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日常が好き。6  作者: スマイルさん。
1/1

お弁当

どうもみなさんスマイルさんです。

今回も『日常が好き。』を書かせていただきました!

よろしければ読んでいってくださいませ!

※この小説は続編です。シリーズを最初から読まないと話がわかりません。

日常が好き。6



*授業*


 僕は授業を真面目に受ける人だ。といっても、教師の言っていることを聞いてノートを写しているだけだが。授業中、僕は例によって暇である。

 さて、本格的に暇すぎる。気が狂ってきそうなんですが。

 と、横から腕を突っつかれた。

「ん?」

 横を見ると、横原さんが何か紙を渡してきた。

 まあ、普通に見てみる。文字が書いてあった。

『お弁当一緒に食べない? 友梨より』

 内容はこうだったが、食べたいのなら直接言えばいいだけなのだが、なぜ文面だったのだろうか? まあいいとしよう。

『いいよ』とだけ書いて横原さんに渡してもらうように頼んだ。

 僕は友達と昼食を食べたことがない。友達があまりいないのが悲しい現実なのだが。まあ、僕から誘うことはないので、誘ってくれることはありがたい。コミュ障というわけではないのだが、あまり親しい仲ではない人にいきなり一緒に食べようなんて言ったら、ただただ不審がられるだけである。暇で孤独な僕に相席のお誘いならば、ありがたいものである。

 おっと、黒板の文字が進んでいた。写さなければ。

 教師が黒板の文字を消そうとしていたので、慌てて手を挙げて「まだ書いてます」と言う。思えば、僕は授業中口を開いたのが今日で初めてだった。まあ、それが一番正しいあり方ではあったのだろうけれど、僕は少し嬉しかった。いや、『嬉しい』というよりは、ちょっと『面白かった』といったところか。

 さて、ノートを写せた。そのとき、ちょうど教師が駄洒落(だじゃれ)を言ってスべっているところであったが、僕は笑えなかった。僕は無闇矢鱈(むやみやたら)と笑う人じゃない。というか、滅多なことじゃ笑えない。逆もまた然り。どんなに悲しい別れを味わったとしても、僕はいつも励ます役だ。一度感動で泣いてみたいことだ。

 そんな事を思っていると、横原さんがまた腕を突っついてきた。また友梨ちゃんからの手紙を渡してきた。

『購買でパンを買っていきましょう』

 内容はこうだった。僕はいつも購買でパンを買って昼食を済ませているので、こちらから言うのをすっかり忘れていたことすら忘れていた僕としては、結構ありがたかった。なので、『僕も購買で買うからいいよ』とだけ書いて、横原さんに渡してもらった。

 僕はこれまでこういうこと(授業中に手紙を渡すこと)をしたことがなかったので、若干罪悪感があった。僕はそんな善良な人じゃないのだが。



*お弁当*


 授業が終わり、昼休みが来た。僕は友梨ちゃんと相席の約束をしているので、机の上を片付けてから、友梨ちゃんの席に向かう。

「あ、悠くん。購買行こう」

「そうだね」

 答え、僕たちは購買へ向かう。



 購買は結構空いていた。待つ時間も少なかった。購買でパンを買ってから、教室に戻って友梨ちゃんの机でパンを食べる。

「そのパンなに?」

 友梨ちゃんが聴いてきたので、僕はパッケージを見せる。

「へぇ、アンパンかぁ。私アンパンってあんまり食べたことないんだよね。ちょっとちょうだい」

「いいよ」

 別に食べられても、友梨ちゃんの口は小さかったのであまり減るものじゃないと思い、了承した。

 しかし、失敗した。

 あろう事か、僕は友梨ちゃんに普通に渡してしまった。―――そう、ちぎることもせずに。

「ありがとう!」

 言って、友梨ちゃんはアンパンを『一口だけ食べる』ため、それを口に運ぶ。声を掛けようとして、……間に合わなかった。

 友梨ちゃんは僕のアンパンをなに食わぬ顔で(もう食べているが)、僕に食べかけのアンパンを返す。

「おいしい! アンパンって結構おいしいね!」

「……そうだね」

「ん? どうしたの?」

 友梨ちゃんは何も気づいていないようだ。僕はこれから、なに食わぬ顔でこの『友梨ちゃんの食べかけのアンパン』を食べなければならない。そう思うと、果てしなく緊張する。喉が少し干上がってくる。冷や汗が伝って、ちょっと鳥肌も立ってきた。決して友梨ちゃんが嫌いだからというわけではないが。

 これは、僕がこれまで家族や麗華さん、寧ちゃん、夢叶ちゃん、義人くん意外とほとんど関わってこなかったからこその失態だった。人と人との関わりをこうも大事に思ったことは、これまでの人生でかつてなかった。

 僕はこれから、クラスのみんなとコミュニケーションを取ろうと、いま誰にかはわからないが、誓った。

どうもみなさんスマイルさんです。

今回も『日常が好き。』を書かせていただきました!

今回のテーマは『失敗』です。

悠くんは失敗することがあまりなさそうだったので、彼があまり得意でないことを考え、『がんばって』失敗させてみました。私はコミュ障ぎみなので、悠くんはコミュ力がある方にもって行きたかったのです。今回はそういう意味ではちょっと書けてよかったと思っています。けっこう頑張ったと思ったのですが、見ていると今回はすごく短くなっています。まあ、ただただ私に語彙力がなかっただけだと思うのですが。

それでは、今回はこのあたりで目を休ませてあげてください。

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