プロローグ
初めまして。ナナシの助と申します。性癖詰めこんだヒーローです。コロコロ視点が変わりますが、楽しんでもらえたら幸いです。ブクマ、評価ありがとうございます。
遠い昔『生命の泉』と言うとても美しい泉がありました。泉は世界を巡る魔力の源でした。しかし泉は人の世の急激な発展により、その美しさを失い始めていました。世界の調和を護る精霊たちは、このままでは世界が終わりを迎えることを予見し、その使命ゆえに心を痛めていました。
そんな時、精霊は一人の王と出会います。彼は、自らの国民を深く愛し、自然を敬い、王国の平和と繁栄を心から願う、高潔な心の持ち主でした。
精霊は王に語りかけます。
『大いなる泉は穢れ、このままでは世界は歪みに飲み込まれるでしょう。泉を清め、調和を保つためには、王の貴方の誓いが必要です』
高潔な王は迷うことなく、自らの全てをかけて誓います。
『この泉を清浄にし、その豊かな恵みを、分け隔てなく王国中に行き渡らせましょう。全ては民の幸福と、世界の調和のために』
王の曇りなき言葉に、精霊は深く頷きました。
かくして、王と精霊は、泉の清浄と恵みの公平な分配、そして未来の繁栄を約束する『真の盟約』を交わしました。
そうして生まれたのが、ルミニス王国です。
精霊は、その建国に際し変わらぬ願いを込めました。
『いつまでも、この王国に真の繁栄と、分け隔てない幸福が永遠に続きますように』と。
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