第一話「出会い」
自己執筆小説。ブラックボックスシリーズ第二弾
ずばりテーマは絆です!
18話の終わり、には外伝が5話挿入され、19話までの間の物語となっています
29話以降にも外伝が2話挿入され、続編の機甲ファリクサーFへ繋がる物語となっています
ほぼ初小説にあたるロボット物ですが、電童にかなり影響されている部分もあり、完全オリジナルかというとそうではないのですが、学園ロボット物という感じでしょうか
是非、お楽しみください
私自身最初に完結させた小説として思い入れも大いにある作品で、文章力も一緒に成長した本当に感謝してもしきれない作品です
執筆開始日2010年~執筆終了日 2011年
第一話 「出会い」
ここは銀河の辺境。
地球である。
地球に何者かが降り立った。
誰なのか……分からない。
かなりの人数である、それは宇宙から降りてきた者だった。
そこにいたものは地球で文明を発展させ、豊かにした。
でも、そこに何か……そう、機械が宇宙から迫ってきた。
それは数万、数千という機械の数、それに立ち向かうのは四機のロボット。
四機のロボットは轟音を響かせ、空に飛翔する。
これは、地球の運命と男と女の物語。
……
…
ジリリリ
朝の目覚ましがなる音が聞こえる。
うっとおしいなぁ……そう思いながら目覚ましを止めて起きる。
「ふあぁぁ……眠」
皆も思うだろうけど、朝起きるのは正直辛い、眠い。
起きた後に、まずは顔を洗って着替えて朝食を食べる。
母さんが、早く学校いきなさい!と言ってくる、まだまだ時間には余裕があるのになぁと思いながらも俺は
歯磨きをした後、靴を履いて玄関の扉をあけて、外にでた。
空に広がるのは青い空、照りつける太陽。
今は春、五月だ。
快晴だ、雨の日は憂鬱だけど……。
学校に行く途中の道には登校する時間だからか当然生徒が溢れかえっている。
そんなことをボーッと考えながら学校に向かっていると、後ろから走ってくる音がきこえる。
その音がどんどん、近づいてくる。
うしろから走ってくる足音が一瞬止まりそのあと、俺に衝撃がきた、体当たりをかましてきたそいつは。
「いたた……何すんだよ、陽樹!」
「お前がボーッと突っ立って歩いてるからだ、お前が悪い」
「意味わかんねーよ」
そんな会話をして学校を進んでいく。
あぁ……自己紹介が遅れたけど、俺の名前は甲長 輝
そして体当たりをかましてきた奴は、秋日 陽樹 (あきび ようき)俺が通う聖龍高校二年三組
同じクラスの友達だ、俺が陽樹と知り合ったのは、高校一年の最初の頃だ。
そんなことを言っている間に、俺達は聖龍高校についた、様々な生徒が校内に吸い込まれていく。
俺達も校内に入って、靴を履き替えて、教室へ向う。
「なぁ、輝」
「なんだ?」
「お前ってさ、気になってる女の子とかいねぇの?今まで彼女できたことないんだろ?」
「さぁーな、彼女はできたことないな、でもそれを言ったらお前もじゃないか」
「まぁ、そうなんだけどな、どっかにいい子でもいねーかなぁ」
「そんなことを言って見つかるなら誰でも彼女できるっての……」
こんなことを話している間に教室の前にきた、教室の扉をあけて中に入る、俺の席は左から二列目の11番だ。
一つの列に6席あって、それが6列ある、6×6=36人、それが8組ほどある、マンモス高それが、聖龍高校だ。
これだけの人数がいるから、毎年文化祭などはとんでもない行事になる、それにケガ人も多い。
それでも俺は充実した日々を過ごしている……。
俺は席について、鞄を机の横に引っ掛けて、回りを見渡した。
そこで隣にいる子と目があった。
原河 咲とても男子からの人気がある女の子だ。
何故か顔を赤らめて、下を向く。
避けられてるのか?
