表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/40

第二十七話 「なえか」

第二十七話 「なえか」


アルクェル帝国の惑星。この惑星は、大きさは地球の半分程度だが、高度に発達した、機械文明のおかげで。

強固なシールド。そして圧倒的な物量作戦ができる。だが、アルクェル帝国の機械はアルクェル帝国の惑星を取り囲むように存在しているだけだった。

さらに、惑星周辺には、アルクェル帝国惑星をさらに四分の一したかのような丸い星が浮かんでいた。

地球は、少しでも位置がずれていれば、人間が住めるような星にはならなかっただろう。だが、アルクェル帝国は時と共に移動している、それでも、植物、綺麗な天然水、生物が存在していた。

……

アルクェル帝国の惑星から少し離れた場所に、五つの機械が立っていた。

それは、太陽に背を向けて、浮遊している。無重力なのだから、浮遊という訳ではないのだが、動いてはいない。

「これが……アルクェル帝国の惑星……」

「そうだ、大きさは、地球の半分程度だが、移動惑星と言ってもいいほどだ。それにあの惑星はシールドを張っている。恐らく、ウェポンボックスで破れるとは思うが……」

輝と京朗が深刻な話を話をしているのに。

一方のエスとエムは陽気な感じで話をしている。

「マジででけ!エス、これって乗っ取れたりしないか!」

「乗っ取るのは無理だ。エム」

「なんだと!ちっ……」

「舌打ちをするとは……」

「エス、エム。遊びにきたんじゃないぞ……?」

「勝って帰ってくるんだろう!だったら遊びにきたも同じだぜ!」

「そうです、甲長隊長。帰ってくる戦いと言ったのはあなたです」

「ふふ、輝くん。言われちゃったね」

「ああ、咲……。よし、いこう。アルクェル帝国へ!」

「おう!」

「はい」

「分かった」

「うん、輝くん」

ファリクサー、フェクサー、フォクサー、ファエスリアス・改、ファエムリアス改がアルクェル帝国の惑星へ進んでいく。

進むその前には、アルクェル帝国の戦力、その7割が集結していた。

……

アルクェル帝国へ接近する、五つの機影。

それを瞬時に、敵機。ファリクサー、フェクサー、フォクサー、ファエスリアス・改、ファエムリアス・改と判断した。

アルクェル帝国の機械でも量産体制が整って、数もある、XH-2が瞬時に無数のアリのように群がり、ファリクサーの移動先に分厚い壁を形成する。

「うぉぉ!スパイラルユニコーン!ウェポンコネクト!」

「ドラゴンブリザード!ウェポンコネクト!」

XH-2が壁を形成したと判断した、輝と咲は、ウェポンボックスを装着。

ファリクサーとフェクサーのブラックボックスから、粒子が発生。その粒子がそれぞれ、スパイラユルニコーンは一本角の幻獣。ドラゴンブリザードは荒れ狂う氷結の龍の形を形成し。

スパイラルユニコーンが、ファリクサーの右腕に装着。ドラゴンブリザードが、フェクサーの右足に装着される。

「スパイラルユニコーン!」

「ドラゴンブリザード!」

「「アタァァック!」」

スパイラルユニコーンの一本角から放たれる紅蓮の嵐とドラゴンブリザードの口から発射される、氷結の嵐が直進し、分厚い壁を形成している、ZH-2を大量に巻き込みながら、アルクェル帝国のシールドに衝突。

