69/100
69日目
私たちは宿で作戦会議をしていた。
「相手は類稀なる精神力を持つ呪詛使いです。タンクさん、お料理は得意ですか」
「まあ、簡単なやつくらいなら」
ラーナが眼鏡を直す。
「調理法は普通な分、食材で底上げしますか」
「高級食材のゴロゴロ煮か」
「そんなものでシローが納得するだろうか」
「くくく……無論、しない……」
窓の外からシローが覗いていた。
「せいぜい悩むがよい。我は牧場へ牛を見に行く……くくく……」
怪しく笑っている。
「ついて来いってことか」
「でしょうね」
牧場へ来た。
「今の時期は仔牛が多く生まれる……フィレ肉などやわらかく仕上がっているだろう……」
「子供はかわいそうだな」
タンクが言った。
「じゃあ老いたやつならいいか」
私は聴いた。無論肉をつかわないで勝負する手もあるが、タンクは肉好きだ。
「うーん、おじいちゃんでもかわいそうだが、仕方ない」
「じゃ、この老牛で」
メイン食材が決まった。




