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第九話「奇跡のトリプルアタック」

第九話「奇跡のトリプルアタック」


陽樹が俺に小走りで近づいてきている、あーあ、やべぇなぁ、何を言われるか分かったもんじゃない。

「輝!お前すげーな!」

第一声は俺と思っていたものとは全然違うものだった。

「……凄いって、なんでだよ」

「いや、まぁ、豊を守ってくれてありがとうな!原川となえかから聞いたぜ!」

豊、志乃、陽樹が俺に礼を言ってくる、別に礼をされるようなことはしてないはずなんだが。

目の端に映る、咲となえかに目を向けてみる。

咲はまずかったかなという顔、なえかは舌をちょっと出して笑っている。

二人共可愛く見えるのは、最近俺が変わり始めた証拠だろうか。

女の子に興味を持ち出したっていうか。

俺達がファリクサーに乗っているは知られてもあまり、意味のないことだったのか?

「友達、だからな当たり前だろ?」

「そうだな!でもお前があのロボットに乗って戦ってるなんて知らなかったぜ」

「なぁ、陽樹、警報があった時はシェルターに隠れるはずだよな、なんで知ってるんだ?」

「あれ、お前は知らないのか?TVで一応そういうのは放送されてるんだぜ、謎のロボットってな」

謎のロボット、かFDAは秘密の組織とかではないってのは言ってたな、ロボットも秘密じゃないって訳か。

TVで放送してるのはビックリしたな。

「そうなのか、だからファリクサーがでてきても驚かなかったんだな」

それから俺達は、旅館へ行った、学校側から招集がかった。

アルクェル帝国が来たのが原因だ、修学旅行は危険と判断され、帰宅するらしい。

まぁ、また、修学旅行なら皆でできる。

俺はそう思っている、いや、願っているんだと思う。

……

修学旅行は急遽中止になり、俺達は自宅に帰ることになった。

その前に日々之さんから通信があったから、咲となえかでADFの本部に現在向かっている。

勝手にファリクサーを呼んだことだろうか、多分……そうだ。

その間も二人は何故か、目と目で火花を散らしているかのように、互いを牽制しているように見える、俺だけが感じ取れるような空気だった。

どういうことだかわからねぇ……。

そうこうしている内にFDA本部についた。

FDA本部はテーマパークの地下にある、でもここって見つかったら終わりだよなぁ。

まぁ、見つからないようにしているんだろうけど。

「日々之さん」

「あ、甲長くん、きたわね」

目の前に二日振りに見る、日々之さんがいる。

何処も表情は変わっていないようだ。

てっきり怒っているんだと思ったけど。

「日々之さん、すいませんでした」

「どうして謝ってるの?私はあなたがやったのは正しいと思ってるわよ」

「そう、なんですか?」

「えぇ、あそこに至っても、まだ約束を守っていたら君を見損なってたかもしれないわ」

俺は正しい選択をしたみたいだ、いや、俺がしたいことをしたからいいのか。

あそこでやらなかったら俺は一生後悔していた、と思う。

「あなたが気にする必要はないわ、それと、あなた達のお友達にも一応できる範囲で説明しておきたいんだけど、今から連れて行ってくれる?」

