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家族と夕飯を食べ終えた後、ナツキはリビングでケータイをいじりながらテレビを見ていた。


そこでとあるニュースを見て、操作する手を止める。


ニュースの内容は、あの例の写真の男性の事件のことだった。


アナウンサーが事件の内容を説明する。


男性は金融会社に勤めていて、しかし会社に内緒でお金を使い込んでいたらしい。


そのことがトラブルとなり、殺されたのではないかと言われていた。


そして現場についての話になり、話題はサイトのことに移る。


「ヤダなぁ…」


サイト名はハッキリとは言われないものの、それでも調べればすぐに分かってしまうだろう。


現場はナツキ達の学校の近くにある繁華街の、ビルの裏だった。


そこは揉み合った形跡もあり、怒鳴りあった声も聞いた人がいるらしい。


警察は金銭的なところから犯人を探っているとのことで、事件の説明は終わった。


「何だか物騒だな」


事件現場が自分の近くで起こったこと、その上サイトにまで関係してきたことを思い出すと、まるで身近に迫ってきているように思えてナツキは震えた。


「気分変えよっと」


わざと明るく振舞い、ナツキはケータイを操作し、今まで自分が撮ってきた写真を見始めた。


ナツキは自分で写真を撮ることが好きだった。


しかしデジカメではなく、もっぱらケータイの写メを利用していた。


ナツキのケータイには美しい風景や花、友達の笑顔などがたくさん撮影されていた。


それをサイトに掲載したりして、なかなか評判が良かった。


「…でもしばらくはやめておこう」


こんな事件が起きてしまったのだ。


今は何かを撮る気にはなれなかった。


「はーあ。早くいつもの生活に戻りたいなぁ」



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