あらすじ
この物語は完結しており、全話予約投稿済みです。
2025年8月23日より毎日10時20分と22時20分の2回更新。
13章構成、プロローグ除いての全70話です。
天才的魔法才能を持つ天然チートのエルフ
「マール・ノーエ」はある日森の中で
現実世界から転生してきた蒸気機関車を発見する。
様々な理由が複合しての推察から
魔力を使わずに運用できる高速大規模輸送手段があれば
数千年間人類を苦しめてきた魔王を倒せると考えていた彼女は
蒸気機関の技術研究を進め、異世界独自の鉄道を発明、
鉄道会社「ファン・ライン」を設立し世界中に鉄道網を建設。
全人類の力を1つにした数の暴力で魔王討伐に成功し
誰もが知る英雄「鉄道女王」となった。
しかし、魔王亡き後の平和な世界では
軍備優先でひたすら拡張してきた鉄道路線の多くが赤字化。
世界政府お抱え企業となっていたファン・ラインは
人類の税金を無制限に食い潰す無駄遣いの極みとなっていた。
鉄道女王にしてファン・ライン総裁のマールは
赤字路線の順次廃線と経営改善を求められてしまう。
そんな中でも鉄道大好きの限界鉄オタ化していたマールは
自分の手で鉄道路線を廃線にする決断が下せず、
現実逃避しながら逃げ回る毎日を過ごしていた。
一方その頃、魔王軍残党は先の戦争を生き延びた
魔王の娘にして現状唯一魔王の血を引く存在、
「アナスタシア・ノヴァ」をリーダーとするテロ組織化していた。
彼らの目的は再び世界を魔族が管理支配し、
人類を恐怖と絶望の日々に追い込むこと。
そして、魔王ノヴァの仇討ちとしての鉄道路線網の破壊だった。
だがアナスタシアには誰にも言えない秘密があった。
彼女は何故か鉄道が大好きであり、
「電車娘」のHNでカリスマ視される鉄オタだったのだ。
アナスタシアは己の立場を利用し、
テロに見せかける形でファン・ラインの運営を応援し、
鉄道路線を攻撃する魔族を人知れず粛清処分していた。
そんなある日、現実逃避のローカル線の旅先で、
マールは偶然魔王の娘アナスタシアと出会ってしまう。
片や鉄道を応援してくれるカリスマオタク、電車娘。
片や世界に鉄道をもたらした生き神、鉄道女王。
出会う前からお互いに憧れ、片思い関係にあった2人は
その場の勢いで結婚を誓う。HAPPY END。
……しかしこの時。
民衆からファン・ラインへの怒りは爆発寸前だった。
アナスタシアはこのままでは守るべき鉄道路線が
消えてしまうことを悟り、
その再生は「魔王」である自分には無理で、
唯一出来るのが「鉄道女王」マール・ノーエであると理解。
現実逃避からの愛情で自分にすがりつくマールの手を振り払い、
2日で離婚し彼女の心に喝を入れ直した。
税金泥棒で嫌われ者の鉄道会社の総裁にして英雄、
最強チート魔法使いだがメンタルよわよわエルフ、
マール・ノーエ。
手段を選ばず全人類殲滅を目指す残虐非道な新魔王、
でも鉄オタでマールへの劣情も隠せない限界魔族、
アナスタシア・ノヴァ。
「鉄道が好き」という一点でのみ繋がる2人は
それぞれの考える「最短経路」で
腐敗しきり崩壊からの分割民営化寸前の
世界鉄道網の再生を目指す。
という物語を主軸として。
新幹線開発を目指すマッドエンジニア
「シオン・マヒデ」
最速・最高加速を目指す女騎士
「シーナ・ヴィクトリア」
駅弁大好きの竜人の食通にして勇者のなり損ない
「セドア・ジュダ」
秘境駅を維持するためアイドル活動に勤しむエルフ
「カナン」
彼らサブキャラクターの物語も同時進行。
加えてディープな鉄道ネタに関しては
物語完結後の未来のマールさんが
現地の取材写真を添えて完全解説。
ファンタジーな魔法とSFな科学の融合したバトル。
百合の花を咲かせつつのちょっとえっちな匂わせ演出。
ディープな鉄オタほどにやりと出来る小ネタの数々。
関東関西を中心とした駅弁・駅売店グルメ情報。
そして物語は絶望という途中駅を経由して……
完全無欠の真のHAPPY ENDへ。
全13章、全70話。
8月23日より1日2本、10時20分と22時20分に当駅始発。