「陽樹達にですか……分かりました」

もう知られてしまった後だ、ここで案内しなければ、何もなく、陽樹達が巻き込まれるのは嫌だ、こうなってしまった以上。

説明はしておきたい。

「じゃ、乗って」

「はい」

日々之さんが車の運転席に乗り込んだ。

俺、咲、なえかの三人は後部座席に座った。

左から、咲、俺、なえかの順番だ、何故か居づらい雰囲気がある、誰か助けてくれ……。

胃が苦しい、これは何か圧迫感があるからか。

車が走り出して数分。

「甲長くん、スパイラルユニコーンについてと他にも分かったことがあるから、その資料を見ておいて」

日々之さんが、資料を投げてよこしてきた、手にとってその資料に目を通してみる。

……

スパイラルユニコーン

契約の条件を満たした、ブラックボックスに限り、特殊能力を付加する。

ディメンションブレイク。

次元を真っ二つにあける能力。

この有効利用ほうは二つある。

一つは、ディメンションブレイクによって、市街での戦闘でも被害がでないように、敵の落下予想地点、戦闘空域にディメンションブレイクを行う。

敵のいる場所に次元の穴をあけることによって、周囲10kmは空間圧縮を受け、その範囲内で戦闘を行うことができる。

空間圧縮された空間にいる人々は何の被害も受けない。

もう一つの有効利用法としては。

敵に対して、次元を歪ませ。

その中に敵を閉じ込め、動けないようにできる。

アルクェル帝国は超高度に発達したAIを搭載している。

会話もできる模様。

その一旦は、修学旅行先での戦闘にて発見。

不確定ではある。

新事実として。

ウェポンボックスは、一人一体しか契約ができない。

最後のウェポンボックスが余るが、詳細不明。

更に調査を続行中。

……

「ディメンションブレイク、とても使えそうですね」

「そうね、でも天狗になっちゃダメよ、ウェポンボックスを手に入れたからと言って、あなたが強くなったわけじゃないの」

「分かってます」

それから俺達は、陽樹、志乃、豊の所へ行き、説明をした。

全員は納得したらしい、命の危険があるというのに、全員、お前が守ってくれるんだろ?と言ってくれた。

俺は皆を守ろう、そう思った。

……

俺と咲となえかは、日々之さんに家まで送ってもらって、帰路についた。

なえかと咲は終始火花を散らしていたように見えた、マジで誰か助けてくれ、寿命が縮む。

でも、咲とまともに話せるようになってよかったと思ってる。

こういったら、陽樹に誤解されたりするかもしれないけど、咲は可愛いと思う。

学園のアイドルというのも頷けるほどだった。

俺は家についた後、部屋に行き、俺はベットに横たわった、今日は本当に疲れた。

妙な気だるさと共に俺は熟睡した。

この気だるさの正体をこの頃の俺はまだ知らなかった。

……

朝、目が覚めると、時間は8時を回った所だった。

やばい、非常にやばい、学校に遅れる。

俺は遅刻というのが極端に嫌いだった、特に授業に当てられるとかだ、あれは何度経験しても慣れない。

すぐに母さんにいってきますと行って学校へ急ぐ、くそ、なんで目ざましが止まってたんだ!

