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9話 不利すぎる衝突

 隊長の声が森に響く。


「全員、陣形を維持しろ! 魔銃隊は後方から射撃だ!」


 俺は銃を握りしめて、息を吐いた。胸の奥で熱いものが湧いてくる。これが俺の戦い方だ。


 声は出さないけど、心の中でいつも思う。


(俺だって、やれる)


 森の奥から現れた赤黒い悪魔。見た瞬間、体が引き締まった。でも、俺は迷わなかった。


 仲間たちが動き出すのを見て、俺も走り出した。


 銃を構えて、先頭の列に並ぶ。俺たちはこう言う時のために訓練をしたんだ。


 今だろう、その成果を見せるのは!


 俺は渾身の力を込めて射撃をする。狂ったように。こうしなければ、いけない気がした。


 射撃は止まる。周りの木々がどんどん倒れていく。


(よし!)


 訓練通りやれば、きっと勝てる。そう思っていた。


 だが、悪魔は微動だにしなかった。ただ、赤い瞳が銃弾を、面白そうに見下ろしているだけだった。


 周りの木が倒れていったのはそういうことか。自分の唾を飲み込む音が聞こえた。


(傷ひとつない…?!)


 この場にいるみんなが同じことを考えていた。銃弾が弾かれていたのだ。


 まるでその体が鋼鉄の壁でできているみたいに。


 みんなが固まっていると、後方から準備のできた魔銃隊から対魔弾が飛んでくる。


「来たぞ!!!全員、もう一度かかれ!」


 後ろから隊長の声がもういちど響く。俺も銃を構え、引き金を引く。だが、弾はでない。


 さっきの銃撃で故障したのだった。たちまち俺の体は固まる。俺は今、無防備だ。


「レオン、銃を変えてこい!」


 誰かの叫び声がして、我に帰る。俺は急いで前線から離れ、銃を変えてくる。


 目の前で魔銃隊の攻撃が行われている。紫色の弾だ。一直線に悪魔へ飛ぶが、効いている様子はない。


 俺は、目を逸らすように後方へ行き、銃を取り替える。


(よし、これで前線に…)


 急に爆音が轟いた。続いて爆風がくる。


「うわっ!!」


 その勢いのまま俺は木に当たり、頭をぶつけてしまう。


 意識が遠のく中、背後から途方もない魔気が迫ってくるのを感じた。


(何だ……?)


 直後、視界が暗くなった。




主人公が一瞬変わるけど許してちょ

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