三話
街についた。
石ころと木でできた家に葉が生い茂り生命が溢れ返るこの街に人はいない。
あぁ、それもそうだ。いるわけがない。
俺は宿屋に入る。
勝手にレジを操作し、1人用の宿泊料金を支払った。
部屋はシングル。
……いるわけがないとはどういう意味だ?
俺はなぜそう思った?おかしいだろう、だって俺はここのことを何も……
「ぁ」
窓から眺めると人が溢れかえっていた。
なんだいるのか。
笑い声も聞こえてくる。
あはあははははきゃははははうふふふふ
あひひふへへへ
『蟻が歩く。踏み潰されて死んでまた歩く。
蝶腸の羽ばたきに恐れおののき祈りを捧げ、死にゆくものに罵倒を浴びせ。死にゆく己に手向けるものは。』
目が覚めて宿帳を見るとそんな風に書かれていた。
「……」
俺は宿からでる。笑い声だけが響くがはいない。
そして街を出た。
転生者であるなれば、果たすべき使命がある。
俺は剣を構える、さっき無人販売所で買ったやつだ。
これを使わなければならない。
「てめぇの指示になど従わん」
「なんだと?!」
剣は俺と敵対する道を選んだようだ。
「くらええええ」
剣は俺に向かって突進してくる。
「こっちのほうがくらえだあああああ」
俺はパンチを繰り出した、すると拳がズタズタになった。
「ぎゃーーー!」
「ふはははは!」
「このやろーー!」
俺は噛みつきアタックを繰り出した、剣は粉々に砕け散った。
レベルアップ!俺のレベルは99999999から9999999999999