俺は学校へ向かって走った、その甲斐あってか、なんとか遅刻は免れた。

「お、輝が遅いなんて珍しいな」

「お……おう、おはよう、皆」

俺はかなり息を切らしていた、ここまで走ったのは久しぶりだ。

「甲長、今日はえらく遅かったな、もうちょっとでお前の嫌いな先生がくる所だったぞ」

「そ、そうか、それは助かった……な」

「あはは、輝は体力ないなー」

「なえか、お前はいつも遅刻ギリギリじゃないのか」

なえかはちょっと頬のあたりを親指で抑え始めた。

「……」

ダメだ、こうなったなえかは何も聞かない、自分に不利な事実があるとなえかはいつもこうなる、俺はなえかの返事を期待するのをやめて、席についた。

「なぁ、輝、お前視線に気づかないか?」

「は?なんのだよ」

「教室の外をちょっと見てみろ」

俺は陽樹が言ったように、教室の外をみた、妙にいかつい男が三人こちらを見ている。

かなりやばそうだ。

「なんだ……あれは」

「あれが、原川 咲の親衛隊だ、お前、目つけられてんぞ」

「まぁ、覚悟はしてたけどなぁ」

ああもいかついとは思わなかった。

咲をおんぶしたのがやばかったんだろうなぁ

「お、お前呼ばれてんぞ」

「何!?」

教室の外をもう一回みると、いかつい男達がこっちおいでこっちおいでと手をプラプラさせている。

やばい、死ぬかもしれない。

「行ったほうがいいかもなぁ、授業まであと5分しかないけど、もしかしたら拉致されるかもしれないぜ」

「拉致っておいおい、そんなことあるわ――」

俺はいかつい男達に拉致られた、あと5分で戻ってこれるかなぁ、と陽気に考えていた。

場所は移動して、階段。

しかも誰も通らない階段だ、これは本当にやばいかもしれない。

「あの~、これはどういう……」

とりあえず下手に出てみる、意味ないだろうけど。

「変なことをしてすいませんでした、でも聞いてほしいことがるんです」

なんだ、なんだ、いかつい男が三人もいてこんな丁寧語で。

「原川さんに近づきたいんです!俺達を原川さんに紹介してもらえませんか!」

いきなり土下座してきた。

いかつい男が三人もと思いきや、いきなり土下座とはビックリだ。

てかどうしたらいいんだ、咲を紹介する?俺はその単語を聞いた時不愉快に思えた。

何故だかわからないが。

「無理です、諦めてください」

そういって、俺は階段から教室に向かって走りだした。

後ろから男共の女々しい声が聞こえてくる。

あれには金輪際近づきたくない。

なんとか授業の1分前には、教室に着いた。

陽樹は何故か、俺がいない四分間の間に寝ていた。

いつものことだからと放っておいた。

……

授業がすべて終わり、放課後になった。

なえかの機嫌が悪い、それは休み時間に遡る。

「ねぇ、輝、今日はちょっと付き合って欲しいことがあるんだけど」

「あぁ~……無理だ」

「なんで!?」

「咲との約束があるから」

「えっ……と、え、聞いてないよ!」

「いや、話してないのに聞いてるわけが」

なえかの顔が屈辱にそまっていく、なんでそこまで怒ってるんだ!?

「輝なんて知らない!」

といった感じだ、よく分からないんだが、何故か怒ったみたいだ。

陽樹に話してみた所、「あ~輝は羨ましいねぇ」と言って帰っていった。

これの何処が羨ましいんだよ、寿命が縮むだけだぞ……。

「輝くん、いこう?」

気づくと咲の顔が目の前にあった。

俺はビックリして。

「お、おう、いこう」

咲との約束はただ一緒に帰ろうってだけだ、特に何もないってのに、なんでなえかは怒ってるんだ?

