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73日目
「食材は揃った……これだけあれば最高の料理が作れるだろう……くくく……」
窓の外からチラチラとこちらを覗きながら、シローが怪しく笑っている。
「ステーキですね」
「ステーキだろうな」
「でも、あの牛殺しちまうんだろ。なんか情が湧いちゃて」
「わかります」
私も宿の外につないだ老牛を想う。ロバ竜の良き友となっている頃だろう。
テーブルには焼肉のソース、塩、ハーブらしき草、大量の芋。
「マッシュポテトでいこう」
「賛成です」
「賛成だ」
満場一致だった。
「くくく……くくくく……不安だ……」
何か聴こえた気がしたが、気にしない。