だが、シールドは頑固なまでに強固で、攻撃を無効化。

「くっ……破れないなんて」

「もう一回だよ!輝くん」

「分かってる!」

フォクサーが、拳を作り、拳をVH-2にめり込ませる。そこから衝撃がでて、真後ろにいたVH-2までもが吹き飛ばされる。

「お前達の邪魔はさせない!安心して撃て!」

「そうだぜ!」

「ここは任せてください」

ファエスリアス・改、ファエムリアス・改もそれぞれ無双の勢いで攻撃を開始する。

「ああ!いくぞ……!スパイラルユニコーン!」

「ドラゴンブリザード!」

「「アタック!」」

またも、紅蓮の嵐と氷結の嵐が発射される。

だが、シールドが破られることなく、またかき消される。

「ふん……意味のないことをしてくれますねぇ」

戦っている、全員の回線に割り込むかのように、声が響く。

いつか聞いた、人を小馬鹿にした声。

いつの間にか、目の前にはフェクサーに似た機体が存在していた。

「この声は……それにこの機体、レクイエム……!?」

「ほぉ、覚えていてくださいましたか、嬉しい限りですね」

「何故生きている!」

「機械なのだから生きているのではないのですけどね。そのような種明かし、私がすると御思いですか?」

「どけ!甲長 輝!」

フォクサーがすぐにファリクサーに駆けつける。

VH=2はその間も、周囲を取り囲んでいた。

「京朗さん!?」

「コイツは私に任せろ!それより、ファエムリアスが何かを見つけたようだ、早くいけ!」

「……了解です!」

ファリクサーは離れた所で戦闘している、ファエムリアス、ファエスリアスの所へ向かった。

同時にVH-2はファリクサーを追っている。

ファリクサーの速度は。全速力、そのスピードに巻き込まれ、VH-2の大群が爆発している。

少しの静寂が訪れた。

そこにいるのは、原河 京朗とレクイエム。

「レクイエム……何故貴様がここにいる?」

「先ほど甲長 輝さんにお答えしたはずですがね」

「なら、今ここで再び破壊してくれる」

「それができるなら、どうぞ」

刹那。フォクサーが動き、フェクサーもどきの後ろを取る。右腕に拳を作り、攻撃。

見えているかのように、フェクサーもどきはその攻撃を上半身を右に反らすことで回避する。

続けて、フェクサーもどきは右足を使って、後ろにいるフォクサーに攻撃。

フォクサーは外れた右手をすぐに戻し、右足を両腕でガード。

地味な攻防戦が数分続いた。それは、極限まで鍛え抜かれた精神のみが成せる技である。

先に集中力をなくしたのはレクエイムのほうだった。

フェクサーもどきは地味な攻防戦に飽きたのか、距離を取ろうと、真上に飛翔しようとした瞬間。

フォクサーは、フェクサーもどきの足を右手で掴み、こちらに引き寄せる。そのまま左手に拳を作る。

その拳は光輝いていた。目の錯覚などではなく、光輝いていた。

「油断したな、レクイエム!これで終わりだ!」

左手の拳を、フェクサーもどきのコックピット部分だと思われる場所に命中させる。

確かな手ごたえがあった。

フェクサーもどきはそれ以降動かなくなった。

レクイエムを倒した、フォクサーは、ファリクサー、フェクサー、ファエスリアス・改、ファエムリアス・改が戦闘をしている区域へ移動を開始した。

……

「あ、甲長隊長!」

「エス!何か見つけたのか!?」

「ここを見てくれだぜ!」

ファエスリアス・改は右手の指で目標を指した。

その場所はアルクェル帝国の回りにある、さらに小さい星だった。

その星は、バリアに直接のめり込むような形になっており、一見するとそこからバリアが発生しているように見られた。

「あそこが……どうかしたのか?」

輝は、ファリクサーでアリのように押し寄せる、VH-2を裁きながら聞いた。

「あそこで、何か爆発が起こってるみたいなんだぜ!」

「爆発……?」

「爆発だっぜ!ほら!またそこ!」

「な……」

アルクェル帝国の回りにある、小さい星が突如、嵐によって貫かれたのである。緑の嵐。そんな光景を輝は見たことがないはずなのだが、何故か懐かしい感じがした。

その爆発によってできた穴から、白い機体が煙を破って、登場した。

それは、以前地球で失ったはずの白い機械だった。

