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コオロギ

「ギチギチギギギギチギチギギギギチギチギギギ」


「そこら辺からギギギ音がする、夢に出そうだわ…」


横を歩くルーリエが耳を塞いだ。


「ギギギ、ギギギ」

「それは、すまぬ」


前にいる、大きな角のカブトムシが謝ってきた。


「いや、あなたに言った訳じゃなくて…」


「コラ、ルーリエ、カブトムシさんを苛めちゃ駄目だぞ」


「だからー、違うってば…」


緊張間のない会話をしつつ、目はブルーキラーモルフォを追いつづける。

果樹園の中心部に近付くほど、ブルーキラーモルフォの攻撃頻度が多くなってきている。


「ギチギ、ギリギリギリギリギ、リギリ、ギチギ、チギリ」

「女王よ、人間と裏切り者達を、殺して、下さい、奴らを」


今までコオロギの側にいた、大きな虫モンスター達も動き始めた。

それを見て、オレは黒い鎌のカマキリと大きな角のカブトムシに聞く。


「2匹に聞いておきたい事があるんだけど良い?」


「ギギ? ギチギチギ」

「何だ? 人間の子よ」


「正直、ブルーキラーモルフォは操られているだけだとしても、上手く助ける事は出来ないかもしれない、というかそんな余裕はない、勝てるかどうかすら微妙なところだから…」


2匹は少し沈黙しおもむろに話しだす


「ギギギギチギ、ギリギリギチギチギ、リギリギチギチギ…」

「先ほど寄生虫、という物を見た時に、覚悟は決めておる…」


「ギギギギチ、ギリギリギギギ、ギチギチギリギリギギギ」

「いくら奴の、洗脳が強くとも、女王とは能力に差があり」


「ギギギギチギチ、ギギギギチギチ、ギリギリ、ギギチ…」

「完全に洗脳する、事は無理な筈だ、すなわち、女王は…」


そういう事になる、女王は寄生虫による直接的な洗脳だと言う事だ。

女王を洗脳するよりも、寄生虫を洗脳するほうがコスパが良いのだろう。


「ギギギギリ、ギリギギギギギギチ、ギギギギチギチ?」

「人間の子よ、女王の相手は我らに、任せてくれぬか?」


「大丈夫? それだと君達が…」


「ギギギギ、チギチギギギ」

「それでも、任せてほしい」


2匹の覚悟を決めた言葉を聞いて、オレは何も言えなかった…


「ギギギギギ、ギギギギギギ、ギギギチ…」

「では我らで、女王を止めて、見せよう…」


そう言って、黒い鎌のカマキリと大きな角のカブトムシは他の虫達も連れ、ブルーキラーモルフォの所へ移動を開始した。


「オレ達も行こう…」


そう言って、オレ、ウルツ、ルーリエでコオロギの所に近付いていく。

コオロギの近くには、大きな虫達が何体かいたが10体を切っていた。


「ギギ、ギチチギリギギ、ギギギ、ギギ、ギチ、ギチ…」

「人間、我らの仲間達を、よくも、殺す、殺す、殺す…」


「やっと、近くまで来たぜ、後ろでコソコソとこの弱虫野郎が」


「ギギギギ、チギ、チギ、リギ」

「弱虫だと、人間、殺す、殺す」


ルーリエに目で合図をして、魔力の流れを見てもらう。


「ギギ、ギチ、ギチ、ギリギ、ギギギギギ、ギギ、ギギ」

「クソ、クソ、クソ、お前ら、人間の子を、殺せ、殺せ」


「……うん、見えた、見えたよ、ノア、見えた!」


オレはとルーリエは指輪の存在を確信し、虫達の攻撃に備える


「ウルツ、最初の一撃防げるか?」


「ワン、ワン、ワン」


ウルツが虫達の最初の一撃を防いでくれている間に、アイスミストを発動させて虫達の視界を奪う、そして霧に紛れオレは、コオロギの場所に走る。

ウルツはオレの意図を読み、遠吠えをしながら、虫達の意識をそらしていく


「ギギ、ギギギ、ギギギ?」

「くそ、人間め、どこだ?」


コオロギは、オレの居場所をまだ分かっていないようだった。

オレはコオロギの真後ろに近付き、短剣を抜いて、コオロギを刺そうとする

すると、地面からミミズのようなモンスターが現れ行くてを阻む。


「くそ、こんな時に新手かよ、時間がないんだから邪魔するなよ」


そう言って、ミミズモンスターを短剣とアイス・ペインで倒していく。

倒し終わり先程の場所を見るとコオロギの姿がなくなっていた。


「ち、コオロギの野郎どこ行った?」


周りを見ると果樹園から逃げようとするコオロギの後ろ姿が見えた。


「ギギギギ、ギギギギチ、ギチ、ギリギ、ギギギ」

「お前達は、人間の子と、狼を、足止め、してろ」


急いで後を追おうとすると、何体かの虫達が行くてを塞ぐ


「くそ、邪魔するな、コオロギを逃がす訳には行かないんだ!」


そう言って虫達を倒して行くが、コオロギとの距離がどんどん開いていく。

ここまで… ここまできて… 逃がしてしまうのか… 

ブルーキラーモルフォを引き付ける為に別行動をした虫達になんて謝れば……


「ファイヤーウォール」


「ギギ? ギギリ、ギチ、ギチギリギギギギ?」

「何だ? これは、なぜ、いきなり炎の壁が?」


逃げきれると思い余裕をみせていた、コオロギは焦りをみせる。


「はぁ、はぁ、魔力つかい切っちゃたか、ノアあとは頼むわよ…」


魔力が空になり倒れるルーリエを見て、オレは全力でコオロギを追う


「ギ、ギギギギギギチギ、ギリギギギギギ、ギギギギギ…」

「ち、少し邪魔されたが、ここを離れれば、いくらでも…」


「はぁ、はぁ、はぁ、手間をかけさせやがって、これで終わりだ!」


オレは、炎の壁に気をとられ、こちらに気付いてないコオロギの胴体に全力で短剣を刺し、アイス・ペインを連続で唱えた。


「ギ…」


小さな悲鳴をあげるとコオロギは動きを止め、虫達のざわめきが止んだ……

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