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初めてのロ◯コン

更新遅くてすみません。


感想など頂けると嬉しいです。


結局、なんだかんだで家に戻ってこれた。

明日からまた学校かと思うと憂鬱だな。


まぁ、学校で相原と顔を合わせることも滅多にないから、そこは心配していない。それでも、彼女との思い出は学校のそこかしこに散らばっていて少し悲しくなる。


好きな人が自分のことを好きになってくれる。


そんなことはほとんど、それこそ宝くじに当たるような確率なのに、無意識のうちに相思相愛だなんて思いこんでしまっていたんだよな。


それに、彼氏がいるなんて、全くそぶりもなかったのに‥‥


「はぁ、はぁ、はぁ、ただいま。」

弟のタケシが息を弾ませてリビングに入ってきた。


「ん、どうした?顔色悪いぞ」


「す、す、ストーカーに追われていたんだよ。しかも、美少女2人がかりで。」


「はぁ〜っ、たしか、警察は117だったっけ?」

俺人携帯を取り出して時報をダイヤルする。


「待て待て。ホントなんだって。高校生くらいの女の人だったんだけど、俺が逃げても追いかけてきて、まくの大変だったんだからな」


タケシはまるで大風呂敷のように手をおおきく広げて、俺にアピールを試みるが‥‥


「いやいや、美少女ストーカー?ヤンデレか?タケシ、ラノベの読みすぎなんじゃないか?」

広げた風呂敷が大きすぎてさすがに信じられない。


「いや、妄想じゃない。」

なんてあまりにもタケシが真剣に言うものだから、俺は近所を少しだけ見回ることにした。




家を出ると早速美少女を見つけてしまった。


まぁ、ストーカー美少女などではなく、結衣ちゃんなんだけどな。


「あっ、伊織さん。こんばんは。大丈夫ですか?」

「大丈夫って。なんで?」



「なんだか、疲れた顔しているから。ですよ。本当に大丈夫ですか?」

「ああっ、ちょっと旅行に行ってたんだよ。それより、この辺で美少女2人組の美少女ストーカー見なかった?」


「ふふっ、伊織さんは相変わらず面白いですね。」

「いや、、見かけてないならいいんだ。あっ、変な質問してもいいか?」


「いやらしい質問じゃなかったら大丈夫ですよ。あっ、、伊織さんなら、少しならいやらしい質問でも頑張ります。」


そう言ってカラダのまえで可愛く両拳をにぎる。いや、頑張らなくていいから。



「こら。なんでいやらしい質問なんだよ。俺は女の子の中身が知りたいんだよ」

なんで『俺なら』なんだよ?


そんなエロな質問しそうなキャラに見え‥‥るのか?う、ウソだろ?



「あの、、その、、、今日は子供っぽい下着つけてるからまた後日でもいいですか?」

「ちょっと待って。結衣ちゃん、俺のことどんな目で見てるのさ?」


誰が下着を見せろと言ったよ?

ロリ◯ン扱いなのか?



「男の人ってそういうものだと友達に聞いたんですけど」

男の人ってみんなロリコンだと?

すごい暴論だ。



「いや、男の人がみんなそんなわけないって。他のやつはともかく俺はちがう。それで話は戻るけど、結衣ちゃん彼氏居る?」



「えっ、えっ?はいっ。嬉しいです。夢みたい、本当に嬉しいです」

結衣ちゃんは一瞬戸惑ったあと、飛び上がらんばかりに喜んだ。もしかして、今まで気付かなかったが、そんなに彼氏自慢したかったのか?


「そっか?どんな人?」


「えっ?あれ‥‥‥?あ〜〜っ?居ないです居ないです。欲しいですけどね。」


結衣ちゃんは一瞬戸惑いの表情を浮かべたあと、何かに気付いたような声を上げた。

その後には耳まで真っ赤になって下を向いてしまった。


あれ?彼氏いないのか?

なんでウソついたんだ?


「そっかぁ?いや、彼氏ができたら男友達に彼氏について話したりするかどうか聞きたかったんだけど、居ないならダメだな。」


そう、フラれたこともショックだが、相原が全く彼氏がいるような素振りがなかったこともショックだったのだ。


俺は男友達としても、信頼されていなかったのか?



「私なら皆んなに自慢しますよ。告白される回数も減りますし、何より大好きな彼氏を自慢したいじゃないですか?」


その言葉が特定の誰かを指している色を帯びていて、彼女の瞳が輝いていて、彼女が恋する乙女だと自然と察せられた。


小学生の女の子にこんな事を思うのは良くないのかもしれないが、結衣ちゃんはとても綺麗に見えた。



きっと俺だって相原に恋している時は結衣ちゃんほどじゃないにしても生き生きはしてたんだろう。



相原は悪くないし、相原に恋した事だって、きっと悪くないはずなんだよな。


なら、相原に感謝こそすれ、こそこそ逃げるなんて間違ってるし、らしくない。



そう考えられると心が、身体が、ほんの、ほんの少しだけ軽くなっていた。



結衣ちゃんを通して自分を振り返れたお陰だ。



「結衣ちゃん。ありがとう。お礼に何かしたいんだけど、欲しいものとか、したいことある?」



「お礼されるようなことしてないんですけど、、、、なんでもいいんですか?」

「俺の出来る範囲で頼む」


そう、さすがにパパが欲しい。なんて俺の手に余る願いは聞けない。


まぁ、結衣ちゃんのお母さんって可愛いんだけどな。さすがに年の差があるからな。



「はいっ。じゃあ、来週の土曜日いっしょにお出掛けしたいです。。。ダメですか?」


上目遣いだが、その目は不安の色も混じっていて、狙ってやっている感じではない。


「いいけど、どこにいくんだ?」

「それはお楽しみです。土曜日10時に迎えに行きますね。」

どうやらミステリ〜ツアーらしい。


とりあえずお金は多めに持って行こう。


それからしばらく美少女ストーカーを探したが、何処にも居なかった。



結衣ちゃんですが「彼氏要る?」

って感じで聞かれたと勘違いしたんですけど、ちゃんと伝わったでしょうか?

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