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1 僕とお祖父様の話

僕のお祖父様は穏やかで静かな人だ

でもときどき小さないたずらをして周囲をびっくりさせる

それはいつもすました顔でお茶を淹れてくれるメイドのアンヌの綺麗にまとめたクリーム色の髪にいつのまにか椎の実が差し込まれていて歩くたびにぱらぱら落ちるとか

定期的に診察に訪れるお医者様のクレイグさんのポケットにテーブルの上にあったはずの紙に包まれた干し葡萄がたっぷり入ったケーキが一欠片はいってたとか

家庭教師のローレンス先生のピカピカ光る眼鏡が庭の水瓶を掲げた乙女像にかけてあったり

お母様が可愛がっている猫の白雪夫人のしっぽにピンクのリボンが飾られていたり

乳母やがお母様にと刺していたハンカチーフの小花柄の刺繍に小さな紫色の蝶々が加えられてたりとか

(お母様はそのハンカチーフをたいそう気に入って出かけるときは大抵持っていった)

まあ、そんな風だ

いたずらが僕と疑われないのは

お祖父様がにこにこしながらすぐ自分だと話してしまうから

屋敷で働く人々はしょうがないなぁと言いつつ

本当に手品か魔法みたいな早業なのでちょっと感心して受け入れてしまっている

刺繍なんてする大人の男の人なんて世界中さがしてもお祖父様1人のような気がする

そう本人に伝えたときお祖父様はきょとんとした顔をして

そんなことはないよアルフレッド

王様の立派な金糸のローブだってそりゃあ素敵な刺繍がしてあったがそれを仕立てた職人は男だそうだと僕の頭を優しく撫でながら答えてくれた

撫でられながら僕は

仕立て屋以外の()()()()()()ではやっぱり1人

のような気がすると思っていた



だから今ーーーベッドの上で寝る前に少し読もうと開いた本の中に薄い水色のお祖父様がいつも使う封筒が入っていても驚かない

わくわくしながら開いてみるとなかには

やっぱり見たことのある水色の便箋に丁寧に書かれたお祖父様の文字



私の親愛なるアルフレッド


今夜ベッドに入ったら眠ったふりをして

こっそり私の部屋にやって来て欲しい

本当にこっそりだよ

仕事終わりに屋敷の隅々まで点検するショーン執事にも

離れの温泉からおしゃべりしながら帰ってくるメイドさん達からも見られちゃダメだ

できるかな?

暗い廊下をいつか話した遠い東方の国のスパイみたいに音をたてずに駆け抜けるんだ

もし無事たどり着けたら少し早めの10歳の誕生日プレゼントをあげよう

待っているよ


お祖父様より



一気に読み終わった

さあこれは大変だ

何だかわからないけど大変なことがおきた

急に胸がどきどきしてきた

夜中にベッドをこっそり抜け出すとか!

もしお母様や乳母やに見つかったら大目玉だ

何日も外出を許されないかもしれない

ローレンス先生にいつもの倍の宿題を出すようにいいつけられるかもしれない

それは困る

ものすごく困る

でも…行かないわけがない!!

初めて書きました

ジャンルが正直わからない

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