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第9話:冒険者ギルドへ③

リンダさんの店を出てギルドへ向かう、ランドさんの武器店もギルドの近くなので一緒に寄るつもりだ。


「そういえば旦那様、ギルドってどんなところなの?」


ギルドまであと少しといった所で細野さん(ミモザ)が不思議そうに聞いてくる。


「怖い人とか居るのでしょうか?」


蒼井さん(ネモフィラ)も不安そうに聞いてくる。


「えっとね……役所みたいな所だよ、クエストや依頼の受付カウンターや職業相談、仕事の斡旋もしてるね。後は簡易宿泊所や小さな酒場を設えてるかな」


地方から大都市まで大きさは様々だが基本的には今言ったのが基本で、場所によってはその地域の商人と連携して中に冒険者用の雑貨屋等のお店があったりするけど、基本は変わらない。


「意外とまともなのかな?」


「そうだね、それに職員さんは女性の割合も多いし怖い所では無いよ」


「そうなんですね……良かったです~」


と、そんな事を話していたのだが……まさかあんなことになろうとは……。



◇◆◇◆◇◆◇◆

「てめぇ!!」


大振りに振られた剣を避け、握られた手を目掛けて思い切り蹴り抜く。


「ぐぅぅ!! 『肉体強化エンチャント・フィジカル』」


痛むであろう左手を肉体強化で無理に動かす、そんな事してもあんまり意味が無いのに……。


「いい加減、諦めてくれよ……はぁ!」


がむしゃらに振られた腕を回避し顎先へ飛び膝蹴りを喰らわせる。


「ぐぎゃっ!?」


白目を剥いた男が傾き倒れる、頭を打たない様に支えながら着地する。


「はぁ……これで満足したか? って気絶してるし聞こえないか……」


伸びている二人に視線を移す」


「まったく、大怪我させない様に倒すの大変なんだから……」


頭の痛い事になってしまったと思いながら経緯を思い出す。


◇◆◇◆

ギルドへ入った俺達は、キョロキョロと周囲を眺める二人を連れて空いているカウンターへ向かう。


「ミラさんお久しぶりです」


カウンターに居るのはひと際目を引くような美人のエルフだ、名前をミランダさんといってこのギルドで最年長の職員である、長命種なので見た目は20歳前後だが年齢は3桁を超えている。


「ホウショウさん、お久しぶりです。昨日は報告に来ていただけなくて残念でした」


「あー、すみません。依頼主の話が長かったので。アインに任せてしまったんですよ」


「そうでしたか、お疲れ様です。それで、本日はどうされたのでしょうか?」


「ありがとうございます。実は色々ありまして奴隷を二人買う事になったんです……それで少なくとも生活費くらいは稼げるようにしたいのと、ギルド講習で護身術とかを学べたらなーって……どうしたんです?」


美人が台無しになるような顔をしてこちらを見ている。


「いえ、ホウショウさんが〝性〟奴隷を買う様な、はしたない人だとは思いもしなかったので……」


「あーえっと……、これには事情がありまして……」


リンダさんの時と同じ様に二人の〝設定〟を話す、話している内にミラさんが涙ぐむ。


「そうだったのですね……お二人共、遠くの地から大変だったでしょう……」


「はい、それに二人ともこっちじゃ言葉も通じなくて。俺はそこの出身という事もあって理解はできるのですが……」


「そうなのね、じゃあ私に任せて下さい! 少し喋り方は違うけど極東言語(日本語)は少しだけなら話せるわ」


胸を叩くミラさん、スタイルの良い部分が大きく揺れる、けど聞き逃せない事が聞こえた。


「え? そうなんですか!?」


「えぇ、昔に極東地域を旅していた時に現地の人との交流の為に学んだのよ」


「そうだったんですね、でもそれなら心強いです。もし良かったら、俺が仕事で居ない間こちらの言語の講師をして貰えたりしませんか?」


「いいわよ、新人の中にはたまに文字を書けない人が居たりするし。でも、言葉もとなると……業務範囲外なのよねぇ~」


ニヤニヤとこちらを見て来るミラさん、これは一杯奢って欲しいとの事だろうな。


「うっ……少し懐が厳しいですが、わかりました。今度お食事にでも……」


「交渉成立ね。お店は今度私から指定するから、ホウショウさんに任せると酒場になりそうですし」


「うっ……見透かされてる。お洒落なお店は知らないので……」


そう話していると、今度は二人の視線が険しくなってくる。


「ねぇ旦那様、何の話をしているのでしょうか?」


「二人で楽しくお話してないで、私達にも教えてくれませんか?」


なんか、笑顔が怖いんだけど……。


「あぁ、ごめん。こちらのミラさん、俺達の言葉が少し話せるみたいで、二人の言語の先生になってもらおうと思ってね」


「そうなんですか?」


「そうですヨー、とはいってモ、簡単な言葉だけですけド」


「ほんとだ……」


「凄い……」


「はイ、これからは私ガ、こちらの言葉を教えますネ」


ニコリと笑うミラさんと安堵した様な顔をしている二人、その微笑ましい状態に割り込んで来る無粋な声が響いた。


「おいおいおい~随分と別嬪さんがいるじゃねーですかねぇアニキ!」


「そうだなぁ~おい、冴えないおっさんはどけよ!」


見た事無い男二人が周囲の人達を押しのけてこちらに歩いてきた。



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ミラさんも主人公のこと好きだったりする?それとも普通に女性として性奴隷を買ったことを軽蔑してる?
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