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第44話 再会
「娘を助けるんだ!」そのまま階段を駆け上がった!
俺はあの娘だけは助けなければ!
両親を助けられなかったその思いが男を動かした。
炎に包まれた階段をその身を焼き焦がしながら男は走り続けた!
皮膚が焼け体を構成しているスライムが溶け出す。
その姿は崩れ始めたグールの様に醜く、男が走った後には溶けて崩れた肉片がまるで道標のように残っていた。
男は辿り着いた屋敷の3階にある扉を力任せに開いた!
焼けた扉に触れた手の肉が扉に付着し剥がれ手が骨だけになる。
だが男はそんなことも気にせず部屋の中を見る。
その部屋は密封されていたのかまだ火の手は回ってきていなかった。
しかし、下の階が火の海になっているため室温は異常に上昇していた。
そんな中、娘は居た。
部屋の中央に設置されたベットから上半身を起こして入ってきた男の方を見つめていた。
その顔は意識はあるが意思がなく虚ろにこちらを眺めていた。
男は娘に手を伸ばす。
娘には決して届かないその骨のみになった手を…
その部屋には入って直ぐに牢の壁が娘と男を遮っていたのだ。
次回は明日の午前7時頃更新予定です




