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第十五話「だいダイ代アジェンシー」

「四魔だと?」


「あぁ…どっちの娘が魔導士だ?」


「どっちでもいいだろ!」


「まあそうカリカリするなよ…別に殺しに来たわけじゃない、魔導士の娘を奪いに来ただけだよ。」


「そんな事させない…アイリス、エレカ、悪い!戦う事になるかもしれない…」


「かもじゃねぇ、戦ってでも奪うんだよ」


は、速い…


「あ、あの!私が魔導士です…で、でもなんで私なんかに魔族が?」


「ハッハッハ…こんな女がデスト・クリエを召喚する訳ない。」


こいつ、アイリスがあの日に召喚魔法を使った事を知っているのか。


「まあいい力試しといこう。」


「ダメだ、戦うしかない。」


「ウチらも少しは強くなったからやりますよ。」


「とりあえず拘束魔法を…」


「お前ら…遅すぎる。」


「キャッ!」


「アイリス!エレカ!」


「クソ…かかってこいよ…」


「くぅ〜かっこいいねぇ〜お前みたいなやつ嫌いじゃないぞ、女の前はかっこつけなきゃな!」


「スター・スパイラル!!」


「おい、どこ狙ってるんだ?」


ドン!!


攻撃が自分に返ってきた。


「スティール!ってあれ?」


「なんだこんな短剣で俺に勝つ気か?」


「ウチの短剣が…」


「ザ・チェーン!」


アイリスが発動した魔法も自分に返ってきてアイリスが拘束された。


「お前らがっかりだよ…わざわざここまで来たってのによ…」


「反転魔術か…」


「よく分かってんじゃねぇか?」


リンプはスキルや魔法を瞬時にそのまま相手に返せる能力を使っている。


今まである程度のモンスターを倒して俺達は結構やれてると勘違いしていた。


そのせいで2人を傷つけてしまった。


「あんまり調子に乗るなよ…」


「おい、そんなにボロボロで俺に言ってるのか?」


使うしかない。ここで負ける訳にいかないんだ。


「転移魔法!2人をバイスの所へ。」


「え?」


シュン!!


2人をバイスのところへ飛ばした。


「へぇ?面白い能力使えるじゃねぇか?いいのか自分は逃げなくて?」


「当たり前だろ。これからお前を潰すんだから。」


俺の旅のためにもここで終わる訳にはいかない。


「こいよ…」


「王にのみ与えられし力よ。王にのみ許されし力よ。民のため力を使う事を許したまえ…キングスキル”ライトアンドダークネス”!!」


「な、なに…」


ズーン…と唸るような音と共にリンプの身体を切り裂いた。


「封印魔法は使えなくてもお前を潰すぐらい簡単だぜ。」


「クソがぁ!!!魔神スキル!ブレイクスタフ!お前だけは殺す!!」


さっきよりも何倍もスピードが上がった。


「それでも今のお前には負ける訳には…」


「伏せろ!氷結界!!!!」


何者かが氷魔法を放った。


「なんだと…」


リンプの反転魔法も間に合わなかった。


「大丈夫ですか!!」


そう言ってやってきたのはライフオブホープのみんなだった。


「大丈夫ですか!!」


「ラモンズさん!」


アイリスとエレカも無事だったらしい…


「モカ!総攻撃ニャ!」


「はい!」


双子は封印魔法を付与した弓と槍で攻撃を続ける。


「トドメだっっ!!!」


ルークが巨大な斧を振り下ろした。


完璧なチームワークだった。


「ハッハッハ!!人間も中々やるな…」


「なに!?」


リンプは回復速度が早いのか、かすり傷程度だった。


「今日はこれぐらいにしといてやるか。ラモンズ…貴様だけは俺の手で殺す。」


そう言ってリンプは消えた。


「大丈夫ですかラモンズさん!」


「あ、あぁ…」


「まかさ四魔の1人が現れるとはねぇ。」


「ありがとう、助かったよバイス。」


四魔を倒せなかった事、それとまだまだ自分たちの弱さを痛感した。


ライフオブホープの完璧なコンビネーションにバイスの的確な判断がみんながシンプルかつ強い状態で戦えるのだろう。


この街に来る前、ジャイアントベアを倒した時本当は少しはここのレベルが上がっていると思ってたがまだまだらしいな。


気付いたら祭りも終わっていた。

もう明日の朝にはこの街を出て新しい仲間を探そう。そしていつかはライフオブホープをも越える存在になる。


.


.


.


__次の日


「おはよう2人とも!」


「おはようございます〜」


「おはよ〜っす」


戦いの後2人は思っていたよりケロッとしていた。


「昨日は巻き込んでしまってすまない…」


「いや!彼らが狙っていたのは私でした。」


「俺はもっと強くなりたい…でも強要はしない。」


「何言ってるんですか?ウチらはラモンズさんに人生を変えてもらったんだし昨日だってめちゃくちゃ悔しかったんですよ。だからうちも強くなりたい。」


「私も2人と同じ意見です。ライフオブホープ達は瞬時に判断して自分の事ばかりではなく助け合っていたので今はワンマンにならないように私達がもっともっと頑張りましょう。」


「2人ともありがとう。俺は次に行きたい街を決めたんだ。」


「本当ですか?」


「俺らに足りないのはやっぱりパワーだと思ってさ。だから極東、ヤマトに向かうよ。」


「どこでも着いて行きます!」


「次は剣士ですね。」


私達は結局ライフオブホープに助けられ、自分たちがまだまだ弱い事を再確認た。それでももっともっと強くなりたいから次の街へ向かう事にした。


__出発の時


「バイス!みんなも本当にありがとう。」


「そう気にしないでよ、ラモンズ君。」


「モネもモカもありがとうございました。ウチ、もっと強くなるよ。」


「頑張るニャ!」


「皆さんなら大丈夫ですよ!」


「あの!アレクさん!また稽古お願いします。」


「……次はモルガンさんにも会わせてくれ。」


「よし!!皆んなの旅立ちを祝って337拍子だ!!!!!!」


「1人でやってるニャ…」


「本当にありがとうございました。」


私達の旅は続く。


.


.


.


王都にて。


「お兄様…久々に会いたいですわ。いつもは数ヶ月に一回は帰ってきたのに〜。泥棒ネコがいるに違いないですわ!!!」



ー続くー

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