20.05.28 血縁
「知ってる? 血って鉄の味するんだよ」
小学校の時、友達のユキちゃんが教えてくれた。
わたしのの血は確かに鉄の味がした。
おばあちゃんはいつも早起きだから、わたしが学校に行く前に起きて、朝食と冬はココアを作ってくれる。
朝食は日によって前日の残り物だったりトーストだったり納豆ご飯だったりする。納豆ご飯は嫌い。でもおばあちゃんの作るココアは最高。とろとろと濃厚で喉が乾くほどあまい。
高校生2年生になってすぐ、友達が帰り道に転んで足の骨を折った。足は肘の方に向かって不思議に曲がって、その奇妙な姿に私は見とれてしまった。好奇心が湧いた。彼女の悲鳴に嫌気がさして帰りたくなった。ぼぉっとした虚ろな気持ちになって、そのまま余韻に浸りながら帰ってしまった。帰ってから助けるのを忘れてたことを思い出した。
後日、その事件が問題となり変な噂がたった。
わたしがその子を殺そうとしたという噂だった。
学校に行くのも嫌になって、高校へは通信制の学校へ行くことになった。
わたしは変な子なんだってその時明確に理解した。
冬に濃厚なココアを作ってくるおばあちゃんが大好きだから、もう心配かけたくなかった。
割れたガラスで指を切った。咄嗟に傷をちゅっと吸ったら、鉄の味がした。
今でも、私の血は鉄の味がする。
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書くのしんどい。
しんどいから次の作品書くことにしよ。
次はシーンシーンを流動的に書くことを意識しよ。