで足止めを彼女を傷つけず、足止めさせるためには……!


「鉄道営業法違反37条、線路侵入は1000円以上1万円未満の財産刑です……!」


 それは、決して乗り越えられない障壁を作り出す呪文スペル

 この瞬間、2本の鋼はこの世界のあらゆる結界よりも強固な神聖結界と化した。


「……さようなら」


 背を向き、歩き出すアナスタシア。


「……嫌だ。嫌だよ!

 そんなこと、言わないでよ!

 もう魔王でもいい!

 アナスタシアさんが魔王でもいい!

 だから私に『さよなら』なんて言わないでよ!

 ねぇ、私、頑張った!

 頑張ってるんだよ! 今も!

 約束したよね!? すべてを終わらせたら、って!

 私は絶対にファン・ラインを再生させるよ!

 何百年、何千年かかっても、絶対に!

 だから……だからまた!

 『また会いましょう』って言ってよっ!!

 アナスタシアさん!

 アナスタシアさんっ!!

 あああああああああっ!!」


挿絵(By みてみん)


 鉄道女王には、その1067mmの狭軌が超えられない。

 まもなくやってきた夜行列車により一時的に遮られた視界が開けた向こうには。

 もう、青い鳥はいない。


 そして誰も、いなくなった。

普通 4両 9月19日22時20分 流線型神話「終点前夜」

普通 4両 9月20日10時20分 流線型神話「魔王のクエスト」


第11号到着 9月21日10時20分

最終話到着 9月26日22時20分


駆け込み乗車は事故につながる恐れがありますのでお控えください。

座席の予約は「ブックマーク」「評価」で。



歴史年表(Update10)


■紀元前46億年頃(+400)

・世界創生


■紀元前1億年頃(+0.3)

・炭素年代測定法が示す魔物ではない何者かの魔法使用の痕跡

・以後の地層からミスリル(元素番号マイナス1:Mr)が発掘されるようになる

・何者かの埋葬文化の痕跡


■紀元前6600万年頃(-1.5)

・エルフ神話上で最初の魔王が世界に襲来

・生物学的に最古の魔物の化石

・生物学的に最古の竜人の化石


■紀元前700万年頃(-0.9)

・生物学的に最古の人類の化石


■紀元前500万年頃(-0.1)

・生物学的に最古のエルフの化石

・生物学的に最古のドワーフの化石


■紀元前1万年頃(+0.1)

・一部の人類種が農耕を開始した物理的痕跡

・一部の人類やエルフが魔法を使い始めた物理的痕跡


■紀元前3000年頃(+0.2)

・世界最古の人類種文明

・世界最古の文字

・文字記録で人類史に魔王ノヴァが登場

・文字記録で確認できる世界最初の人類VS魔王軍の戦争


■紀元前404年(-0..9)

・歴史上最後の人類VS魔王ノヴァの戦争。人類種致命的敗北。


■紀元前23年(-0.6)

・最初の勇者「ライン」が誕生


■線歴3年(-0.6)

・勇者ライン、魔王ノヴァに敗北するも魔王軍に大打撃を与える★第10号

 勇者VS魔王の戦いの歴史がはじまる。


■線歴207年(-0.3)

・第3代勇者ヒリュウのパーティにエルフの魔法使いメイが合流

 勇者パーティにエルフが協力する歴史がはじまる。


■線歴208~1871年

・これまでの間に21代まで勇者パーティが結成、魔王領を大きく切り崩すことはあれども、全員魔王ノヴァに敗北


■線歴1837年(-0.4)

・マール(0)、誕生


■線歴1847年(-0.4)

・カナン(9)、マール(10)のためアクセラレートスーツ(呪)作成★第6号

・魔王軍、アールヴヘイム強襲。世界樹焼失★第6号


■線歴1858年(-0.5)

・カナン(20)、エゾチのお嬢様学校にお情け入学

挿絵(By みてみん)


■線歴1872年(-0.5)

・一号機関車、異世界ラインに転生★プロローグ

・マール(35)とシオン(42)、森で一号機関車に出会う★プロローグ

挿絵(By みてみん)

