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ディメンションバード ~DIMENSION BIRD~  作者: いしのしげはる
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~DIMENSION BIRD~一章その①

序章が終わったので一章です。

信哉は昨日の事を思い出していた。

電車に乗っていた時にあの少女と出会い、シェレスタのことを伝えられて…よくわからないカギを拾ってカギに救われて…

プレアに出会って…船に連れられて…ホバーバイクに乗ってイヴィルとシェレスタが戦っているのを見て…

俺はアレに乗って…戦った…?

「あれ……?……おかしいなあれ以降の…記憶がないぞ……?」

信哉は頭をかきながら考え始めた。


「目が覚めたかしら?」

「え‥‥?ウっうわあああ!!び、びっくりしたぁ~」

急に後ろから声をかけられた信哉は驚きながら振り向くとそこに立っていたのはあの時の少女だ。

「きっきみはあの時の!いつの間に!?」


信哉は少女に腰を抜かしながら指をさす、それもそうだ。ここは病室の個室だ、普通は許可がないとこの病室に来ることは許されない、まさか、隠れてここに来たのではないだろうか?と信哉は考える。


すると少女は答える「私の存在はあなたにしか見ることができない、あなたにしか感じない、」

信哉は彼女の言っていることがよくわからなかった。


だが、信哉は彼女の言った言葉で気になるものがあり、彼女に聞いた。


「ねえ、あの時言った大きな力って…シェレスタの事?」

「ええ、そうよ」


「シェレスタは一体どのようなロボットなんだ?」

「アレはロボットというには役不足なものよ」


「じゃあもはや兵器やテクノロジーを超えた存在というべきってコトか」

「ええ、シェレスタには生物や機械にある寿命や劣化などは訪れない、永遠に動き続けることができるの。ほかにも様々な次元に転移し干渉をすることが可能かつ、あの子に適合したパイロットは遺伝子情報を改造され、パイロットの能力のパフォーマンスを最高にまで引き上げられ、身体能力は飛躍的に上昇し、思考速度も加速されるの。さらに機体の損傷、パイロットの傷も瞬時に修復され、どんな状況でも対応することができるの。それはまるであなたの命を守る箱舟。」


「なるほど…、そのような科学的な証明なんてできないようなやつをロボットというには役不足と言うのは理解できる。あんなものをロボットとして片付けていいものではない…」信哉は手を震えながら答える。自分は自分ではどうすることもできないような化け物の世界に片足を突っこんでしまったという狂気と恐怖にに満ち溢れているからだ。

「ほかにも何かあるみたいね。」

「ああ、なぜ俺があれに乗らなくちゃいけないのか…俺は…あんなのと戦わなくちゃいけないのか…」

信哉は下を向きながら答えた。


その言葉を聞き彼女は信哉の手を取り、信哉に語りかけるように話し出した。

「ええ、でも恐れないで、それにあなたは大きな力を使うことができるの。だから……」

彼女がそう言うとあの時と同じように信哉の目を隠す。信哉は彼女の手を優しくどかせようとするもその手をすり抜けてしまう。

「あれ?触れられない…どうしてだ…君はいったい……?」

手がどかれた瞬間、どいた手の方角をとっさに振り向く。しかし、信哉の目の前にさっきまでいたはずの少女の姿はなく、

ただ孤独な空間の病室だけが見えた。


少女と会話したはずなのにそこには誰もいない。そんな状況に信哉は不思議に思いながら立ち上がり周りを見渡す。

しかし、そこには何もなかった。

「…急に消えた…?」

信哉は少女のことが気になったが、これ以上考えても意味がないと悟ったのかため息をつきながらベッドに横になった。


すると、病室のドアが静かな音で開く。

そこに現れたのはプレアだった。

プレアは少し早歩きでこちらへ近づいてきた。信哉は慌ててベッドから飛び起きて立ち上がった。

「プッ…プレア!どうしたんだ!急に!」信哉は震えながら聞いた。

するとプレアは何も言わずに信哉が寝ているベッドのテーブルにあるリモコンの電源ボタンを押す。

そのリモコンの画面にはこう書いてあった。

『11:55に謎の飛行物体出現。場所は……〇〇県××市 』

テレビには謎の人型のUMA二体と巨大な船一隻が××市に出現したというニュースが報道されていた。

「これって…」

「ああ、ビヨンドとイヴィルのことだ。」

プレアは落ち着いた様子で答える。

「これを見せて…何を伝えたいんだ。」

信哉は真剣な眼差しで言う。

「お前はもう逃げられない……この世界の運命に、あの時の事故も偶然なんかじゃない、全ては必然。これからはシェレスタとともに戦うんだ。」

プレアは信哉の顔を見ながら言った。

『あの銀色の翼のUMAは一度ヤギに類似したUMAの攻撃を受けると、しばらくの間機能が停止したかのように見えました。しかし、急に翼のUMAは活動を再開し、反撃をします。』

画面には空を縦横無尽に飛び回る翼のUMA、つまりはシェレスタの姿があった。シェレスタは背中の銀色の翼から蒼白い粒子を放出しながら、羽のようなものを形成し、光を放つ無数の羽を各方面に飛ばした。その攻撃は敵に見事命中するが。

それと同時に街をも破壊する。

「…え?今……なにをやった…?……え?……なんだよ……コレ……」

信哉は震えた声でプレアに聞く。

「あいつは……シェレスタは……この街を破壊したのか?」信哉は恐る恐る聞く。


「……そうだ」

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