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003、10年後

一旦連投はここまで!

あとはじっくりまったりってほどではないけど、『妖精と綴る物語(VRMMO)』の書き溜めを書き直して投稿してからになると思います!

まぁ、息抜きに書きに来るかもだけど。

んじゃあ、最後の話どうぞ!


 スライムになってから10年経ちました。


 いや、違うの、待ってほしい。

 夜にズルズルと移動して、食事する毎日だから報告するようなことは無かったんだよ。

 本当だよ?

 別に圧縮が成功したとか、味覚を感じれるようになったとか、人間を見たとか、スライム美味しいとか、触手出せるようになったとか、人間?になれたとか、めっちゃ大きいスライム見たとか、今度は命の危険を感じただけでなく死にかけたとか全然そうゆうこと無かったんだよ!

 うんうん、全然これっぽっちも微塵も一片の可能性もありませんとも。


 ………。

 ……………。

 …………………。


 ごめんなさい。

 本当のこと言います。

 ・・・くふふふっ。

 笑っちゃった。

 あー何言ってんだろー、誰もいないのになー。

 一人で漫才みたいなことしちゃってるよ。

 ………。

 今誰かに笑われた気がする。

 いや、違うの、待って欲しい。

 ほら、僕ってずっと一人だったからさ一人言が、こう増えていってしまうのだよ。

 察してくれると嬉しいかなー?

 だからさ、しょうがないんだよ。

 うんうん、しょうがない。しょうがない。

 みんなも十年間くらい1人でいれば僕みたいな立派な1人言マスターになれるよ!

 やったね!嬉しいね!

 え?元から一人言が多いって?

 ソンナコトナイヨー。

 キノセイダヨー。


 さて、誰に言ってるか分かんないけど、まぁ振り返る良い機会だからしよっか!


 てな訳で、まず味覚から!

 え、なに、圧縮?

 圧縮から聞きたいの?

 ちっちっちっちっ、分かってないなぁ。

 目玉商品を最後に取っておくのは、商売の基本でしょ?

 まぁ、途中で言っちゃうんだけどね!

 てへっ♪

 ではいってみよう!





 ーーーーーーーー





 味覚は圧縮を「んぐー!」「んぬー!」って頑張ってる日々に飽きてきた頃。


 なんか暇ー。いや、圧縮というやることはあるんだけどさー。こればっかりだとつまんなーい!んー、何かないかな・・・?

 ………!

 そうだ!そうだよ!味覚を忘れてた!

 いっつも炊きたての白米の上に醤油で浸した海苔をのせて食べたじゃないか!

 なんであのおいしさを忘れていたんだ!

 僕のばか〜!

 くそう。

 スライムはご飯の味がしない代わりに充足感があるから、すっかり忘れさせられてたよ!

 このスライムの体、なかなかやるな?

 よし、絶対味覚を手に入れてやる!

 やってやらぁー!と思ったことが始まり。

 まぁ、案の定なかなか上手くいかなかったんだよねー。

 数ヶ月挑戦してもちっとも変わんなくて、そもそも人だった頃に考えるまでもなく味覚を感じてたのを、体の構造が全く違うこのスライムボディで味覚をどうやって感じれるようにすればいいの!

 って逆ギレ?し始めてきた、そんな涼しくなってきて枯葉が落ちてきた秋の夜、あるスライムが面白い………のではなく気持ち悪いことをしていたのだ。

 いや、実際面白いんだけどさー。

 はたから見ると気持ち悪くて。

 うむ、しょうがない評価だと思うよ?

 んでんで、そのスライムはなんと、体内で消化させないで枯葉を取り込んでいたのだ!

 つまり、めちゃくちゃ体の中枯葉だらけだったということ。

 ね?面白いでしょ?

 消化しないで取り込むなんて、考えても見なかったことなんだよ。

 でもね、問題もあってさー。

 面白いことだけじゃなかったんだよ。

 本当に面白いだけだったら良かったんだよ。

 そのスライムは枯葉だけじゃなくて、枯葉に隠れてる芋虫も取り込んでいたんだよ!

 それでさー、枯葉が溶かされてないのにその芋虫が溶けてると思う?

 そう!溶かされていないのだ!

 察しのいい人は気づいたかな?

 スライムに取り込まれた芋虫がなんとかスライム体内から出ようとしてたんだ。

 その光景ってさー、あれを想像させない?

 蛆虫が人間の腕や足からうにゅ〜って、ぐにゅ〜って出てくるのを。

 ね?想像しちゃうでしょ!

 気持ち悪いって思うの当然だよね!

 しょうがないよね!

 あー、めっちゃ気持ち悪かった!

 もう2度とみたくない!


 めちゃくちゃ、もう2度とみたくないほど気持ち悪かったのはさておき、僕もやってみようとしたんだ。

 ご飯を溶かさないで体内に取り込むって考えが面白くて、できるっかな?って軽い気持ちで。


 結論から言うと、めっちゃ難しかった!

