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第62話 母と息子の過去②

息子は必死に助かろうと命乞いをし無駄だと悟り逃げたが相手は複数、結局その場でなぶり殺しにされ山賊はその首を刈り取った。

だが不思議なことが起こった。

息子が最後の抵抗に使用した鉈包丁が殺した時には手にあった筈なのに消え去っていたのだ。

山賊は辺りを探すが結局見つけられず首だけもって去っていった。




今年も息子が帰ってくる筈。

そう考える母親は冬支度をしてくれる息子が寒くないように帽子を編んだりして過ごしていたが息子は来ない。

やがて木が枯れ始め夜の寒さが厳しくなってきても息子は帰って来ない。

明日こそは…明日こそはきっと…

そんな日が何日も続き気付けば付近は白い世界へと変わっていた。

母親は帰らぬ息子が今日こそは、明日こそはと毎日待ち続ける。

遂に蓄えてた薪も無くなり寒さに震えながら息子を待つ日が始まった。

食料も残り少なく息子が帰ってきたら食べさせてあげられる物がない事を悲しむ母親はその夜布団から出てくることは無かった。

数日前から玄関前には何処から来たのか鉈包丁が一本置かれていたのだが雪に隠れ母親はそれに気付くことが無かった。



月日は流れ、春がやって来た。

雪がなくなった玄関からは鉈包丁が消えており家の中では息子が母親にお土産の鉈包丁を渡していた。

そして、息子は今年も仕事に出た。

母親は待ち続ける、決して冬のやってこないその家の中で息子から手渡された鉈包丁を眺めながら…

次回は明日の午前7時頃更新予定です

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