「ふぅ、出られた出られた、でそっちはどう?えーと……ケッキン?」

「こちらも破りましたよ。マイハニー」

「ケッキンって言ったのは悪かったわ!でもそれはいい加減やめて」

「えぇーケッキンって言っていいから、マイハニーと呼ばせてください」

戦闘中には似つかわしくない、声があたり一面に響いていた。

通信で話をしているはずなのに、何故かコックピット外に声が漏れているのである。

すると、一機の白い機体がもう一機現れた。

その機体は、一見、ファエスリアス、ファエムリアスの兄弟機に見受けられた。

その様子を少し放心状態で見ていた輝は、声を発した。最初に登場した、フィクサーそっくりの機械。

白い機体に。

「な……えか……?」

「あ、輝!」

「輝くん。あっちでさっき、凄い爆発が……え?」

「咲じゃない!」

「なえか……さん?」

「そう!なえかだよっ!」

「あれ?知り合いですか?マイハニー」

「その呼び方やめて、ケッキン」

もう一方の、ファエスリアスの兄弟機のように見える白い機体がフィクサーに話しかけていた。

「どういう……ことだ……?」

「やっぱりビックリしちゃうかなっ!ただいま、輝」

「え?あ、ああ。おかえり、なえかってどうして……」

「その話はおいおいするよ!それよりあっちね」

その声に釣られるようにアルクェル帝国惑星のほうを見ると、再びフェクサーもどきが存在していた。

「ふむ。こんな簡単にやられてしまうとは、凄いですね。フィアート・ボックスは」

「レクイエム!まさか京朗さんは……」

「甲長 輝!」

「きょ、京朗さん。あそこにまたレクイエムが……」

「何……!?」

フォクサーの視線の先にはレクエイム。フェクサーもどきが居座っている。

「おや、原河 京朗。

さっき振りですね。そして、宮木なえかさん、やってくれますね」

「レクエイム。あなたの思い通りになんてさせないよ!」

「つくづく人間と言うモノは嫌いです。シールドが破られるとは……内に存在しているのを先に始末すべきでしたね」

その言葉と同時に、アルクェル帝国を守護していた、シールドが消え去った。

「ですが、ここは通しませんよ。面倒ですがね」

「な……に?」

今、会話の内容についてこれているのは、フィクサーを駆るなえかとレクイエムのみだった。

他の者は、現れた敵に対して、ほとんどと言っていいほど知識を持っていない。

「輝!くるよ!」

「……ああ!いくぞ!」

フェクサーもどきに群がるように、ファリクサー、フェクサー、フィクサー、フォクサー、ファエスリアス・改、ファエムリアス・改が直進。

すべての攻撃を回避していく、フェクサーもどき。機械に手で動きを伝達しているような動きではなかった。

まるで、手を介さず、脳のみで動かしているような動きだ。

「さすがにこの人数は辛いですね、どれ。やっと二番機ができたので試してみますか」

「!……全員離れろ!」

不穏な気配を感じ取った、京朗が声を発するも時すでに遅し。

フェクサーもどきがクシュリナ・ボックスを作動。

瞬時に、ファリクサー、フェクサー、フィクサー、フォクサー、ファエスリアス・改、ファエムリアス・改が動かなくなる。

「くっ……思い出したぞ、アンチブラックボックスがこれか」

「そうですよ、今更思い出しても遅いですがね、原河 京朗」

「く……うぁぁぁ!」

輝が突如。苦しみに悶えるような声をあげる。

するとレクエイムは関心したように独り言を呟いた。

「ほぉ……もうすぐなんですね。いつこれが壊れるか分かりませんし……せめて苦しまないように殺してさしあげましょう」

笑っているような口調で、レクエイムの駆る、フェクサーもどきはファリクサーに向けて間接部分からビームを発射した。

そのビームは、周辺に散らばっている、あらゆる隕石。すべてを狩りながら、機動を様々に変え、ファリクサーに迫る。

あのようなモノが当たれば、ファリクサーといえど、大破は免れない。

「輝!」

「輝くん!」

フェクサーとフィクサーが、アンチブラックボックス。クシュリナ・ボックスが機動しているにも関わらず、動き出す。

そして機体が光輝いていた。その光に共鳴してか、フォクサーも発光している。

三機とも、ファリクサーを庇うようにファリクサーの目の前に三機が瞬時に移動する。

