始まり
読みきりじゃなくて連載にしてみました。
俺、高坂大河は、月麗学園高等部の一年生です。この月麗学園はすこし変わったところがあります。それは……。
「高橋ここで会ったが100年目、勝負だ!」
「懲りないな旭、返り討ちしてやる」
99,9%が超能力者だということだ。残りの0,1%は、俺なんだがな……。そんな落ちこぼれの俺に話しかけてくれる人が居るそれは。
「ちゃんと大河も能力の練習しなきゃダメだよ」
「してるけどさ、中々能力が発動しないんだよな」
そう言ってくるのは、幼馴染の彩崎奈々だ。あっそういえば俺は、落ちこぼれているけどみんなに嫌われているわけではない。落ちこぼれの俺に優しくするなんてみんな優しいな。
「人によって発動条件が異なるからね」
「発動条件か……」
能力の発動には条件があるが大体の人は、この学園のカリキュラムを受けていれば能力は、発動するはずなのに俺は、何故か発動しないんだよな。
能力の代表例は、発火能力、召喚能力、治癒能力その他色々ある。それに能力数値があってそれが高いほど能力が強い。高いのでは170とかだ。ちなみに奈々は、電気操作といって電気を操る能力で数値は、100ぐらいだったと思う平均数値は100だから奈々は、平均のところだ。それには比べて俺は0か。
「落ち込まない落ち込まない」
べつに落ち込んでないよ、目からしょっぱい水なんてでてないよ。
「まずは、発動条件を見つけなきゃね」
優しい幼馴染を持って最高です。
「HRを始めるぞ席に着け」
HRが始まり先生の話がはじまる」
「ここ最近、自分の能力に酔いしれた生徒が弱い生徒を倒す。そんな事件が続いている。みんなも気をつけるように」
『『『ハーイ』』』
低能力者狩りか俺も狙われるのかな……。
「特に高坂」
「酷いですよ先生、気にしてるんですよ俺デリケートなんですから」
「文句があるなら能力を発動させてか言え」
能力ね……。
先生のHRが終わり次は、授業か、もちろん能力の勉強や実戦の授業などがある、でも普通の授業だってある。みんな個人の能力があるが基本の能力だってあるそれは、スプーン曲げみたいな何かを曲げたり動かしたりするそれは、俺にだってできる。だからこっちの基本は、結構使い慣れた。いいなー自分の能力を持っている人は。次の授業は、能力の実技だ、ハァー。
「まぁそんなに落ち込まない」
「落ち込まずにいられるか、お前はいいよな能力があって」
「それ何回も聞いたよ、それに私も条件探すからがんばろ」
「…ポッ」
「どうしたの大河顔赤くしちゃって」
「……何でもねぇ」
かわいいすぎるじゃねぇか。
無理だあんな奴に勝てるわけない。基本の能力しか使えない奴があんな水を操る奴に勝てるわけないだろう。おかげ体操着も濡れたし最悪だ。早く制服に着替えよう。
早く教室に戻ろう。そう思って俺は、教室まで走った。途中あるものを見てしまった。
『鬼ごっこは、終わりだよ。おとなしく捕まりなよ』
『いやだ! 誰か助けて』
鬼ごっこ? 遊びか? まぁいいや。教室に行かなきゃ。
全ての授業が終わった。
さっきの何だったんだろう?気になるけどいいか。
「大河一緒に帰ろう」
「あ…うん」
奈々と一緒に帰ることになった。鞄に教科書をつめて帰る準備をする。すると……。
「3-Aの桐風海斗です。彩崎奈々さんは、いらっしゃるでしょうか?」
「あっ大河ごめん、委員会の仕事があったんだごめん。先に帰ってて」
「うん、分かったよ」
あの人は、委員会の先輩か、じゃあ先に帰ってるかな。
時間は7:00になり外が暗くなってきた。
プルルルル……ガチャッ
「もしもし高坂ですけど」
『あっ大河君、ねぇそこに奈々居る?』
奈々のお母さんか。
「居ませんが」
『居ないの……心配ね』
「どうしたんですか?」
『それがね学校から帰ってないみたいなの、心配して電話したけど出てくれなくて』
委員会って行ってたが心配だ。
「警察には、連絡したんですか?」
『いえ、大河君の家に居ると思ってまだ連絡してないわ』
「じゃあ俺学校探してきます。おばさんは、警察に連絡してください」
『おばさんじゃないでしょ、お姉さんでしょ』
「すいません、とりあえず連絡してください、お願いします」
『大河君も気をつけてね』
「はい!」
という事で学校に来たが、校門に鍵がついている。職員は、居ないだろうしどうしよう。壊すか? それは、ダメだろう。能力者がいるんだそこらへんの強度ほこっているだろう。本当に鍵しまっているのかな確かめてみるか。
……開いた。鍵を開けとくってこの学校どうなってんだ。結果オーライか、まぁラッキーって思っておくか。
まずは、自分の教室に向かうか。
バタンッ!