「おーぉー、輝君もいよいよ恋をしるお年頃か~?」
横からいきなり声をかけられる。
「陽樹……お前言ってんだよ」
「それだからお前は……話かける勇気もてよ、もっとも原河 咲は無理だろうな、親衛隊までいるって噂だしな、それに学園のアイドルだ」
「学園のアイドルって誰が決めてるんだよ、てかそれ以前になんで勝手に俺が原河さんのことが好きだってことになってるんだよ」
「学園のアイドルの決め方……どれだけ告白されてるかとか、まぁそんな所だろ、お前が原河 咲のほうを見てたから」
「バカ丸出しじゃねーか、それだけで好きとか全部決められたらたまらんぞ」
いきなり陽樹が不気味な顔になって叫ぶ。
「バカって言うなよ!!お前がいくら女の子が苦手と言ってもな、そろそろ恋を知ってもいい年頃だろ?てか恋を知る年頃とかもうおせーよ」
「うるせぇよ!恋恋恋お前は恋がそんなに好きか!?」
「お前も俺と同じでうるせぇんだよ!俺は女の子が好きなだけだ!」
今の陽樹の発言で、女の子が全員陽樹に視線を寄せる。
やだぁ……こわーいとかなんとか聞こえてくる。
まぁ……いつものことだけど。
俺は人と付き合うのが苦手だ、その個人個人の人にまともに話かけるのにとても時間がかかる。
こんな会話を毎日して、いつもいつも、同じ日々を生きている。
学校に行き、自宅に帰り、ご飯を食べて、寝て、また学校にいく。
たまには違うものがおきねーかなとか思うけども、俺は十分この平穏が幸せだった。
……
…
ある日の朝。
また同じように、目覚ましを止めて、起きてご飯を食べて玄関の扉をあけて、学校に行く。
学校に行く通学路を歩いていると。
「てーる!」
後ろから大きい声が聞こえた。
「人の名前を大きい声でさけんでんじゃないぞ、なえか!」
「あはは、いいじゃん、別に減るもんじゃないんだし」
「そういう問題じゃねぇよ……」
「じゃあ、どういう問題?」
俺は大きくため息をついた。
「はぁ、もういいわ……」
声をかけてきたのは、宮木 なえか。
同じ聖龍高校 二年 三組だ。
俺の小さい頃からの幼馴染。
男子からは結構人気があるらしいが、どうなんだろう。
「あ!そうそう輝、今日ちょっとマケドいこうよ!」
「また俺のおごりでとか言うんじゃねーだろうな…」
「ううん、陽樹のおごりで」
「勝手に俺も入れんじゃねーよ!!」
陽樹が大きい声をあげて、こちらに走ってきた。
「あ、陽樹、おはよう」
「おはよ」
「おは、それよりなんで俺勝手にいくことになってるんだよ!」
「いいじゃん、私の奴隷でしょ」
「誰が奴隷だ!誰が!」
俺となえかは指を陽樹に向けた。
「……もう諦めるしかないのか……」
「うん、そうそう!諦めなさい!陽樹!」
なえかが、陽樹の背中を叩きながら言っている。
そんなこんなで、俺達はいつの間にか教室についていた。
「はぁ、変わらない毎日は飽き飽きだ……」
「なーに言ってんだよ、陽樹、こんな毎日が続くのが幸せだとは思わないのか?」
「俺にこれを幸せだと思うゆとりはねぇわ……」
そうか、頑張れ……と声をかけて、俺は席につくと同時に学校のチャイムがなった。
これからはいつもと同じように、授業を受けて帰るだけ…そう思っていた。
いきなり町の至る所にある、警報機が鳴り始めた。
「住民の皆さんはシェルターに退避してください、繰り返します、住民の皆さんはシェルターに退避してください!」
放送が流れる、何故かこの町には警報機などがある。
この時の為か?てか、何の警報だ。
俺はあわてないように……あわてないようにと思い、席を立つ。
先生はとても落ち着いた様子で対応している、俺が覚えているのはそれだけだ。
それからは目まぐるしいほどの展開だった。
あるクラスの先生がうるさく声をあげているのが聞こえてきて、学校の生徒全員がシェルターに向かって走っている。
シェルターは学校の下にある為、すぐにいける。
「輝!早くいこうぜ、空に何か変なものがいる。何かヤバイ」
何故か陽樹があわてた声で言っている。
俺も窓から空を見上げてみる、そこにはロボット……機械のようなものがいて、次の瞬間、頭と思われる部分からビームみたいなものが発射されて
町が一瞬で火の海と化す
俺もさすがに焦りを感じた。
「あぁ、早くシェルターにいこう」
そう言って走りだそうとした時だった、丁度中間休みに入ったばっかりだったので、屋上にあの子がいた。
原河 咲、休み時間になるとあの子は天気がいいといつも屋上に言っている、本を読みに。
原河 咲は屋上で固まって上を見上げている。
かまうもんか…早くいけ!という自分と、早く助けにいこう、そして一緒にシェルターにいこうという自分がいる。
迷ったのも数秒だっただろう。
「陽樹!先に行っててくれ!」
「え!?ちょ、おい!!」
その言葉を最後に俺は、人の波に逆らって、屋上に向かう。
階段を二段飛ばして上る、元から体力は普通程度だからこんなことをしていたらすぐに息が切れそうになる。
最後の階段を上がり、屋上の扉をあけると、原河 咲はまだ屋上にいた。
女の子か……だからって構うものか、急いでシェルターに行くしかないと思い、声をかける。
「原河さん!!早くシェルターにいかないと!」
原河さんは驚いたような顔でこちらを見る。。
「甲長くん……?」
次の瞬間空にいる、ロボットが聖龍高校に向けてビームを発射する、地響きがして、回りのものが溶けるような音さえ聞こえる。
「きゃあ!」
原河さんが地響きで倒れそうになる、彼女にすぐに近づいて支える。
「だ……大丈夫?」
「は……はい」
上空にいるロボットが次はこちらに狙いを定めたかのように、顔をこちらに向けて、ビームを発射しようとしている。
ここで撃たれたら俺は死ぬ?そして原河さんも……どうしたらいいどうしたらいいどうしたらいい、その言葉が頭の中を回る。
そんなことを考えていると無造作にも、上空にいるロボットは、ビームを発射した。
そのビームが当たると思った、あ、死んだと思った瞬間。
空が黒い影に多い尽くされた。
それは黒くはなかった。自分が下に顔を向けているからだった、それは黒いものではなく、深紅のような赤い色をしているロボットだった。
そのロボットは無造作にコックピットハッチをあけると、俺と原河さんを手でつかんで、コックピットに入れた。
ハッチが閉じ、目の前にモニターが現れる。
「ファリクサー」モニター画面にはそうかかれていた。
第一話 終わり
第二話へ続く