魔法特化の異世界に召喚された男はその体を鍛えぬき超絶筋肉を目指し続ける
聖なる夜、天には光が輝いていた。
「終わらせよう。僕の救った世界を」
紅のゴシックドレスに身を包んだ者が輝く天を望んでいた。
「えぇ、終わらせましょう、恋。誰もこんな結末は望んでいないのだから」
巫女衣装の女性が紅のドレス姿の者を恋と呼び片手で抱きしめた。
「聖夜に鎮魂歌を」
二人はお互いに抱きしめあいながら残った片手を天の光に掲げて叫んだ。
「「セントナイトレクイエムを今ここに!!」
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肉体。筋肉。純粋な力と呼ぶにはこれ以上にわかりやすいものなどない。だからこそ鍛え上げた肉体に魅力を感じない者の方が少ない。終わらない鍛錬。死ぬそのときまで誰もが行える努力。人の高みとしてこれ以上に誰もが判断できる材料は果たして無いのではないだろうか。
「と僕は思うんだ」
僕は目の前の幼馴染をまっすぐに見つめて胸を張った。
「幻聴として処理したので何も聞いていませんけど何か?」
幼馴染は筋肉にひどい人だった。
「今時の女の子は何で肉体の魅力に気がつかないんだろうか?」
「逆に聞きますが、私が凄まじい筋肉質だったら魅力に思いますか?」
「うん。一切思わない。読書と研究が生き甲斐の図書館少女が超筋肉質とか誰が得するのかな?」
「同じですよ。今時に筋肉質な男の人なんて魅力に感じることが感性を疑います」
なんて筋肉談義を昔、まだ僕らが中学生だったころにしたことを今になって思い出していた。なぜなら。
「魔法が一切通用しない敵しかいないダンションに閉じ込められた魔法使いってどうすればいいのかな? あぁ、僕に筋肉があれば。彼のような鋼の肉体が僕にあればこんなダンジョンなんて」
と、ぼやきがでるような内容のダンジョンに僕は見事に閉じ込められていたからだった。どうしたものかと死に戻りしたスタート地点で僕は悩んでいた。そして、僕は何度かゾンビアタックした後に思ったのだった。
「筋肉を魔法で鍛えれば彼をも超えれるかもしれない!」
今思えばこの決意こそがあらゆるすべてのはじまりだったかもしれない。
さて、ふざけんなと意見をもらいそうなほどに短いプロローグなので、本編一話も明日投下しときます。プロットはほぼできていますが多分終わるのは来年のクリスマスかなと。