表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/19

6

そう言ってコウガはシキの隣に寄り添う。


「…そう。じゃあ普通の人に気を付けることにするよ」


「キミも普通の人だろう?」


「とりあえずは、ね」


ヤレヤレというように、ナツキは肩を竦める。


「価値観は人間として、おかしいとは自覚している。だけどそれを隠す理性は持っているんだ。―あなたと同じようにね」


「…だね。オレとキミはとても良く似ているよ。機会があれば、また会おう」


「あっ、名前教えてもらっても良い?」


「オレはコウガ。彼はシキ」


「ボクはナツキ。また会えると良いね。コウガ、シキ」


「うん、じゃあね」


「………」


コウガは笑顔で、シキは無表情でナツキに背を向けた。


二人の姿が闇に溶け込む前に、ナツキはその後ろ姿を写メに撮った。


「…ホント、また会いたいな。ボクの同類」


ケータイの画面に映った二人の姿を見て、ナツキは狂気の微笑みを浮かべた。


そしてケータイをカバンに入れ、歩き出した。


人間の街の中へ―。



【終わり】



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