1.空から降ってきたのは
3話目です~。
ーあるところに、お姫様がいました。とてもとても、美しいお姫様でした。お姫様は銀色の髪に、黄色い瞳をもつ、綺麗な方。小さい頃も、大きくなった今も、結婚しようとする男は絶えません。お姫様は、絶望しました。そんなある日、外に出る機会ができました。隙を見て、お姫様は逃げ出しました。そして、何日もたった、ある日。お姫様は力尽きます。ですが、死んではいなかったのです。目覚めた時には、ベッドにいました。ベッドのすぐ横には、不思議なことに知らない男の子がいました。その子は、竜の子。白竜でした。その子の歳は驚くことに、百歳を越していました。やがて、月日が立ち、二人には子供ができました。銀色の髪に赤い瞳の女の子が。その子の名は、シャル・ラ・ミスティア。その話は、シャル・ラ・ミスティア本人が話したものとしてあり、そして、シャル・ラ・ミスティアはまだ、生きているとされています。
リアリ・ル・シェイド
***
「ー私もそんな恋、したいな。」
私、シウィル・リア・ミスシア。7歳の女の子。…で。…暇です、とっても。誰か、構ってください!……寂しい病で、死んじゃいます!
「キャアアアアァァっ!!!」
「えええええっっ!!なになに!」
なっ、何事!!?
「どっ、どうしたのです、侍女頭!!」
「何か……、何か、落ちてきたのでございます!!」
何か?何かって何?……あれ、人じゃないですか…?
「侍女頭……、あれ、人ではなくて?」
「人?……言われてみれば…人…っぽい、ですね。」
「何事です、侍女頭様!」
「あらまあ、人!!?どうやって…。」
「皆さん、落ち着いて!…とりあえず、客間へ運びましょう。」
「男手を呼んできて!」
「わかりました!」
…どこかで、見たことがある顔。…藍色の髪の、男。…私どうかしてる。会ったこともない、男の人を見たことがあるだなんて。でも…
私は恋をした。一目惚れという、恋を。
終わり…。