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毎朝、起きると必ずこう思う。
会社行きたくねぇなぁと。
俺はとある会社に大卒で入社して、今年で3年目になる。入社したての頃は、出世して同級生より稼いでやるという思いで、嫌な上司の態度や嫌味は多少我慢できた。
しかし、3年目になると出世する大変さに気づいた。
上司は上から命令するだけで、一番動くのは俺ら下っ端だ。なんで、あんな嫌な奴が出世出来たんだろう。上の奴らは馬鹿ばっかだな。
23時。やっと帰れる。
最近なんか考える時間があるといつも上司や周りへの不満ばかり考えんてんなぁ、俺。
ある人が言ってたっけなあ。
人生は楽しいよ、今辛くてもきっと楽しい事が待ってるよって。あんなのは全部でたらめだ。
俺が今最高に楽しいと思える瞬間があるとすれば、この現実という檻から解放してくれる事、つまり誰かが俺を殺してくれる事だ。
その時だった。本当に偶然、一瞬の出来事だった。
その日は土砂降りの雨。バイクが雨でスリップして俺に突っ込んできた。一瞬の出来事だったはずなのに、俺はその時、、時間がゆっくりと流れていた。
ああ、やっとこの辛い現実から解放されんのかあ。
やった、、、、!
(ピーポーピーポー、どいてくれ!
大丈夫ですか!ん、!まだ息がある!すぐに運ぶんだ!)
、、、。
んっ、、どこだここ。。。
(イタッ!身体を起こせない。てか、俺は死ねたんだろうな?)