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初めてのお姉さま


少しすると、私に友達が出来ました。


それは橋本くんの幼馴染、小葉さん。

本当に可愛い人で、私なんかと違って素直で裏表のない可愛い性格です。



そんな彼女はピアノの腕も一流で、イベントに誘われて演奏を聴きました。感想は‥‥凄いなんて一言で言い表すのが恥ずかしいほどに圧巻でした。


ただ譜面をさらっているのとは訳が違う。


‥‥そう。彼女の世界観というか、そういったものが確立していて、私を含めた観客は完全に彼女に魅了されてしまいました。



まるで、昔御伽噺で読んだ魔女。

本当に魔法みたいです。



それに、普段の可愛らしい彼女の顔が演奏の時は凛としていて彼女から目が離せない。



ピアニストとしての小葉さんだけが魅力的なわけではありません。彼女には私にはない魅力がまだあります。


天真爛漫な性格。


その性格は師匠の綾さんや、イオ君、家族達に愛されているのからじゃないかしら?



私を愛してくれているのは病弱なお母様だけ。

彼女みたいになりたくてもなれないのです。



しかし、突然小葉さんが何者かに狙われてしまった。橋本君から聞いた時は耳を疑いましたけど、実は心当たりがあります。



私が婚約を破棄してしまった、八千代家の長男、健太郎さん。


私に直接ちょっかいをかけてくればいいのに。

周りの人たちを巻き込むのは本当に許せないです。


その結果、イオ君と恋人のフリをすることになりましたけど、私はそこで奇妙なことに気づいてしまいました。



何故だかイオ君とベタベタしているのに嫌悪感を抱かなかったのです



彼が男の子が好きな男子だから、いやなことされる心配がないから?なのかな?


それどころか、照れている彼を見てからかいたくなってしまうのです。


私自身、そういう自分に戸惑っていたのでしょう。自分自身で精一杯の私はそこにある危機に気づくのが遅れてしまいました。



「あら?ドブくさいと思ったら刹那じゃない?あなたとお似合いの貧相なオスと昼間っから発情して‥‥見てられませんわ」

そう、お姉様とバッタリ出くわしてしまったのです。


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