……

咲と通学路を帰っている時だった、日々之さんからもらった、通信機が当然、震え始めた。

通信のボタンを押す。

「甲長君、アルクェル帝国よ!早くファリクサーを!」

それと今回の敵はフォクサーが最初から確認されているという。

「原川さんもいるわね!?早く!すぐに敵がくるわ!」

俺は咲と向かい合って、頷いた。

ファリクサー

そう念じる。

ファリクサーが道端に着地する。

こんな所に着地していいのかよ、めっちゃ見られる気がするんだけど。

フェクサーも道端に着地していた。

俺と咲はすぐにコックピットに乗り込んだ。

敵の落下予想地点が表示される。

「落下予想地点でディメンションブレイクを使って!」

日々之さんの声がコックピット内で鳴り響く。

「はい!」

俺達は落下予想地点へ急いだ。

フィクサーがいない、なえかは何処だ、機嫌が悪かったけど、きっとくるよな。

……

ファリクサーとフェクサーは落下予想地点に到着。

「よし、スパイラルユニコーン!ウェポンコネクト!」

ファリクサーから、粒子が放出される、その粒子がスパイラルユニコーンの形をとっていく。

まるで、ビデオの逆再生を見ているような光景。

スパイラルユニコーンが実体化した瞬間、ファリクサーの腕に装着される。

ファリクサーは地面にスパイラルユニコーンの先端部分である、角を挿した。

「ディメンションブレイク!」

角を基点とし、範囲10kmの空間が圧縮され、中に大きな穴ができる。

「本当にできるんだ」

「みたいだな」

原川 咲と甲長 輝は、驚いた様子だった。

本当に周囲の空間が圧縮され、目の前に大きな穴が現れたのだから、当然だ。

空が、大きな音をたてて震えている、いや、震えているのではない。

空から二体のロボットが落ちてくる。

一体はフォクサー、もう一体は不明。

その二体が丁度圧縮された空間に落ちた。

地面が割れるような、地響きが鳴り響く。

「これは、スパイラルユニコーンだな」

「えぇ、京朗殿」

二体のロボットが、ファリクサーとフェクサーの前に現れた。

「京朗殿、ここは私にお任せを」

「それは無理だな、ファリクサーはスパイラルユニコーンを持っている、私がやる」

「はっ……分かりました」

その会話を無視して、ファリクサーとフェクサーが動き出した。

ファリクサーはフォクサーへ、そしてフェクサーは詳細が知れない、詳細不明のロボットへ向かって、走り出した。

フォクサーはこちらに向かってくる、ファリクサーのスパイラルユニコーンを使った攻撃を、すんでの所で避ける。

「スパイラルユニコーンのお陰かわからんが、多少は戦えるようだなっ!」

「この前のようにいくと思うな!」

ファリクサーは避けられた反動をつけて、そのまま体を回転させ、フォクサーにスパイラルユニコーンを振り回す。

フォクサーはそれを、屈んで避け、そのまま右足払いをした。

体勢が崩れるかと思ったファリクサーは、器用にも片手を地面につき、機体を押し上げ、後方に着地した。

「スパイラルユニコーンだけのお陰ではない……か」

ファリクサーはフォクサーに向かって、飛行システムをフル稼働させ、一気に戦いを終わらせようとした、だが。

その時。

ファリクサーの全機能がシャットダウンされ、ファリクサーは動かなくなった。

……

その頃、謎の不明機に迫っている、フェクサー。

フェクサーはブリザードライフルを連射しつつ、接近の機会をうかがっていた。

何故か、フェクサーのブリザードライフルは、詳細が分からないロボットのすんでで「消えてしまう」

「何で消えるの!?」

その時。

詳細不明のロボットが、一瞬衝撃波を放った。

それに諸に当たったフェクサーは全機能がシャットダウンされた。

……

「なっ!」

「ふん、たやすいな、これだけで勝てるなんてな」

「今はうまく作動していますが、お早めにしてください、京朗殿」

シャットダウンされていても、メインカメラのモニターは映る。

ファリクサーのメインカメラに映っていたのは、フェクサーのコックピット部分をまさに今狙おうとしている、フォクサーの姿だった。

「この機体を見ると頭痛がする、早めに危険の種は摘み取っておかねばな」

「くそ!お前!京朗っていうんだろ!何で妹を殺そうとする!」

「妹……?ぐあ……ぁぁぁぁ!」

フォクサーはその場に力なく、倒れた。

「京朗殿!貴様!」

詳細不明のロボットはファリクサーに発砲しようと、ライフルを向ける。

完璧にコックピットを狙える。

まず外すことはない。

詳細不明のロボットは、ライフルを発射した。

それは確実にコックピットを狙う軌道だった。

それと同時に、ファリクサーの脇付近を抜ける、攻撃があった。

「あのライフルの色は、フィクサー……!」

フィクサーが撃ったウィアントライフルはファリクサーのコックピットを狙っている、弾を弾いた。

その直後、ファリクサーの全機能が回復した。

