表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/19

撮るモノ・撮られるモノ

週明け、ナツキは上機嫌で登校した。


「おっはよー、みんな!」


元気に部室の扉を開けたが、しかし部員達は慌てた様子でナツキに駆け寄った。


「ナツキ、大変! タカシナ先生が警察に行ったこと聞いた?」


「えっ…?」


「あっ、でも自首とかじゃないんだよ? けどあの例の殺人事件に関わっていたんだって」


「例のって…あの写真の?」


「そう。実はあの写真、タカシナ先生が投稿したんじゃないかって…」


「なっ、ウソだよ! そんなの!」


ナツキはカバンを落とし、叫んだ。


「うっうん。そこは分かんないけど、殺された人とタカシナ先生、知り合いだったんだって。それで警察に事件のことを話に行ったって…」


「えっ? 関係者? ウソ…」


ナツキは自分の目の前が真っ暗になるのを感じた。




放課後、ナツキは一人、部室にいた。


電源を入れないパソコンの前に座っている。


夕日が沈みかけた頃、彼は部室に訪れた。


「たっタカシナ先生!」


ナツキはイスを蹴って立ち上がり、タカシナに駆け寄った。


「ナツキ…。待っていたのか?」


「…話、したくて…」


「聞いたのか…。そうか」


タカシナは後ろ手に扉を閉め、近くのイスを引いてナツキを座らせた。


「先生があの事件に関わっていたって…本当ですか?」


「…ああ、本当だ」


「どうして…!」


ナツキの大きな瞳が涙で滲む。


タカシナもナツキの隣にイスを引き寄せ、座った。


そして真剣な表情で、真っ直ぐにナツキを見つめ、話を始めた。


「殺された男は、わたしの知り合いだったんだ」


「知り合い…」


「ネットで知り合った。お互いパソコンに興味を持ってて、何度かオフ会で会っているうちに意気投合したんだ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