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二話
とりあえずここはどこだ。
森の中みたいだ。
木があり、木があり、木がある。
だけど全部枯れている。
「育て!」
木を応援したが効果は無かった。
「もう無理、枯れる」
「もう少し頑張れ!」
「あんた何なんだ、何のようだ」
「俺は転生者だ、これからどうすればいい」
「木に聞かれても困るなぁ」
木はボロボロと朽ち果てていった。
もし輪廻があるのならいつか再会するのだろうか。
「あ」
気づけば木の残骸は道を作っている。
この道を行くか行かざるかで全て決まるというのだろう、俺は先へ進む。
そして五百六10秒後
太陽が現れた。
「お前は殺す」
「なぜ?」
太陽は俺への殺意に満ちている。
「転生者は全て滅する」
太陽から無数の光線が発射され俺を撃ち抜かんと迫った。
「くらえくらえくらえくらえ」
俺はパンチを繰り出しそれら全てを迎撃する。
「貴様は何者だ」
「俺は転生者だ」
うおおおおおおん、太陽は泣いた。
「泣くという行為に意義はない。あまりにも虚しい」
「意味を求める貴様の全てが、世界の意味を否定している」
何いってんだこいつ。
俺はジャンプしてパンチで太陽を殴る。
太陽は大人しくなった。