パーティー
ルーリエがパーティーに加入してくれたので、オレはウルツを紹介していた
「これが、オレの相棒のウルツ」
「わん、ウルツ、わん」
「え、喋るの? 狼の上位種テイムしてるんだ… うーん、魔力量もかなり高いわね、ダイヤモンドウルフかな? レベルもかなり高いのかしら?」
「え、いや、ウルツはダイモントウルフじゃ…」
「ノ、ノア坊」
レノンさんが話をいきなり止めて、こそこそ話してくる。
「ノア坊、ルーリエは仲間だが、一応、マルクのお偉いさんだ、フェンリルの情報は、迂闊に喋らんほうがいい」
確かにそうだった、せっかくローガンさんが辺境伯のところに向かたってくれていたのに、完全に気が弛んでた。
「うん、ダイヤモンドウルフだよ、というか、ルーリエさっき魔力の量とか言ってたけど相手の魔力量が分かるの?
「うん、あたしは魔力視の魔眼持ってるから、魔力の量や流れが見えるんだ、ねえ、凄い? 凄い?」
褒めてほしそうな顔でこっちを見てくる、ルーリエ
オレは、凄い、凄いと言いながら頭を撫でて、鑑定のスキルを発動させる。
名前、ルーリエ
種族名、エルフ
職業、ルーン魔導師
AGE、271
Lv、62
HP、1200
MP、2200
ATK、500
DEF、450
INT、2100
RES、1600
AGI、500
スキル、火魔法Lv7、雷魔法Lv7、風魔法Lv7
サポートスキル、魔力量増加Lv5、MP増加Lv5、
ユニークスキル、アイテムボックスLv5、ルーン魔法Lv7、
固有スキル、魔力視の魔眼
うわー、ステータス高い!
特に魔力量、魔法攻撃力、魔法防御がずば抜けてるな。
年齢も271歳だし、見た目は12歳~14歳くらいなんだけどな。
「ちょっと、あんた、今、あたしの中、見たでしょ? バカ、エッチ、変態、スケベ、…」
「ごめん、ごめん、というか、そういうのも分かるの?」
「うん、触れられた瞬間、手から魔力が流れたのが見えたからね」
凄いな、魔法の得意な相手にしては脅威になりそうだ。
「内緒にしててあげるね、知られると危険だからね
商人や教会なんかは、喉から手が出るほど欲しがるしね」
ルーリエが小声でオレに囁いてくる。
「ありがとう、優しいんだな、ルーリエ」
すると、顔がみるみる赤くなり
「べ、別にあたしは、そ、そんなつもりじゃないんだから」
オレは話しが一段落したので、東の森に連携を確かめに行こうと提案する。
「うん、行きましょう、何が出来るか確認するのは大事だからね」
「じゃあ、行ってくるね、レノンさん」
「おお、気をつけろよ」
冒険者ギルドを出て、東の森に向かい、そのままウルツに昨日の果樹園の方向に案内してもらう。まあ、最初からオレの中では虫討伐がメインなのだ。
「そう言えば、ノアって短剣と弓主体?魔法は使えるの?」
ルーリエが質問してくる
「うん、オレの使える魔法は、水魔法、氷魔法かな、戦闘スキルは、剣術、弓術、身体強化かな?」
「なるほどね、他にスキルは?」
「テイム、博識、採取、イメージ筆写かな」
それを聞いて、ルーリエが驚いた
「ノアって子供なのにいっぱいスキル持ってるのね、びっくり」
「そうなの? ルーリエも多いじゃん」
「あたしは、子供じゃないもの、大人だから当たり前でしょ」
そう言って自慢気に胸を張っている、そしていきなり笑いだした。
「ふふふ、はは、ノアって面白いね」
「え、何が?」
「だって博識とか、イメージ筆写のスキル持ってるのに、掲示板の貼り紙、ひどかったもん、犬が好きかとか、魔法の森とか、虫が歓迎するとか、センスが、ははは、ふふ、駄目、面白すぎ」
「嘘は言ってないぞ」
「あのね、ノア、魔法の森とか、虫が喋ったりとか、おとぎ話の中だけ…」
「ガルル、ガルル、ノア」
ウルツが警戒している奴らが来たか。
虫達がオレ達の前方を塞ぐように現れる。
「ギギギ、ギチギチ、ギギギ、ギギギ、ギチギチ、ギギギ、ギギギ」
「人間の、子供きた、人間の、子供、旨い、女王、献上、喜ぶ」
「え」
「ギギギ、ギギギ、メキメキ、ミチミチ、ギチギチ、ギギギ」
「赤い、女、魔力、多い、肉、喰う、女王、喰う、女」
「魔法の森の虫達が歓迎してくれてるだろ」
ルーリエは、半泣きで頷いていた。
「とりあえず、この前みたいにはいかないからな虫ども、ルーリエ最初の1発目頼めるか?」
「うん、任せて、虫は嫌いだから1発で仕留めるわ、いくわよ」
ルーリエが詠唱すると周囲に魔力が溢れる
「……………、エクスプロージョン」
途端、大爆発がおこり、爆炎が虫達をのみ込んでいく、チリチリと肌が焦げつくのを感じ、威力の大きさを物語る。
「すげ…」
オレは唖然としそれしか、言葉が出なかった。