 普段から取り込むと勝手に消化されるから、何も考えないでご飯食べてたんだよね。

 ほら、スライムの本能みたいな感じで特に違和感無くご飯食べてたからさ、ねぇー?

 人間だって唾液を出すのを意識したことある?

 無いでしょ?

 それと同じようなことなのー!

 ………スライムの消化の酸を止めるのと、人間の唾液を止めるのどっちが難しいんだろう?

 もう人間じゃないから検証出来ないんだけどね。


 まぁ、それはさておき。

 少しだけ、ほんの少しだけ出来た時にね、久しく感じてなかったあの感覚を感じたの!

 それは………。

 なんと………!

 味覚だったのだ!


 試してから数日後の夜、いつものように雑草を食べてたら「うえぇ、苦。」って感じたの。

 すぐに、「・・・ん?苦い?苦い!苦い!?味がするー!雑草の味がするー!?味覚だー!味覚を感じれるよー!超久々の味覚だー!いーーやっほー!」って泣き叫びながら雑草をばくばくとパクパクと食べ続け、気づいたら朝になり、体が大きくなっちゃった♪

 てへ♪

 体が大きくなってるし、もう朝だし、とても焦りました。はい。

 なんとか他の生物に会わずに帰れて良かったと今でも思うよ。

 本当に何事もなく帰れて良かった。


 その後も溶かさないで体に残すように食べれるようにつれて、どんどん苦味が増えてったの。

 多分、味を感じる前に溶かしてるから味覚を感じられなかったんじゃないかなー?って思うんだよね。

 あの時のスライムに出会えて良かった!

 出会えなかったら今頃味覚が〜、味覚が〜、ってなってると思うし。

 うむ、感謝感激であるな。


 まぁ、ご飯の主食は雑草、落ち葉、枯葉だから苦味しか感じられないんだけどね。

 それでも味覚はあって良かった!

 もともと苦いのは好きだがら、というのも理由に入るのかな?

 それに、雑草と落ち葉と枯葉では微妙に味も違うし。

 というわけで、僕は味覚を手に入れたのだー!


 それで分かるかもしれないけど、味覚を手に入れた人、じゃなくてスライムが何をするのか。

 それは、いろんなもの食べてみたい!

 ただこれだけである。

 だけど、ただこれだけが難しいのだ。

 スライムは生態ピラミッド?食物連鎖?で言う所の一番下、最下層の分解者なのである。

 そんなスライムの強さは?レベルは?脅威は?

 弱い!低い!全くない!

 そう、スライムは弱いのだ!

 それはもうとてつもなく弱い!

 1番下といっても過言ではないくらい弱い!

 そんなスライムがいろんなご飯を食べれるのか?

 誰がどう頑張っても無理です。

 それでも頑張ったんだよ?

 主食の雑草、落ち葉や枯葉以外に食べたんだよ?

 土。

 何の味もしなかった。何で!?

 木の皮。

 しぶ〜い味がした。渋いのもいけるよ!

 木の根。

 なんか体に良さそうな味がした。わっはっは!甘いよ!砂糖よりも甘いよ!僕は栄養ドリンクを愛飲していたのだ!なので、もちろんこれもいけるよ!

 いつも飲む毎に注意されちゃったけどね!

 芋虫。

 なんと、意外にも美味しかったー!

 なんかこう、人間の時に食べた食べ物で似てるのがなくて、上手く言えないんだけど。最初は少し苦く、次に来たのは少量の肉の味、鶏肉に近かったかな?最後に体液だと思うけどほんのり甘い何か。

 このほんのり甘い何かが良いアクセントなんだよ!

 そして、スライムになって初めてご飯というものを食べた気分になった!

 なお、食感は味わえない模様。

 べ、別にいいもん!味覚だけでも手に入れたから別にいいもんね!


 ぐすん、もっと美味しいの食べたい・・・。


 そんなこんなでリラックス?気分転換?していたのが功を奏したのか、なんと圧縮が少しずつ出来始めたのだ!

 と言っても、見た目じゃ全く分からないんだけどね。

 じゃあ、何で分かったのかというと。

 何となくこのスライムボディに違和感があったんだよね。

 人間の感覚で言うと、なんか筋肉が強張っている感じ。

 いやー長かった。いつのまにかに冬だと思う寒い時期を三回越しちゃってやっとだからね。

 それで手がかりを掴んだ程度だよ?

 辛い。

 何度諦めようと思ったことやら。

 でも、手がかりを掴んだならこっちのもんだ!

 最初の1ヶ月で1日食べて大きくなったのを圧縮でき、2年後には3週間で、3年後には2週間、4年後には1週間、て言う風に成長して今ではいくら食べてもは言い過ぎだけど、そこら辺の木なら10本食べても体の大きさは変わんない自信があるよ!

