王様来日
とある空港にて。
執事
「王様、ついにつきましたぞ、憧れの日本に」
王様
「ふぉっふぉっふぉ、ついについたか。美しの都パリに」
執事
「い、いいえ、王様、日本です。日本。パリはフランスです」
王様
「グーテンモルゲン!!」
執事
「王様、それ、ドイツですから」
王様
「ふぉっふぉっふぉ、愚劣なる市民にも気さくに声をかけるワシ。好感度が恐ろしく上がりそうじゃの」
執事
「前半のセリフがあれば、マッハの勢いで下がりますよ」
王様
「して、執事よ。ワシ、小腹が空いたの」
執事
「何か召し上がられますか?」
王様
「うむ、ザギンでシースーなんか食べたいの」
執事
「どこで覚えたんですか、そんな言葉!!」
王様
「日本料理はサイコーじゃの。すっし。てんぷーら。ケバブ」
執事
「王様、ケバブは日本料理じゃありません」
王様
「食べたいものがいっぱいあるのう」
執事
「そうですね。食べ過ぎないように注意しましょう」
王様
「んん? んんんん?」
執事
「どうしました?」
王様
「執事よ、ここ、日本じゃよな?」
執事
「ええ、日本ですよ」
王様
「このような顔の人が一人もいないんじゃが」
執事
「王様、それはアニメと呼ばれる二次元世界の人間です。いくら日本でもいませんよ」
王様
「な、なんと! ワシゃ、てっきりこんな女の子がいっぱいいる夢のような国だと思っておったぞ!」
執事
「そりゃ、夢を抱きすぎです」
王様
「残念じゃのう」
執事
「あ、王様、あっちにメイドのいるカフェがありますよ? 行ってみましょうか」
王様
「メイドなど、我が城にたくさんおるわ。ここに来てまで見たくもないわ」
メイド
「お帰りなさいませ、ご主人様♪」
王様
「日本ってサイコーーーーーー!!!!」
王様は、三日三晩メイド喫茶に通いつめたという。
最後までお付き合いありがとうございました。つづきます!!