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ブルーキラーモルフォ

「はぁ、はぁ、はぁ…」


オレはカマキリとの約束を果たすべく、息を切らせてながら走り手当てをしようとブルーキラーモルフォの横に座る、するとブルーキラーモルフォがオレに語りかけてきた。


「ギギ、ギギ、ギギ、ギギ、ギギギ、ギチギギチギギ」

「はぁ、はぁ、はぁ、何で、人間が、ここにいるの?」


「いちゃ悪いか?」


「ギギギ、ギギギ、ギギ、ギギギ、ギチギ、ギチギチ…」

「そうか、弱った、私に、止めを、刺しに、来たのね…」


「いいから喋るな、静かにしてろ…」


オレは言葉を聴かず黙々と手当てしていく、途中何度か何か喋っていたが構わず手当てをし続けた。

ブルーキラーモルフォの背筋部分には、ハリガネムシが出た時についたであろう大きな傷口があり、羽も何枚か切れていた…

普通のモンスターであれば死んでいただろう…、まだ生きているのはAランクモンスター故かも知れない、オレは親父に持たされていた最後のグリーンポーションを飲ませ、昨日大量に採取したキアル草を磨り潰して傷口に塗っていく


「ギギギギ、ギチギギギギ、ギチギチ、ギギチ……」

「母さんを、殺した人間に、救われる、なんて……」


「人間は悪いやつばかりじゃないぞ、優しい奴もいっぱいいるんだ」


「ギギギギチ、ギギ、ギギチギギギギギ… ギギ、ギチ…」

「そのようね、今日、初めて分かったわ… ねぇ、人間…」


「ん、何だ?」


「ギギギチ? チギギギチギチギチギ、チギチギギギギ…」

「皆はどこ? きっと心配してるから、早く会いたいの…」


「………今は傷に効く薬草を採りに行ってくれてるよ…」


「ギギギ、ギチギ… チギチギギギギギギ… ギギ、ギギ」

「そうか、薬草を… 皆は過保護だからね… ねぇ、人間」


「ん?質問か? あんまり喋ると傷に障るから早く寝…」


「ギギ、ギギギギギ、ギギギ、ギギギギギギギ」

「何で、さっきから、ずっと、泣いているの?」


「え… お、オレ、なんで、涙が…」


オレは泣いていた事にその時初めて気付いた。

今後、真実を突き付けられる女王の境遇が不憫すぎて…

女王とカマキリ達の絆を守れなかった自分が不甲斐なすぎて…

オレの心は溢れてしまったのかもしれない…


「ギギ、ギギギギチ…」

「皆は、死んだのね…」


「え、何を…」


「ギギギギギギ、ギギギギ、ギチギチギギギギギチギチ…」

「反応を見れば、分かるわ、あれは夢じゃなかったのね…」


「き、記憶があるのか?」


「ギギギギチ、ギチギギチギ、ギギ、ギギ、ギチギチ…」

「混乱してて、断片的だけど、私が、皆を、殺してた…」


「いや、ち、違う、それは…」


オレは隠していても、彼女自身が自分を責めてしまだけだと思い、真実を打ち明けた…


「ギギギチギチギチギ、チギギギギギ… ギチギチギ…」

「夢であってほしいと、思ってたのに… 私はなんて…」


彼女は涙を流して泣いていた…

オレは側にいて一緒泣く事しか出来なかった…


「ギチギリギリギ… ギチギチギギ、チギチギチギチ?」

「皆がいないのに… 私はこれから、どうしたらいい?」


きっと不安なんだろうな… けどオレはカマキリ達に約束したからな…



「大丈夫だよ、何があってもオレがお前を守るから…」



すると、ブルーキラーモルフォはオレの顔をまじまじと見てきた。


「ギ、ギチ、ギチ、ギギギギギ、チギチギギギギ?」

「ね、ねぇ、人間、あなたの事、何て呼べばいい?」


「ん? そうか言ってなかったっけ、ノアだよ、ノア」


「ギギ… ギチギ、ギチ、ギチ、ギリ、ギギギ、チギチ?」

「ノア… そうだ、ねぇ、ノア、私と、テイム、しない?」


何だろう… さっきからブルーキラーモルフォの距離が近いような…

まあけど、今後守っていくならテイムしておいたほうが楽かもな…


「うん、分かったよ、テイムしよう」


オレは、ブルーキラーモルフォの体に手を伸ばし意識を集中してテイムする

テイムは成功したらしく、ブルーキラーモルフォから魔力が伝わってくる


「テイムは成功したみたいだな、体に異常はないか?」


「ギギギ、ギチギチギ、チギチギ、ギギチギチギギギリ…」

「えっと、さっきから、胸が痛い、あと顔が少し熱いわ…」


「え、もしかした傷が熱を持ったのかな? 少し休んだほうがいい…」


「ギギギギ、ギチギチギ、ギチギギ、ギギギギチギチギ…」

「悪いけど、そうさせて、もらうわ、さっきから眠気が…」


「ああ、オレも近くにいるから、安心して休め…」


そういうとブルーキラーモルフォは眠りについた。

オレはオレで、今日1日の疲れが一気に押し寄せて猛烈な眠気が襲っていた。テイムした影響もあるようで、オレは倒れるように眠りについた……






「ノア…起きて……ノア………起きなさい………………」


ん? 誰かが呼んでいる?


「ノアの… ノアの裏切り者!」


バチン、頬が誰かに思いっきりひっぱたかれる。


「な、何だ、敵か、敵… ん、何やってるんだ、ルーリエ?」


オレの体には馬乗りになり、目に涙を浮かべ怒っている赤髪の女の子がいた。


「何だじゃないわよ、あたしが起きたらウルツしかいなくて、ノアが虫達を追って行ったって聞いて心配して探し回ってたの、それが、は、は、は…」


何だ? ルーリエ凄く機嫌が悪いな… 何か悪い事したかな?


「は、裸の女と一緒に寝てるなんて~、ノアの裏切り者、巨乳好き、バカ、エッチ、変態、スケベ…」


「な、何、言ってるんだ、オレはブルーキラーモルフォを手当てをし…」


「むにゅ」


あれ、何だ? 左手に軟らかい物が、オレはおもむろに左を見た。



「え…」


オレは、驚き過ぎて言葉が出てこなかった、オレの横には、見た目が高校生くらいの巨乳で青髪の裸の美女が眠っていたのだ。


「だ、だ、だ、誰だこの娘…」


「み、み、み、見ちゃ駄目~」


驚いて固まっていたオレの顔面に、ルーリエの本気の正拳突きが放たれる。

それをモロに食らった、オレは完全に意識を失った。


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