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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ロハスですか?いいえ、サバイバルだと

作者: まーすけ

スローライフに軟禁中の主人公のその後になります。これじゃない感じでしたら、そっとブラウザバックしてくださいませ

拝啓、へっぽこプレイヤー神様




生まれた土地を離れてぶらり旅の途中です。薬草を摘みつつ、獣を狩り魔獣の巣穴を寝床に。倒した魔獣や獣とか解体や剥ぎ取りはうまく出来るのに何で焼いたら焦げて炭肉になるんだよ…飲み水なら少し出せるけど洗浄や洗濯は水辺で丸洗いに、乾燥なんて適当な枝に引っかけて日干し …生活魔法がうまく使えればロハスな生活も夢じゃないんだが…うん、現状サバイバルだな。木の実を磨り潰したものを食べて空腹をしのいだり気ままな生活も本格的な晩秋がくる前に終わらせないとな。


山の奧深くに進むにつれ獣道もなくなり、蛇の巣穴や毒持ちの蛇や魔獣が行く手を阻むように増え襲ってくる。目的地の竜族の里が近いのだろう。さすがに毒持ちは剥ぎ取りや肉を持ち込むつもりはない、人族が扱うには色々危険過ぎる。


そう、魔力茸も本来人族が扱うには危ういので

竜族の里へ奉納するつもりだ。利権とか面倒くさい、冒険者としてソロで活動した方がいい。


「止まれ、人の子よ。これよりは禁足地何ゆえ参った?」


覇気を纏った絶世の美形達に囲まれる、竜族である。額づき神様印のアイテムリュックごと差し出し


「魔力茸の栽培一式の奉納に参りました」


ざわりと空気が揺れる。

欲深なる人の子が金の成る木を手放すなどとは酔狂にも程がある、なればこそこの里にたどり着けたのであろう。ふむ、受け取るのにやぶさかではないが… ただ帰すだけも躊躇われるな…ひとまず里へ招くとしよう。

それが間違いだと気付くには遅かった


里に招かれた瞬間

火球が飛んできたので剣で叩き斬ったのはいいが、折れてしまった。すると同時に小さな女の子が叫ぶ


「 何で人族ごときが 神聖なるこの里へ入ろうとしているのよ!!」


「姫様、お止めください!」

「ただの人の子ではありませぬ!!」


次々に火球を繰り出そうとする女の子を遮るように大人の竜族が防壁を張る

その間に脱兎の如く逃げた。


《へっぽこプレイヤー神からすれば》


『たかが竜族ごときが我の愛し子を害そうとはな…ましてや魔力茸一式を寄進する者に対しての返礼がそれか?竜の姫よ』


アイテムリュックから神気が溢れ竜の姫に叩きつけられる。覇気を纏おうとしても歯の音がカチカチ鳴ってうまく纏えず生温い水が下へと拡がってゆく。叩きつけられる神気により、竜族達は額づきさせられ


『今生、我の愛し子に接触を禁ずる、謝罪も不要。』


息を飲み込む音すら聞こえそうな静寂の中、赦しすらも与えられない罰を告げられる。尚、竜の姫に関しては別の箱庭に送りつけられることに。


ーーーーーーーーーーーーーー


あれほど遭遇した獣や魔獣にも会わず

いつの間にか神様印のアイテムリュックが手元に戻っている。ただし、魔力茸の栽培一式はきちんと奉納されたみたいで入っていなかった。折れた剣もそのままなので早めに人里へ向かうことにする。

やれやれ、ロハスな生活もスローライフも

まだまだ遠いな…。



ここまでお読みくださってありがとうございます。スローライフに軟禁中にブックマーク、評価ありがとうございました。少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。

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