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勇者の最終試練

 初の階層を突破した後、僕は自らを鍛えながらも次々と階層を突破していきました。そして、長い年月を掛けた後に1000階層に入ったとき、最終階層のアナウンスが聞こえたのです。

 ちなみに、鍛え上げた僕のステータスはこうなりました。


名前 永遠に咲く恋歌

レベル 1 *

筋力 32極

速力 30極

体力 120極

魔力 7600極

神力 2恒河沙


「最終階層は最後の試練のみです。試練を倒した暁には勇者の最終試練ナイトメアモードを終了し、モードの難易度に応じた様々な恩恵を与えられます」


 僕はその最終階層へ続く扉をそっと閉じ、拠点へと戻りました。恐らく最終と名がつくだけに今までの数京倍は難易度の高いボスが出てくるのでしょう999階層までを幾度も周回し、己を鍛え続けなければ突破はできないと思ったからでした。さぁ、まだまだ僕は僕を鍛え続けます。


 そして、どれほどの年月が過ぎたのかわすれるほど鍛え続けたある日、声が聞こえました。


『スキル 勇者の最終試練 を獲得しました』


 スキルの効果を見た僕はついに最終階層に挑む決意をしました。最終階層の扉を開き中に入ると、学生服を着た一人の男が空に浮いていました。


「よくぞ、俺の元にたどり着いた。俺を倒せばこの試練は完了する。さぁ、俺の前に全力を示せ。最も示せるのならばな」


 言うや否や男は手から光を放ちました。あまりにも広範囲に一瞬で広がったため、僕はその光を避けることすらできずにまともに受けてしまいました。


『唯一スキル 獲得EXPゼロが創生神のスキルにより消失しました。今までに獲得した全ての経験値が個体名 永遠に咲く恋歌 に強制的に注がれます。………レベルが獲得経験値分上がりました』


「ふははは、我がスキルは一つの個体に一度だけであるが最もレア度の高いスキルを一つだけであるが消し去ることができる。たとえ唯一スキルであろうともだ。さぁ、全力を失った上でその全力で俺に立ち向かうがよい………はぁ? なんだそのステータスは!! なんだその異様なスキル群は!!」


名前 永遠に咲く恋歌

レベル 矜羯羅

筋力 最勝

速力 最勝

体力 最勝

魔力 摩婆羅

神力 摩婆羅


 なお、全て数字の単位です。一気に上がってしまいました。矜羯羅は10の112乗 最勝は10の448乗 摩婆羅は10の896乗がそれぞれの値です。ちなみに数値の最大のイメージがある無量大数が10の68乗です。無量大数を超えたことは嬉しいのですが、せめてグラハム数で示す程度になってほしかったのが本音ですね。


「何を驚いているのですか?たかが10進数で示せる数値でもかなり低い値ですね」


 敢えて男の鑑定を受けた僕は実はこっそり男を鑑定済みだった。


名前 創生神ザ・ゴッド

レベル 9999京

筋力 2900垓

速力 9999垓

体力 12秭

魔力 7230穣

神力 9800穣


「レベル1の時の僕より弱いなんて素晴らしい雑魚ステータスですね」


 僕の言葉にザ・ゴッドは戦うまでも無く膝を折りどこから取り出したのか白旗を振り始めました。


「何とでも言うがよい。あぁ、あのくそ女神がこの楽園から逃げ出すわけだ。お前はグラハム数程度というが、今のお前のその程度のステータスですらあの女神とほぼ同等だ。その上まさか保持スキルのほぼ全てが極唯一スキルとか、もはや人も創生神もあの世界ごときでお前を超える者などいないのあろうな。」

「と言われるなら、僕の試練は終わったのですね」

「一応はな。さぁ、現世に戻るがよい。もはやお前には全てが不可思議すら彼方であろうしな」


ラスボスの威厳すらなかったラスボスでしたが、RPGでレベルを上げすぎた状態でラスボスに挑むオーバーキルだっただけでしょう。ですが、今の僕を見た更紗がどういう感想を得るだろうか、あまりにも久しぶりすぎる幼馴染との再会を僕はただただ思い浮かべるのでした。


『勇者の最終試練ナイトメアモードの完全制覇を確認しました。最終難易度レクイエムを開放します』


勇者の最終試練

 試練を終えた後も再度この試練を幾度でも任意に無限に繰り返すことができる。又、難易度の設定及び試練を行う者も際限なく選択可能である。極唯一スキル


他の空白期間に習得したスキル等については徐々に明かしていきます。



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