「おい、奈々いるか」
そこには、誰も居なかった。ただ奈々の机の上には、奈々の鞄が置いてあるだけだった。
「奈々……」
鞄が置いてあるっていうことは、まだ学校に居る確立は、あるってことだ。急がなきゃ。
『……助けて…誰か』
『助けなんて呼んでも誰もこないよ』
『……先輩が低能力者狩りの犯人だったんですね』
『低能力者狩り? 全校には、そう言って伝えられてるんだな。違うな俺は、女子しか狙わない、美少女限定な』
『……最低ですね。女性を狙うなんて』
『最低とでもなんとでも呼ぶが良い』
『本当に最低ですね、大河とは、大違いの』
『なんとでもいえ、まぁ能力の持たない王子様は、助けに来ても意味がないがな』
『大河を馬鹿にしないでください!』
『うるさいっ』
どこだよ奈々、上の教室から片っ端から行くか。それとも下から。どっちだよ。
『大河を……にしないで……』
「奈々!」
体育館か!
『……大河を馬鹿にしないでください』
『まだそんな口がきけるのか』
『……訂正してください』
『アイツは、馬鹿じゃないカス以下だ』
『大河は、カス以下じゃない! そんな先輩こそカス以下だ!』
『なにを言う。黙れクソアマが』
助けて大河……。
「……どけろよ先輩、聞こえねーようだな、じゃあもう一回言ってやる、奈々に近づくんじゃねぇ!」
……大河。
ここから奈々の声が聞こえたような気がするんだが、慎重に行かなきゃな。
『……大河を馬鹿にしないでください』
『まだそんな口がきけるのか』
『……訂正してください』
『アイツは、馬鹿じゃないカス以下だ』
『大河は、カス以下じゃない! そんな先輩こそカス以下だ!』
『なにを言う。黙れクソアマが』
あれって委員会の先輩じゃないか。あっあの野郎奈々に手をあげやった、ダメだもう我慢ができない。
「……どけろよ先輩、聞こえねーのかじゃあもう一回言ってやる」
ここで一息入れて言う。
「奈々に近づくな!」
「ッチ、気づかれたか。でも能力を持たないお前にどうにかできるというのか?」
「能力がないからどうした、逃げていい理由には、ならないだろう」
「先輩への言葉遣いも知らないのか、じゃあここでお前を調教してやるよ」
「それがどうした、脅しのつもりか。俺には、そんなのは効かないがな」
「痛いめを見ないと分からないようだな」
一応能力が分からないから、間合いをとる。
「間合いをとろうが能力がないお前には、防ぐすべがないだろうがな」
確かに基本の能力だけで倒せる敵じゃない。
「ついでに言うと俺の能力数値は、150だ!」
やばいじゃん、能力数値150っていえばかなりのレアだ。最悪だこんな相手に俺は、喧嘩をうったのか、でも奈々に手をあげたんだ、そんなやつゆるせない。
「そうかレアだな、でも俺もレアだぜ。まぁ数値は、0だがな」
「よかったな、自慢か?」
能力が分からないしどうしよっかな。
「動かないなら俺からやるぞ」
来る!