それはフェクサーの全機能の回復も意味した。

ファリクサーは即座に、フェクサーの元に動き、フェクサーの手を掴むと、フィクサーがいる所まで、退避した。

フォクサーはいつの間にか姿を消していた。

「間に合った……」

「間に合ったじゃない!何やってたんだ!なえか!」

「う……うるさい、うるさい!」

「ま、まぁまぁ、輝くん、なえかさん、今はそんなことをやってる場合じゃないよッ!」

「あぁ、そうだなっ」

「……っ」

「ぐぐ……よくも!よくも!うおぉぉぉぉ!」

詳細不明のロボットから、無機質な、轟音が響く。

瞬間。

ファリクサー、フェクサー、フィクサーの出力が落ちた。

「試作品とはいえ、ここまで戦えたのなら十分!貴様達を我が身を犠牲にしてでも、殺してくれる!」

ファリクサー、フェクサー、フィクサーは満足に動けない。

出力がいつもの10分の1ほどに下がっている。

「なっ!自爆だと!?」

詳細不明のロボットがこちらに圧倒的なスピードで迫る。

本来なら大した速さではない。

だが、今は機体の出力があがらない。

それが敵を素早く見せていた。

もう一刻の猶予もない、敵がこちらに迫ってきている。

「くっ!咲!あれをやるぞ!」

「うん!」

「ブリザード!」

「インフェルノ!」

フェクサーの手が、ファリクサーの手に添えられ、力が送られる。

それが、攻撃できる域まで達した時。

「「トルネードォォォ!」」

甲長 輝と原川 咲の出せる、全開の力をだした、渾身の攻撃だ。

だが、それは無残にも、敵に衝突する前に、消えてしまう。

「なっ、さっきからなんで消えるんだ!」

「どうしたらいいの……ッ」

「二人でダメなら三人だ!なえか!」

「……嫌!」

宮木なえかが、この世の終わりのような声をあげた。

「何言ってるんだ!?早くしろ!」

「嫌!絶対嫌!」

「どうしてだ!?」

「な、なえかさん」

「嫌なものは嫌なの!?二人でもう一回やればいいじゃない!」

「今二人でやっても無理だったから言ってるんだろ!?」

「そんなことで私を呼ばないでッ!」

「我侭言ってるんじゃないぞ!なえか!俺が守りたい世界、俺が守りたい人を守れない、俺はそんな後悔をして死ぬのは御免だ!」

「その守りたい人っていうのは誰!?」

「誰って、お前……決まってるだろ?なえか、咲、陽樹、志乃、豊、そして俺が見たこともない、俺のことを知らない、人達だ!」

「ちゃんと私も入ってる……」

「当たり前じゃねぇか、何言ってるんだ?」

「当たり前……うん、そうだよねっ!」

「いくぞ!」

「はい!」

「うん!」

敵はもう目の前にいた。

その敵に、最後の力を振り絞り、ファリクサーはスパイラルユニコーンを向ける。

ファリクサーの手に、フェクサーとフィクサーが手を添える。

そこからファリクサーに力が流れ込んでくる。

とても優しい力。

「ウィアント!」

「ブリザード!」

「インフェルノ!」

スパイラルユニコーンの角が輝く。

それはすべてを包み込むような、優しい光。

そして力強い光でもあった。

「「「スパイラルユニコーン!アタァーック!」」」

角が更に輝き、角から光が溢れる。

その光が敵を包んだと思うと、ファリクサーの出力が上がった。

それと同時に、フェクサー、フィクサーの出力も上昇する。

これまでにないくらいに。

「いける!このままいくぞ!」

「「うん!」」

フェクサーとフィクサーは剣を抜き、敵の左右に展開し、その剣を思いっきり、詳細不明ロボットの脇に振る。

詳細不明のロボットから、騒音をたてて、火花が飛び散る。

「今だよ!輝くん!」

「輝!今!」

「おう!いっけぇぇぇ!」

ファリクサーがインフェルノソードを左右の腕から分離させ、半分になっている、剣を合体させる。

それを手に掴み、ファリクサーは飛翔。

敵を上から見下ろす形になり、そこから一気に剣を振り下ろす。

「インフェルノソードォォォ!」

それと同時に、フェクサーとフィクサーが、剣を、地面に突き立てる。

敵は真上からインフェルノソードを食らい、半分に切り裂かれる。

ファリクサーは地面にまで到達した、剣を振り上げ、手で剣を回転させると地面に突き立てる。

直後。けたたましい轟音をあげて、爆発。

「どうしてなえか遅かったんだ?」

「えー……あー、うんと、なんでもないっ」

「なんでもないってお前、あの時に拒否をしていながら、そんな言い訳はできないぞ」

「う……うるさい!うるさい!うるさい!」

「うるさいじゃねーよ、ちゃんと説明しろ!」

そんな問答が、一時間は繰り返されたという。

ただ、輝には一つ思う所があった。

三人での攻撃をした時の光。

あの光は、フィアーズの光。

フィアーズとは、絆の力じゃないのか……と彼は思い始めていた。


第九話 終わり


第十話へ続く

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