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第70話 不信用
毒には様々種類がある。
基本的に効果の方向性で薬も毒も変わらない。
つまり毒が効かない相手には薬も効かないのだ。
男は出されたスープを何の躊躇もなく口に運んで飲み込む。
味は分かる、だが飲み込んですぐその液体は食道を模した器官を通り胃を模した雑器に到達する。
そこで消化や栄養の分解吸収は行われない、男の体はあくまで取り込んだ少年の肉体を再現しているだけなのだ。
スープとパンを食べ終わり持ってきてくれた男性の方を向いて男は笑顔で伝える。
「ご馳走さまでした。すみません、時間外に無理言って用意してもらって」
「い、いや、口に合ったんなら良かった。」
そう言って男は気付かない振りをしつつロープなどを持った男達の横を素通りして部屋へ戻る。
その時、調理場の方で物音がした。
どうやら薬の効果が出ないのを不審に思った誰かが出したスープと同じ物を口にして倒れたようだ。
そのあと食堂の方では大騒ぎになるのだが男は知らなかった。
少し休んでから男は宿を出る。
特に行く宛があるわけではないのだが宿の人間が信用出来ないので仕方ないだろう。
「あら?あなたは…」
そして、偶然にも彼女と再会するのであった。
次回は明日の午前7時頃更新予定です




