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高校での普通の生活

作者: Mr.キノコ

「あぁ、踏んじゃった!!」




朝の通学路、陽射しがまぶしい中、私は思わず叫んでしまった。靴の先に、何とも言えない感触。見ると、そこには小さな犬のうんちがしっかりと私の白いスニーカーに張り付いていた。心の中で、「またか…」と思いつつ、これが私の高校生活のスタートだと思うと、少し笑えた。

名前は佐藤美咲、17歳。普通の女子高生だ。今日も朝から事件が待っているのかと思うと、ドキドキする。さっそく、家から持参したウェットティッシュを取り出し、靴を拭こうとしたその瞬間、後ろから声がした。

「美咲!またそんなところで立ち止まって、何してるの?」

振り返ると、友人の中村由紀が手を振りながら走ってきた。彼女はいつも元気で、私の生活に欠かせない存在だ。

「うんち踏んじゃった…」と、私はちょっと恥ずかしそうに告白した。

由紀は大きな声で笑った。「さすが美咲!毎日何かしらのハプニングがあるね!」

その時、私たちの前を通り過ぎた男子生徒が、私の靴を見て「うわ、最悪!」と叫び、笑いながら去っていった。もう笑うしかない。高校生活、こんなことで始まるとは。

学校に着くと、まずは教室へ向かう。ホームルームの時間、担任の先生が「今日は新しいルールを決めるぞ!」と張り切っている。クラスメイトたちは不安そうに顔を見合わせている。私も緊張が走る。

「今後、毎日宿題を忘れたら、罰ゲームをやってもらいます!」

教室がざわつく。罰ゲーム!?そんなの嫌だと思いながらも、何か面白いことになりそうな予感がした。先生はそのままルールを説明するが、私はその内容よりも、今後の展開に期待してしまう。

休み時間、由紀と二人でお菓子をつまみながら、罰ゲームの話をした。「何がいいと思う?罰ゲーム、結構面白くなるかも!」と由紀が目を輝かせて言った。

「例えば、宿題忘れたら、クラス全員の前でダンスを踊るとか?」私は冗談を言ったつもりだった。

「それ、面白い!」由紀は目を輝かせて続ける。「でも、美咲が踊るのはちょっと見たくないかも…」

「ひどい!」私は本気で怒るふりをして、でも内心は笑っていた。彼女との会話はいつも楽しくて、いつも笑いが絶えない。


次の授業は体育だ。体育館に集まった全員は、先生の指示で準備運動を始める。私は運動が得意ではないので、内心ドキドキ。周りの皆が元気に跳ね回る中、私はひたすら足を引きずりながらついていく。

そして、運動の時間になると、罰ゲームの話題が再び私の頭をよぎった。「宿題を忘れたら、私も踊らなくちゃいけないのかな…」と思うと、少し不安になった。その瞬間、私の足元にボールが転がってきた。

反射的にボールを蹴った瞬間、まさかのことが起きた。ボールは直線的に飛び、近くにいた男子生徒の顔面に見事にヒット!彼は驚いた顔をして、そのまま転倒。その瞬間、周りの皆が爆笑した。

「美咲、ナイスシュート!」由紀が大声で叫ぶと、私は恥ずかしさと興奮で混乱した。こんな形で注目を浴びるとは思わなかった。

その後の授業は一層楽しく、私たちのクラスは一気に盛り上がった。「美咲、次の罰ゲームは君だ!」と友達が冗談を言い、結局、私がダンスを踊る羽目になるのではないかという流れになってしまった。

放課後、由紀と二人で帰る途中、私はため息をついた。「もう、来週の宿題が心配だわ。」と話すと、彼女は笑いながら「大丈夫、美咲はサプライズの天才だもん!」と言った。

その後、何とか宿題をやり遂げ、罰ゲームの日を迎えた。クラス全員が集まり、周りは笑いと期待に満ちている。私は緊張しながら、真ん中に立たされた。すると、由紀が前に出てきて、「美咲、頑張れ!」と声援を送った。

音楽が流れ始め、私は思わずその場で踊り出した。最初はぎこちなかったが、次第に周りの笑い声に励まされ、自由に動けるようになった。まるで舞台に立っているかのような気持ちだった。

ダンスが終わると、教室は大拍手に包まれた。私も楽しめたし、何より友達との絆が深まった気がした。その瞬間、私の高校生活は「普通」ではなく、「特別」なものになったのだと感じた。

そして、日常は続いていく。何があっても、こうやって笑い合いながら過ごせる友達がいることが、何よりの幸せだと思った。高校での普通な生活は、実は特別な瞬間で彩られているのだ。

こうして、私たちの高校生活はまた一つ、思い出に残る日となった。次はどんなハプニングが待っているのか、期待と不安で胸が膨らむ毎日が続く。それでも、きっと笑って乗り越えられるはずだ。だって、私には由紀がいるから。

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