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夜のキャンバスに色をからめて  作者: ぬりえ
五月

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26/230

八、

「今日は久々の勉強会だね!」


 傷口は休日ですっかり治った。作った薬が効いたようだ。触ると少し痛みが走るけれど、我慢できる範囲。包帯を外しても見た目に問題はない。

 よし、これで万事解決!


 下駄箱に嫌がらせがなかったことを伝えると、睦美と大介は喜んでくれた。

 勉強会を楽しみにしていた睦美は笑顔である。小夜もつい、口元がほころんだ。


「おまえ、最近表情ついたんじゃね?」


 大介にごつっと蹴りを入れてやる。睦美はそれをも楽しそうに笑っていた。


 放課後の足は軽かった。久々の勉強会。ふふ。

 本が読める! 課題もできる! あーだこーだ言い合うあの二人と一緒に過ごせる。


 下駄箱を開けて靴を取る。と、中に何かが入っていた。画鋲ではない。紙だ。

 当然、ラブレターではない。


 “五時、旧体育倉庫で待っています”


 それだけ書かれていた。


 果たし状かよ。


 どうせあの三人だ。また数分で終わるだろうし、喫茶店へ行くのはいつもより遅くはなっても間に合う。無視すればまたぎゃぁぎゃぁうるさそうだし、仕方ないのでメッセージに従うことにした。


 それは、誤った選択だった。



 五時になる十分ほど前、小夜は旧体育館倉庫に着いた。早く片をつけたいのと、時間よりも少し早めに到着して相手を待たせたくない、という律儀な性格からだ。


 待ち伏せしているかと思いきや、ドアの前には誰もいない。


 そういえば前で待ってるとは書かれていなかったわ。


 中にいるかもしれないと思い、ドアに手をかけると開いた。鍵がかかっていない。

 入ってみる。


 と、外開きの扉が、ばたんと閉まった。


 旧体育館倉庫は、真っ暗闇になった。


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