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39日目
――バスト・エルゼン――
目の前に光を放つ女神が浮かんでいる。
「………」
――ええっと、ね――
「………」
――手違いでした。ごめんなさい――
「お、おう」
――能力は渡しておくから使ってください――
「胸を大きくする力だろ。要らんわ」
目が覚める。
夢の内容はともかく爽やかな目覚めだ。
「元気そうでよかった」
ラーナが花瓶の切り花を変えている。
タンクは買い出しにでも行っているのだろう。
「ラーナ」
「はい」
「胸を大きく出来るとしたら、どうする?」
しばし窓の外を見て、ラーナは答えた。
「これから殺す相手を……いえ、何も思いつきませんね」
「そうか」
「ホヒーー」
外からロバ竜の嘶きが届いた。
空は晴れていた。




