辛苦との離別
書く
連ねる
今日も綴る
文字を並べる
響くあてはない
衝動のままに
記していく
気持ちを
叫びを
魂を
書くことが唯一の救いなのだ
記すことでこの気持ちは私のではなくなる
他の誰かのものになる
まるでこの文章における主人公が
虚構の中でそう感じているだけのように
無関係に思えるから
それがとても
とてもとても
心地よくて
寂しくて
眩しい
書きたい気持ちは山のようにあって
綴りたいそれらを並べていくのが幸せで
それでも作品になった瞬間に
全部が全部
私の手から零れ落ちていくから
それはとても
とてもとても
恐ろしくて
哀しくて
愛しい