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私は未来から来た後藤  作者: 肩こりがひどい
4/5

尊氏について

目の前にいる尊氏は、うどんを愛していない。好きだが愛には届かない。

「ところで」

尊氏は私の隣に座って箸を割り、うどんを食べ始めた。そして言った。

「お前は未来から来た後藤か」

「そうだ。私は未来から来た後藤だ。知っていたのか、私がテレポーテーションができることを」

「ああ」

尊氏はいたって普通に言った。

「驚かないのか、友人が超能力者だということに」

「驚かない。なぜなら俺も超能力者だからだ」

「なに、そうだったのか。どんな能力だ」

「正確なところはわからない。ただ、何もないところから七味唐辛子を出すことはできる」

そう言って尊氏は、右手を軽く握り、パッとうどんの上で開いた。うどんの上に、七味唐辛子が散る。

「最高じゃないか」

「ああ。うどんを食べるのにとても良い能力だと思う」

「それは、他のものも出せるのか?」

「わからない」

「試したことはないのか?」

「ない。七味さえ出れば俺は満足だ」

尊氏は、足ることを知る男だ。

「お前はいい男だ。私もそうありたい」

私は言った。

尊氏は、うん、と満足そうに頷いた。


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