 今でこそ手放せないくらい便利な技だけど、習得までが本当に辛い!

 考えてみてよ、圧縮でき始めた頃は筋肉が強張っている感じなんだよ?

 休められないよ!

 そしてね、体を強張っているんだよ、体を上手に動かせるかな?スライムって全身、360度スライムボディなんだよ、無理だよ!動かせないよ!

 だからさー、毎晩毎晩ご飯食べるのも大変なんだ!

 いや、ただご飯食べるだけだったら良かったかもしれない。

 動かないで食べさせて貰えばいいんだもん。

 でもここは自然界、敵に襲われる前にさっさと雑草を食べて帰ってこないといけないのだ!

 ほんと、夜行性の生き物がいなくて良かったー!

 でも無警戒で外に行くなんて無理!

 何かあるかも知れないし。

 上手く動かせない体に早く動いてよーって愚痴りながら、それでも生きるために体を引きずって雑草を食べ、寝床に帰るのだ。

 うむ、大変であった。


 さらにね追い討ちをかけるようなことが待っていたのだよ!

 あれは、酷い。

 泣きたくなった。

 スライムだから泣けないんだけど!

 絶対泣いていいと思うほどに酷かった!

 みんなも絶対泣くと思う!

 急に人間からスライムになってもなんとか泣かなかった僕を泣かしたんだよ?逆に凄いって後で感心したほど酷かったの。


 それは………。

 僕は圧縮が初めて出来た日、強張る体を引きずりながら「生き残るために必要なことだよ!ほら頑張って!あとすっこし!頑張って!」って励ましながらなんとか頑張って雑草のとこまで来たんだ。

 そして、あ〜ご飯が食べられる〜って思いいつものように食べたんだ。

 すると、最近感じられてた味覚が感じられなくなってたの。

 最初は、「ん?早く消化しちったの?圧縮してるから失敗したのかな?」って思ってそんなに気にしなかったの。

 でもそれがその日の内1度も味覚を味わえなくなって「ま、まっさか〜。」「いやいやいやいや、今日偶然出来なかったんだよ。うんうん、そうに違いない。」って現実逃避してから明日も、数日後も、数ヶ月後も、数年後も、1度も味覚を味わうことが出来なくなったの。

 分かる?この絶望感。

 やっと、やっと、味覚を味わえるようになったのに、芋虫が体内から出ないように結構頑張って、溶かしながら食べるのを完璧にマスターした数日後にこの仕打ちだよ?

 辛い。

 酷い。

 悲しい。

 でも、でも、生き残るためには圧縮出来るようにならないといつ死んでもおかしくないから泣く泣く、本当に泣く泣く味覚を諦めて、将来上手く圧縮と味覚を両立出来るのを夢見て諦めたの。

 諦める前に、芋虫爆食いしたけど。

 しょ、しょうがないでしょ!

 それくらいは大目に見てよ!


 それで両立出来たのは結構最近、つまり数年間はまた充足感だけだったの。

 やっぱり味覚は大事なんだなぁ〜、ってしみじみと実感しております!

 味覚最高ー!

 大好きー!

 愛してるー!






スライムくんの味覚について!


『雑草』

お茶や薬みたいな苦さ


『落ち葉』

「雑草」に比べて苦さは薄い


『枯葉』

苦さよりも渋さが目立つ、てか渋い!


『土』

何の味もしない


『木の皮』

「枯葉」よりも渋い


『木の根』

栄養ドリンクみたいな、なんか体に良さそうな味


『芋虫』

意外にも美味しい。

最初は少し苦く、次に来たのは少量の肉の味、鶏肉に近かったかな?最後に体液だと思うけどほんのり甘い何か。

このほんのり甘い何かが良いアクセント




一応僕の中での「苦い」と「渋い」の違い!

「苦い」は「こげた味がする状態」です。コーヒー、こげた魚、ゴーヤ等を食べたときに感じるような味。


「渋い」は、渋柿を食べたときなどの、「舌がしびれるような味」です。濃いお茶や渋柿を口に入れたときに感じるよね?




これでもちゃんと調べてたんだよ!

「苦い」は炭を口に入れたような苦味を舌に感じるみたいで。

「渋い」は「舌の粘膜の収縮によって起こる味覚」で「舌がしびれるような感覚だけでなく、口全体がすぼまるようなしびれるような感じになる」らしい。


………。

よく分かんないことが、分かった!

いや、でも、何となくは分かったよ。うんうん。



【追伸】

書き始めたばかりなのに、しばらく忙しくなるので投稿できなくなっちゃうと思います!

具体的には4、5月まで。

なので、見に来てくださった方申し訳ございません!

本当にごめんなさい!

もしこの作品を覚えていたら、再開した時にでも見に来て下さい。

本当にごめん!

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