朱殷(しゅあん)の麒麟

　「国が戦乱や災害にみまわれた時、麒麟の才士が現れ、民を救うであろう。」
　王が国を統治する中華仮想世界。西の大国に王太子と王女の双子の兄妹がいた。
　「双子のどちらかが麒麟の器を持ち、どちらかが１３歳で死ぬ。」
　残酷な予言の通り、父王の怠慢により国はどんどん傾いていく。
　果たして麒麟の器を持つのは、兄と妹のどちらなのか。
　謀反を企てるのは、狡猾な官吏か、それとも王族か。
　陰謀渦巻く王宮で、運命に逆らう王太子の戦いが始まる。