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コウガは深く息を吐いた。


シキと共に生きることを決めたのは自分自身だ。


しかし一緒にいるうちに、生活能力のなさに嘆くことはほぼ毎日だった。


だが追っ手を振り払うシキの戦闘能力の高さには、素直に尊敬していた。


「お前がマカのことを言える立場か?」


シキは赤い眼を細め、笑いながら間近でコウガの顔を見る。


「…それを言われると弱いんだけどね」


シキに人間を食べさせる為だけに、人間の興味を引く動画サイトを作った。


結果かなりの人間が犠牲となったが、コウガの心は痛まない。


すでにコウガの心は決まっていた。


どんなことが起ころうと、何をしようと、シキと共に生きることを―。


「―で? その写真がどうかしたか?」


「いや、人の好みっていろいろだなって思って」


そう言ってコウガはキーボードを操作し、シキに次々と写真を見せていった。


「一言に美しいモノと言っても、いろいろあるんだなって」


コウガの言う通り、サイトにはさまざまな写真が載っていた。


それは人であったり風景であったり、または家電やビルなど、人の価値観がそれぞれであることを表していた。


ふと新着の表示が出て、コウガはそこを開いて見た。


「…えっ?」


「何だ? コレは」


しかしその写真を見た瞬間、二人の表情は固まった。


シキはコウガから離れ、画面に触れてじっと写真を見つめた。


「何故、死体の写真など載っているんだ?」


画面いっぱいに映っているのは、一人の男性の写真だった。


スーツを着た、まだ二十代ぐらいの男性は、胸の辺りから血を流し、地面に倒れていた。


「この場所…どこかの路地裏か、ビルの裏か?」


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