・マール(35)、故郷アールヴヘイムを出奔

・ニューブリッジ駅開設

・鉄道会社「ファン・ライン」設立★プロローグ


■線歴1873年(-0.5)

・アイアン・シンギュラリティによる科学技術の超加速的進歩開始


■線歴1889年(-0.6)

・カナン(51)、世界樹大学不合格(1回目)

・カナン(51)、お嬢様学校を28回の留年の末に追い出し卒業

挿絵(By みてみん)


■線歴1895年(-0.6)

・ファン・ライン、世界の主要国間の鉄道路線を完成させる★第1号

・マール(58)魔王領への鉄道延長を開始★第1号

挿絵(By みてみん)


■線歴1901年(-0.6)

・王の急行隊結成。魔王領にて大活躍

・通信技術の開発と軍事利用開始


■線歴1907年(-0.6)

・葉杜神社の神主の息子、カナンに告白し玉砕

・カナン(59)、世界樹大学不合格(9回目)


■線歴1921年(-0.5)

・魔王ノヴァ、『らいてう』を破壊★第10号


■線歴1922年(-0.5)

・『らいてう』、魔王の娘アナスタシア(0)を出産と同時に爆発★第10号


■線歴1923年(-0.5)

・魔王領のダンジョンにて金鉱発見

・商人スタン、武器屋をオープン


■線歴1933年(-0.4)

・大商人スタン、若き冒険者ジュダに勇者の剣を託す

・魔王の娘アナスタシア(11)、戦闘に敗北した魔将軍を父の見様見真似で初めて粛清処分

・カナン(85)、世界樹大学不合格(35回目)

・葉杜神社、カナンに毎年制服を送り始める。

挿絵(By みてみん)


■線歴1941年(-0.4)

・ファン・ライン、魔王城の50km手前まで線路を完成

・王の急行隊、解散決定★第1号

・王の急行隊に姫騎士ヴィクトリア(24)合流★第1号

挿絵(By みてみん)

・王の急行隊、王の鉄道連隊に任務変更★第1号


■線歴1945年(-0.4)

・姫騎士ヴィクトリア(28)、騎士オオタニ(56)と婚約


■線歴1946年(-0.4)

・人類軍、魔王ノヴァに勝利

・王の鉄道連隊、解散決定★第1号

・騎士オオタニ(57)、独立。K急初代社長就任★第1号

・通信技術の一般利用。スマホ発売。

・世界最古のSNS


■線歴1947年(-0.3)

・シオン(117)、稲妻列車計画開始★第2号

・マール(110)、故郷アールヴヘイムへ75年振りに帰郷★第2号

・姫騎士ヴィクトリア(30)、山ごもり修行を開始★第2号

・マール(110)、最長老との用地買収交渉中に亜光速突破。失踪。行方不明に★第2号

挿絵(By みてみん)


■線歴1948年(-0.3)

・シオン(118)、スランプからの失踪★第3号

・シオン(118)、世界合同エーテル原子核研究ギルドにて技術研究開始★第3号


■線歴1951年(-0.3)

・謎の生物タマちゃん(0)、珠駅のスーパー駅長に任命される。


■線歴1956年(-0.3)

・シオン(126)、世界合同エーテル原子核研究ギルドより帰還


■線歴1957年(-0.3)

・アールヴヘイム駅開設★第2号

・マール(120)、ウラシマ効果から帰還★第2号

・カナン(119)、世界樹大学不合格(69回目)

・スタンJr(18)、冒険者ジュダに弟子入り★第4号

・魔王軍残党、ニューブリッジ駅でテロ(ニューブリッジ騒乱事件)冒険者ジュダが鎮圧★第4号

挿絵(By みてみん)

・魔王の娘アナスタシア(35)、ブッチャーを粛清★第5号

挿絵(By みてみん)

・冒険者ジュダ、ブッチャーを討伐★第5号

・アナスタシア(35)とマール(120)、ネットオークションにて初対決。マール完勝★第6号

挿絵(By みてみん)

・マール(120)、葉萌線の廃線を決断★第6号

・葉萌線、秘境駅のエルフブームで黒字回復★第6号

・カナン(119)、クリスマスにアイドルデビュー★第6号

挿絵(By みてみん)