「喰らえ<サイクロンカッター>」
風か……。
イタッ。風を刃のようにして撃つか、強いな。俺は、チョークか針を動かして投げることしかできないし。
「もう駄目なのか、つまらないな。もうちょっとつきあえよ!」
「だれがもう駄目だって言った」
「威勢だけは、いいんだな」
「どうも」
「褒めてないがな、もう一回喰らえ」
またか、目に見えないから防ぎようがない。ここは、一応なにかをた盾にするか。あっマットがあったそれを盾にするか。
「マットを盾にか、考えたが意味がないな。数値が100ぐらいの奴ならガードできるが、俺は、150だぜなめてんのか」
たしかにそれは、思っていた。
「グハッ!」
「効いたか、どうだ痛いか、後悔しているか。かっこつけてこんなところ来なきゃ良かったって後悔しているだろう」
後悔かしてるかもな……。能力も使えずに一人で来て……。かっこつけてやられて……。格好悪いじゃないか。……でも負けるわけには、いかないんだ。守らなきゃいけないんだ。許さないんだ、奈々を傷つけたアイツだけは。
「後悔しているかもな、でもお前は、許さない!」
「じゃあ永遠に後悔してろ<神風>」
終わったか、俺の人生。短かったな。能力さえあれば勝つことができたのに。悔しい自分の不甲斐なさに。でも奈々を守れたんだからいいか。
「なに負けましたって顔してるの大河まだ終わってないよ」
なんでそんなところに居るんだよ。でもそのとおりだ。俺は、まだ負けてない。俺は、決めたんだ。奈々を守るって。
「負けてたまるか!」
そのとき大河の体が光に包まれた。
「もしかしてこれが俺の能力……。光の制御か」
「へーそれがきみの能力か、でもいきなり能力を使いこなすのは、無理だと思うよ」
「それがどうした、ただ使いこなすだけだろ」
「ふーん、使いこなせる気満々だね」
「こうやるのか、イメージを実現させる……。できた<光の剣>か、<エクスカリバー>でもいいな」
「一瞬で使いこなしただと」
「この能力は、誰かを傷つけるための能力じゃない、誰かを守るための能力だ。お前は、低能力者狩りの犯人だろ、お前は、いろんな人を傷つけた。そして奈々を傷つけた。そんなお前を俺は許さない」
「許さなくて結構、お前は、ここで死ぬんだからな」
「自分の間違いだろ」
「おっお前! <飛龍一閃>」
「<粒子砲>」
粒子砲もできちゃった、すごいなこの能力。
「これぐらいでいきがるな」
凄い動揺してやがる。
「<飛龍一閃三連>」
「<メガ粒子砲>」
メガまでいったよ。
「くそ何故だ、なんで今能力を手に入れたお前に負けてるんだ」
「能力より気持ちの問題だろ」
「気持ち……」
「それが分からないようなら駄目だな」
「うるさいこれで最後にしてやる、<神の息吹き>」
「<メガ粒子砲>……結構体力使うな……。でもこれで最後だ」
自分の体に光を集中させる、結構自分に負担がかかるな、でもこれで最後にしてやる。
「喰らえ<流星>……なんてありきたりか?」
光のスピードで先輩の背後に回り思いっきり背中を殴った。
あ、ヤバイ勢いつけすぎて飛ばしすぎた。しかも体育館の壁突き抜けちゃった。怒られるかな。
「……すごい、かっこいいよ大河」
「奈々無事でよかった」
本当に良かった
「……先輩に何かやられそうになった時は、怖かった。本当に助けてありがと」
「どういたしまして」
「また他の人にやられそうになったら光みたいに早く助けに来てね、王子様」
「王子様って……」
「鈍感王子でもいいかもね」
「俺は、鈍感じゃねえだろ」
「まぁいいじゃん。…………私だけの王子様」
「なんか言った?」
「いや、なんも」
「ふーんならいいけど。怪我は、ないのか?」
「心配性だね大河は」
「お前が気にしないだけだ」
「…………私は、鈍感な大河が心配だよ」
こうして奈々は、無事に家に帰ることができた。次の日、あの先輩は、学園長に呼び出され2週間の停学になった。
「ねぇ大河」
「なんだ」
「もしかして、能力の発動条件ってさ、大河の誰かを守りたいっていう強い意志じゃなかったのかな」
「そうかもしれないな」
誰かを守りたいっていう強い意志ね。誰かが傷つくのは、いやだ。でもみんな守れる訳じゃないし、だから俺は、こいつを守っていきたい。
「おい、お前ら席に着けHR始めるぞ、それにうれしいお知らせだ。なんと高坂大河が能力を発動させやがった」
『『『『おおぉーー』』』
「だから実技のとき、手加減しないように」
『『『『ハーイ』』』
「先生能力は、発動できますが。まだ使いこなせていません」
「でも彩崎の報告によると十分使いこなしていると報告されているんだが」
「奈々!」
「てへっ」
「てへっ……じゃねーよ」
「ごめんね大河、でもいいじゃん本当のことなんだから」
「みんな本気で倒しにくるよ」
「そのときは、私を助けたときみたいに、たたかってね」
その笑顔は、反則だと思います。
そんな感じで高坂大河の日常が始まりました。
これからも応援よろしくお願いします。