表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/26

不器用な守り方

スミマセンです! 凄く時間がかかりましたね。いやー、一応書いておいたんですけど投稿するの忘れてました……。本当にスミマセン。

では遅くなりましたが短めの22話です。どうぞ

 いつのまにか来た嵐はいつのまにか過ぎ、いつもと変わらない朝。

 変わってるのは役員みんなが怪我をしていること。

 雛森先輩は学校に来なかった。

 俺は保健委員長さんに助けられた。

 だから一応大怪我にはならなかった。

 奈々も怪我をしてたけど頑張ってきたらしい。

 白井さんもちょっと怪我をしてた。

 晴樹先輩も疲れてる様子だった。

 たぶん、俺だけじゃなくてみんなも戦ったんだと思う。

 午前の授業も午後の授業も頭に入らず、ずっとみんなのことを考えてた。

 奈々と白井さんは笑顔で大丈夫って答えてたけど。

 俺は心配だ……。

 会長も……。

 会長は無傷だったけど、何か暗い顔をしてた。

 

 放課後になり、俺は鞄を持ちいつものように生徒会室に行く。

 俺は廊下を歩く。

 色々考えながら。

 会長に何を聞くか。

 俺たちが来る前になにがあったのか。

 でも一つだけ分かることは陽麗が関わってること。

 ってことは陽麗の生徒会長が主犯。

 

 そんなことを考えてると生徒会室の前にいた。

 早速ノックして入ろうとする。

 だけど俺の足は言うことを聞かない。

 何かに怯えるようにガクガクと震えてる。

 怖い。

 まるで誰も寄せ付けないように生徒会室はそこに存在している。

 俺が入ることを拒むように。

 中々足が言うことを聞かない。

 手も震えて扉を開けようとしない。

 廊下には帰宅したり部活に行く生徒がいるけど、俺にはその存在が感じられない。

 まるでそこに俺しかいないみたいに。

 でも……。

 俺は負けられない。

 確かめたいことがあるから。

 恐怖になんて負けてられない。

 会長に話を聞くまでは。

 勢いよく扉を開ける。

 そこには会長がただ一人座ってる。

 驚きも反応もしない。

「……失礼します」

 と、言い俺は自分の席に着く。

 会長は雑務をしないで考え事をしているようだ。

 俺はあの時の恐怖を思い出してる。

 あれは何だったんだ……。

 そんなことを考えてると3人が入ってきた。

 その顔はまるでさっきまでの俺。

 俺が感じてた恐怖は間違いじゃなかったらしい。

 その後会話がなく無言が10分続いた。

 そして最初に話した人は……。

「今日で生徒会は解散です」

「「「「!!!!!」」」」

 予想してなかった言葉。

 それを話したのは生徒会長。

「な、何でですか!?」

「そうですよ! 会長さん!」

「ぼ、僕もそう思います!」

「どうしてですか……?」

 みんな動揺してた。

「私にとって貴方たちは大切な人たちです。だから傷つけたくありません」

 昨日のことだろうか……。

「いつ、襲われるか分かりません。だから生徒会は解散です」

 雛森先輩がいたら。

『葵! 何言ってるの! 私たちは仲間でしょ!』

 こんな感じの言葉を言うかもしれない。

 だかど俺には言えない。

 言う勇気がない。

 言う権利がない。

 口にすることが出来ない……。

「生徒会は私だけでするので。みなさんは帰ってください」

 誰も何も言えなかった。

 言うことができなかった。

 

 4人ともずっと無言だった。

 ショックと。

 何も言えなかったことを後悔している。

 


 次の日。

 起きるのがだるかった。

 とにかく何も考えたくなかった。

 考えれば考えるだけ分からなくなるから。


 俺は放課後の校舎をうろうろしてる。

 すると……。

「おっす」

「あ、福村先輩」

「生徒会室に行かなくていいのか?」

「あ、はい……実は……」

 何があったのか福村先輩に話した。

 陽麗学園の生徒に襲われたこと。

 俺たちが生徒会役員をクビになったこと。

「ふ~ん、そうか……ようは会長はお前等のことを大切に思ってるんだろうな。だからクビっていう方法でお前たちを守ろうとしてるんだ。ほんと不器用な会長だな」

「俺たちが弱いから……」

「ん……」

 先輩は俺の顔を見ながら言った。

「だったら強くなって会長を安心させてやれ。俺たちは会長が心配するほど弱くないって。なんだったら俺が相手してやろうか?」

「いいんですか?」

「俺は暇だからな! じゃあ明日の放課後から」

「ありがとうございます!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