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魔王召喚!! ヒト族撲滅五十年計画


魔王として召喚された俺。

ヒト族を滅ぼす事にしました。

※うちのいつものやつです※


01


おじさんは右目を失明した。

糖尿病の合併症だった。



おじさんは遺伝的に糖尿病になりやすい体質だった。

祖母側の遺伝が強かったらしい。

「健康診断で糖尿がヤバイってさ」

と、おじさんは笑っていた。

その時はまだギリギリ糖尿病の範囲ではなかった。

おじさんは優しい人で、俺とは違って周りの事をいつも気にかけて、笑顔を絶やさない人だった。

親族の中でも少し厄介な扱いを受けていた俺の事を気にかけて、色々手を焼いてくれた。

歳は15歳も違ったけれど、本当の兄の様に感じていた。

お兄ちゃんと呼びたかったけど、それはやっぱり恥ずかしくて、だけどうっかり「おじいちゃん」と呼んでしまった事はある。

おじさんは笑ってくれた。


俺が20になった時、彼女も好きな女の子も居ないという話をすると、風俗に連れて行ってくれた。

「童貞はとっとけ」

という事でピンサロだった。

後で知った事だけれど、おじさんも童貞だった。35で、だ。

もしかすると、おじさんが醸し出している優しい空気は魔法だったのかもしれない。


いつも笑っていて、俺の肩を叩いてくれた。


だから、

「なんかさ、右目見えなくなっちゃって」

と、おじさんが言った時俺は泣いた。

おじさんが笑ってるんだから、俺が泣くしかないじゃないか。


糖尿病は進行していった。

左目の視力も落ちてきた


だけど、俺が25になった年。

左目を失明する前におじさんは死んだ。


おじさんは優しい人で親族の中でもおじさんの友人達の中でも慕われて居たから、みんな悲しんだ。




だけど俺は、その連中を憎んだ。


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