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四話
砕けた剣を燃えるゴミに出そうとしたら 「あんたそれ燃えないってわからんの?!」
と誰かに怒られた気がしたのでゴミに出すのはやめた。
さて、俺は最終決戦に赴かねばならない。
なぜならば転生者だからだ。
「かくあるべきに満ちた、終わりゆく世界の貴方」
道に文字が書かれていく。
敵が現れた。
それは文字だけの存在であり、俺に対してなんの害をなせるものでもない。
「からくりの部品は全てが朽ちたと知りながら回り続く」
「ぜんまいは回る、歯車は回る、からからからから空回り」
「あなたと私、役割通り世界の歯車。全てが壊れてこれから滅びる世界。」
「……」
俺はパンチを繰り出す。
すると、文字はそれ以上描かれなくなった。
何かを俺は殴り、そいつは死んだのだ。
「俺は転生した人間であり、転生した人間はラスボスを倒さねばならない」
俺は呟く、俺の運命を。