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初めてのラブシーン

水着姿の相原を発見してしまった。



ちなみに瑠璃色のビキニが相原にすごく似合っていて、直視できない。




「えっ?あっ、あれ?うそ?先輩。こんな所でなにしてるんですか?」

相原はそう言いながら相原は隣にいた雰囲気イケメンの後ろに隠れた。



「なにって?宇治橋先輩と海に遊びに来てるんだよ。相原はなにしてるの?」

俺は相原ではなく、雰囲気イケメンを見つめる。


雰囲気イケメンは視線に気づいて気まずそうな顔で相原に視線を走らせた。


「‥えっ、、、あっ、、、ち」

相原は何か言いたそうで言葉が出てこない。


「ほら、芽愛ちゃん。俺たちのこと、先輩にちゃんと話さなきゃ」


芽愛ちゃん?

俺たちのこと?

ウソだろ?


「うん、実は私達‥‥「あっ、三葉が居た、早く追いかけないと。」

相原が何か話しかけたところで、雰囲気イケメンが話を遮った挙句、相原の手を引く。


相原も手を引かれるがままだ。


そして、


「先輩、ごめんなさい。さよなら」


と一言残して去っていった。



「いや、まぁ、なんだ。気を落とすなよ。あの娘も可愛かったけど‥‥橋本には神埼がいるじゃないか?」



先輩は何か言っていたけど、俺は無意識に宇治橋先輩をも置き去りにして逃げ出していた。




ウソだ。

嘘だ。

うそだろ?

おかしいって。



あははっ、、、おかしいのは俺か?

なんで俺ってば相原に男として好かれてるなんて思ったんだろうな?


こんな所に2人でくるくらいだ。

もう随分前から付き合っていたのだろう。




あっ、しまった。

宇治橋先輩を置いてきてしまった。


俺ってばバカだ。早く戻って謝らなきゃ。



俺は急いで戻ったが、宇治橋先輩を見つけることはできなかった。




仕方なく、俺は重い足取りで部屋に戻った。



「あれ?戻ってくるの遅かったな?元気出せって。なんなら明日、また一緒に海行くか?」


どうやら宇治橋先輩は先に戻っていたようで、殊更明るい声をだして俺を元気付けようとしてくれている。



まだ、そんなに親しくもないのに先輩は優しい人なのだろう。


「ありがとうございます。先輩、俺、こんなみっともない姿」


しかし、俺は勝手に恋して、勝手に振られただけだから‥‥悲劇のヒロインぶって優しい先輩に甘えたくはなかった。



「もう何も言うな。それにこうしたら俺からは見えない。存分に泣くといいさ。」

宇治橋先輩は天然の人たらしなのか俺に泣くための胸を貸してくれた。



普段ならキモイとか思ったかもしれないが、今はただただ優しさに甘えていたかった。



俺は子供のように泣きじゃくり、先輩は優しく頭を何度も撫でてくれた。



少し気持ちが落ち着いてくると急に頭が冷えて、俺は宇治橋先輩に土下座して謝るハメになったが、俺の涙で汚した先輩の上着のクリーニング代すら請求せずに納得したような顔をしてこう言った。



「まぁ、俺だって似たような失恋の経験があるしな。まぁ、男の胸で泣いたのは黒歴史かもしれないけど、嫌な思い出がより強烈な思い出に上書きされたと考えたら結構いいんじゃないか?まぁ、二度とごめんだけどなぁ」


先輩は最後は少し苦々しい顔をしていたが、先輩としても男に胸を貸したのは初めてだったのかもしれない。



とことん優しい人だ。


こんな人を振るなんてよっぽど見る目がないバカ女なんだろう。





セツナ視点

時間は少し遡ります。


「刹那さま。何処へ行くんですか?まだ別荘に着いたばかりなんですから蒼井さんの休憩の邪魔をしたらダメですよ。」

葵が呆れたような表情を浮かべた。



「わかってるわよ。でも、気になるのよ。」



「本当にあの2人が相思相愛なのですか?そうは見えませんが。それに刹那さまも、、ご自身で気づいていないんですか?」

葵が呆れたような声を出した。



「そうよ、私見たもの。私、ちょっと様子を見てくる」


私は二つ隣の部屋の前に着きました。

ここは伊織君と宇治橋先輩の部屋です。



「イオ君、宇治橋先輩。入りますね。えっ?」

私は扉を開けて、目の前の光景を見て頭が真っ白になってしまった。


だって、2人は抱き合っていたから。


宇治橋先輩先輩と目があうと、先輩が一瞬目を見開いたけど、その後首を横に振る。


それをみた私は静かに扉を閉めた。


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