■線歴1958年(-0.3)

・姫騎士ヴィクトリア(41)、特別ダイヤでカナン(120)を救出★第7号

挿絵(By みてみん)

・魔王の娘アナスタシア(36)、張氏を粛清★第7号

挿絵(By みてみん)

・カナン(120)、K急への技術協力のため今年度の世界樹大学受験を見送り。

・カナン(120)、VVVFインバータを開発★第7号

・K急、ザクサンに乗り入れ。悲願成就。

・カナン製VVVFインバータ搭載K急新型車両、K急800型運行開始★第7号

挿絵(By みてみん)

・カナン、VVVFインバータの特許権を放棄。

・ファン・ライン、VVVFインバータ導入により各地で一斉に電化が始まる。


■線歴1960年(-0.2)

・カナン(122)、世界樹大学不合格(71回目)

・鉄道女王マール(123)と魔王の娘アナスタシア(38)、リアルで初遭遇★第8号

・同2名、コーヤ電鐵騎士川線珠駅にて結婚。披露宴は行わず★第8号

挿絵(By みてみん)

・魔王軍残党、聖地コーヤを襲撃。

・珠駅スーパー駅長、謎の生物タマちゃん(9)、いつのまにか八咫龍ヤタノドラゴンの成体に★第8号

・魔王の娘アナスタシア(38)、七つ星『死告の福音者』ギーヨを粛清★第8号

・魔王の娘アナスタシア(38)、七つ星『残虐なる蒼』グローメを粛清★第8号

・魔王の娘アナスタシア(38)、七つ星『狂生物学者』ババタッカーを粛清★第8号

・ファン・ライン、世界初の超伝導リニア試験運行により時速505km/hを記録(非公式)★第8号

挿絵(By みてみん)

・魔王の娘アナスタシア(38)、魔将軍ガスネナを粛清★第8号

・タマちゃん(9)、たった1体で魔王軍先鋭を撃退(公式発表)

・鉄道女王マール(123)と魔王の娘アナスタシア(38)新婚旅行でスペインへ★第9号

・鉄道女王マール(123)と魔王の娘アナスタシア(38)と離婚★第9号

・新魔王フローレス・フローズン(38)覚醒★第9号

挿絵(By みてみん)

・タマちゃん(9)、たった1体で聖地を守護した功績でウルトラ駅長に昇進。

・タマちゃん(9)、たった1体で聖地を守護した功績でコーヤ電鐵社長代理就任。

・タマ社長ちゃん(9)、たった1体で聖地を守護した功績で爵位授与。バロンタマちゃんに。

・バロンタマちゃん(9)、たった1体で聖地を守護した功績で神格化。タマちゃん神社建立。

・世界的に環境運動が隆盛する。

・鉄道女王マール(123)、ファン・ライン内にて初めて労使交渉に参加


■線歴1962年(±0.2)

・鉄道女王マール(125)、労使交渉(3ヶ月ぶり6回目)★第10号

・鉄道女王マール(125)、フサジワ駅周辺の反対住民と交渉開始★第10号

・ファン・ライン、フサジワ駅開業

・魔王の娘アナスタシア(40)、魔王の右目サウロの死刑執行★第10号

挿絵(By みてみん)

・騎士オオタニ、畳の上にて大往生。享年73歳。

・女騎士ヴィクトリア(38歳・運転主任見習い)、二代目社長といてK急を継ぐ。

・姫騎士ヴィクトリア(38)、振替返し(初)


■線歴2025年(±???)

・カナン(187)、世界樹大学不合格(136回目)

・カナン(187)、己の持つ同じ大学の連続不合格の世界記録を更新。

・ファン・ライン~異世界鉄道物語~ドラマ放送開始。

・マール(188)ドラマ解説役就任

挿絵(By みてみん)

・姫騎士ヴィクトリア(108)、振替返し(今年度3回目、28日振り)

挿絵(By みてみん)

・姫騎士ヴィクトリア(108)、振替返し(3回目、62年振り)

挿絵(By みてみん)

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