「……クシュリナ・ボックスの支配下にありながら動き出す……?これが絆の力か?」

レクイエムから人を小馬鹿にしたような声が消え、極限まで押しつぶされた声が発せられた。

不愉快という感情が一番近いような声だった。その声と共に、ファリクサー、フェクサー、フィクサー、フォクサーを光が包んだ。

その光が瞬く間に集束する。

そしてその光が構成したのは、不死鳥だった。

「何……!?あれは、フェニックスノヴァ……っ……」

レクイエムを今まで包んでいた、やる気のないようなオーラ。そのすべてが消え。

憎悪の塊が生まれた。そう、憎悪の塊というのに相応しい。

瞬時に、フィアーズ・コードを持つモノはその後どうすればいいか知っている。

それが、過去から続くフィアーズ・コードが教えてくれること。

「我、そなた達の絆に答え。今ここに姿現す。今ここに太古から続く古の契約を再び結ぼう」

その声は、この空域にいる全員の脳に響いた。不死鳥。フェックスノヴァの声。

神々しいほどの光を放っている。

すべてのウェポンボックスの頂点に君臨する、ウェポンボックスの王。

それがフェニックスノヴァ。

不死鳥の形をした、ウェポンボックス。

「輝!やるよ!」

「輝くん!いくよ!」

「甲長 輝!」

「ああ!」

「「「「フェニックスノヴァ!ウェポンコネクト!」」」」

刹那、フェニックスノヴァを構成している、粒子が四等分にされ、ファリクサー、フェクサー、フィクサー、フォクサーの中に入る。

そして再び粒子で登場し、それぞれの「武器」となっていく。

ファリクサーは剣。闇を一切近寄らせないほどの神々しさを持つ、紅の剣。

フェクサーは盾。蒼い盾。氷結の色。何人も近寄らせない氷結の盾。

フィクサーは銃。白い銃。白いすべてを光に染める色。闇を一切よせつける隙すらない銃。

フォクサーは拳。黒い拳。装甲を増強し、拳を強化している。装甲で闇を打ち砕く闇。

それぞれが思う武器の形、それが今、装備される。

それぞれの絆の形。

それが、フェニックスノヴァの力。

「フッハッハッハ!封印を解くとはなぁ……実に面白くないですよ、実に面白くない……!」

フェクサーもどきが攻撃を仕掛ける。関節から黒い光が発せられ、鋭いビームが発射される。

そのビームは四方八方から迫る。

この攻撃は、何者にも邪魔されないような力を持っている、だがその攻撃が苦手とするものは――。

「そんなことは……させない!」

フェクサーが持っていた、氷結の盾が分裂。さらに分裂。さらに分裂し、四方八方ニガードを形成する。

盾に攻撃が当たるが中には衝撃も何もこない。氷結の盾。氷山のように揺るがない盾。

フェクサーが盾を解除すると同時に、ファリクサー、フィクサー、フォクサーがレクイエムに攻撃を開始する。

フィクサーの白い銃から、いくつもの光が発射され、様々な軌跡を描き、フェクサーもどきに当たっていく。

続いて、フォクサーは拳でフェクサーもどきを数回殴る。強烈な衝撃で、フェクサーもどきの中枢部分に当たる、クシュリナ・ボックスがズタボロになっていく。

さらに追い打ちをかけるように、ファリクサーは紅の鞘から、紅の剣を抜き放つ。

「今度こそ!これで終わりだ、レクイエム!はああぁぁぁぁ!」

「いくらやっても無駄だ!私はまた蘇る!」

「それなら!いつまでも何度でも倒しきる!フェニックスノヴァ!アタァァァック!」

ファリクサーはフェクサーもどきの頭部から、切り抜ける。

少しの静寂の後、爆発。

「はぁ……はぁ……」

「輝、時間がないよっ早く!」

なえかはすぐに行動を開始していた。レクエイムを倒したばかりだというのに。

彼女はこれまでこの星で戦い続けていた。だから、体が次から次へ行動を要求しているのだ。

休んでいる暇などないと判断した、面々は、すぐさま、宮木なえかの駆るフィクサーを追いかける。

ファリクサー、フェクサー、フィクサー、フォクサー、ファエスリアス・改、ファエムリアス・改がアルクェル帝国の惑星に入ると同時にバリアは復活。

すべての謎が集う、アルクェル帝国へ足を踏み入れた。


第二十七話 オワリ


第二十八話へ続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