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アイドル殺人事件

宇佐美「仮にそうでも、誰かがその衣装を持っていく可能性有るだろう!この衣裳部屋は数日人が出入りしていた!」

奈菜「あり得ませんわ。」

宇佐美「何故?」

奈菜「だいたいかぎ爪の海賊の性別は?ここにあるのはホワイトチョコの衣装でしょ?」

智美「ああ、見れば男ものね。大きいし、女の子が選ぶわけないわ。違和感あるぐらいよ!」

宇佐美「でも、果物ナイフは凶器でないのか?」

奈菜「さっき言ったように、あれは犯人のミスリード。同じ血液型の血のついたナイフが発見されれば、持っている人間が怪しくなる。宇佐美さんの血液型は?」

宇佐美「……」

麻友「AB型よ!」

奈菜「日本のAB型は9%と少ないわ。だからAB型というと別人のイメージがすぐ出ない。それが犯人の致命傷になるわ。」

指原「どういうこと?」

奈菜「犯人は凶器を前もって用意しミスリードを狙った。まず、茅野さんの楽屋にはいり、果物ナイフを取り、それに自分の血を塗り、指原さんのバッグに入れる。私たちが見なかった時に行ってたのよ。コーディネーターの立場で私物の持ち物に近づくことができるからね。果物ナイフに印象付ければいいのよ。実際のかぎ爪は血だらけで遺体のそばにあるから紛れるのよ。」

智美「返り血ね。」

奈菜「あの状態では、血がついても凶器と思われないし、かぎ爪は元々引っ掛けるもので、衣装では飾りの先入観があるからね。磨いてある刃ものとは思いもよらない。」

宇佐美は押し黙っている。

奈菜「ミスリードのため自分の血を使ったのはまずかったわね。紅警部、DNA鑑定で分かるんでしょ?」

紅刑事「ええ、今は90%以上の確率でね。」

麻友「やっぱりあんただったの?」

指原「やっぱり、罵られてたから?」

奈菜「複数にわたる刺し傷は恨みによる犯行の線が濃いわね。」

宇佐美が不気味に笑う。

宇佐美「だめだよ。そこは違うよ・・・探偵さん」

宇佐美が自白めいた告白をし始め、皆動揺

宇佐美「昔から、この世界が好きだ。大好きだった。ライブに入ったのもこの世界に浸れるからだ。くくくっ。毎日女の子と居られるんだ。美宥にかまってもらえると絶頂なんだ・・・」

米ちゃん「罵声をかまってもらうって。マゾかよ・・・」

宇佐美「あんたも同じ感覚だろ?カメラマンさん。」

智美「じゃ、何で手をかけたの?」

宇佐美「だってそうだろ?総選挙でセンターになれば、きっとここには来なくなる。俺のものにしたかった・・・」

奈菜「……」

宇佐美「へへへ、刺して息絶える時のあの姿・・・永遠に俺のものになった・・・と思ったんだ・・・これで誰にも手をだせない・・・・」

宇佐美は顔を押さえ、嗚咽を出し始めた。

智美「あんた自分の欲望のために・・・」

宇佐美「と思ったのに・・・俺の言葉に返事をしてくれなくなったんだ・・・」

と言って泣きだした。奈菜は無言のまま見下ろした。



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