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Ⅰ・月夜の出逢い――その⑩
「…………ん?美味し~い!」
フルーツの果汁だけあって,思ってた以上に美味しかった。甘酸っぱくて飲みやすい。ホントに,普通のジュースを飲んでるような感覚だった。
……これだけ?これで儀式終了?
「ねえ,儀式ってこれで終わりなの?」
ミシェは首を横に振った。そりゃ,そうだよねえ。
「それを飲んでもらったのは,あなたにまず魔力を授けたかっただけ。あとは,魔法具の使い方を覚えてもらわないとね。それで儀式は終了よ」
「魔法具……」
うおっ,いよいよ魔女っ子修行っぽくなってきたぞ♪
「まずは,コレを。このブレスレットは杖に変化するの」
彼女から渡されたのは,天然石がヒモで数珠つなぎにされたブレスレット。これだけでもキラキラしててキレイだけど,これが杖に変わるっていうんだからオドロキだ。
ミシェはあたしの細い左手首にそれを着けながら,説明してくれる。
「呪文は必要ないわ。ただ念じるだけで,コレは魔法の杖に変わる」
あたしは彼女のいう通り,ブレスレットに念を込めた。……ら。
――ポンっ!それは見事,長さ二十五センチくらいの魔法の杖に変わった。




